7つの習慣は、つまらない?!
潮風健康美塾の毎月のスタッフミーティングでは、全員で「7つの習慣」を読む時間を設けています。
ビジネス書の金字塔と言われる「7つの習慣は」は、世界一読まれている自己啓発書、あまりにも有名な成功本でもあります。
この難解で手厳しい書を、私は昔から何度も「よーし、読むぞ!」と試みては、その度に挫折してきました。
なぜなら…面白くない!
(すみません…当時は!です)
いくら読み進めても、特に目新しいこともなく、斬新なこともなく、至極当たり前のことがつらつら書かれている…ように感じました。
(何度も言いますが、当時は!です)
また、海外の自己啓発本あるあるですが、幾つも出てくるアメリカ人のエピソードがしっくりこなくて、ムズムズしてしまって…
途中で諦めて本を売り…また一発奮起して買って読み始めるのですが
今度はピンと来ない図式や「原則」「効果性」「パラダイム」という7つの習慣特有のお堅い表現に疲れて、また諦め…
みたいなことを繰り返してました。
「いや、オーディブルなら!」と思ってチャレンジしたけど(割にしつこい)やっぱり拒否反応を起こし(説教くさいし…)半ば読破することを諦めていたのですが…
潮風健康美塾の塾生の中に「7つの習慣実践会」に参加して何回も繰り返し読みこんでおられる方がいらして。潮風ミューズアカデミー卒業式の時にも、付箋とラインだらけの本を持ってこられたんですよね。
大好きな塾生さんがそこまで読み込んでおられるのを見て、「よし!私も1人は無理だったから、今度は7つの習慣実践会に入ってみんなで読もう!!」と思って申込みました。ファシリテーターは「絶対にこの方!」と決めていた素敵な女性がいたので、その方にお願いしました。
そこから2年、ファシリテートをしていただき2回繰り返し読みました。数名でワークをしながら読み込んでいくのですが、そこで初めて(!!)7つの習慣に感動しました。今までつまらなかった同じページの同じ文章に心が震えました。
スタッフミーティングでは、私はファシリテートできないので、みんなで読んで感想をシェアするだけですが、それでも一人ひとりのパラダイムの違いを感じ、色んな気付きがあります。
「7つの習慣」を初めて読む時につまずくのが、「第1の習慣」に入るまでの説明の長さじゃないかな、と思います。それがつまらないとか、煩わしいとか、誤解されやすいところではないでしょうか。うーん、なんせ前置きが長い!!
だって令和の時代、流行りの楽曲もサビから入ることが多いというのに、この書物は長い長いイントロから始まるのです。これはもう例えるなら「クラシック音楽」ですよね。やたら重厚で長い交響曲。
そう、今時ではありません。
内容も「やりたいことをやろう!」とか「ワクワクすることをやろう!」とか「自分らしく生きよう!」なんて令和的なことは一切書いていません。「一瞬で変わる!」とか「直感に従って」などと言ってはくれません。
むしろこんな風に書かれています。
“依存状態への反発として、人々は
「足かせを捨てる、解放される」
「自分を主張する」
「自分らしく生きる」
ことを求めるわけだが、この反発は実はもっと根深く、逃れることができない依存状態の現れである”
“幸福とは、最終的に欲しい結果を手に入れるために、今すぐ欲しい結果を犠牲にすることにより得る果実に他ならない”
ね、一見つまんないでしょ笑
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じゃあなぜ、「7つの習慣」に感動するのか?
それは「相互依存」という7つの習慣が目指す世界観です。「依存」という言葉がつくとマイナスなイメージですが、これは「ワンネス」な世界を表現してます。私はそこが好き♡
“依存はあなたというパラダイムを意味する
自立は私というパラダイムである。
相互依存は私たちというパラダイムである”
ここは分かりやすい定義ですよね。
ちなみに心理学においても、私たちが話す言葉は、無意識のうちに自分の思考レベルを表現している、と言われています。
たとえば!
もしあなたが何かについて話すとき、自分以外の人や物事が主語になる時は、依存レベルにあるかも知れません。
家族や職場や先生など、自分以外の「○○がこう言ったから」とか「みんな言ってる」とか。〇〇がやったせいだ、とかやらなかったかせいだ、とか。今の状況は○○だから仕方ないとか。
次に
「私はこう思う」とか、「私はこうしたい」ということが明確に話せる時。また今を作る全ては、自分で選択してきた結果だと捉えることができる時は、自立レベル。
ただ、ちょっとでも「あの人は依存レベルだよね」なーんて他の誰かの事を思っていたら…まだまだ自分は依存レベル。
「私は○○はしたくない」という表現をする時も、主語は自分でも依存状態の反発だから「逃れることができない依存状態」ってこと。
…とまあ、自立するだけでも、本当難しい!!私自身何度読んでも、いまだ第一の習慣の手前にある自分を発見して、ため息が出ます。やれやれ。
“自立した人間が依存よりもはるかに成熟していることは言うまでもない。自立だけでも大きな成功なのである。とはいえ、自立は最高のレベルではない”
7つの習慣では「自立した人間になれば、効果的な相互依存の土台ができる」としていて「相互依存」の世界を目指しています。
“自分自身と一つになること。愛する人たちや友人、同僚と一つになることが「7つの習慣」の最高で最良の、もっとも実りある果実である”
ね、7つの習慣の本質は愛なんですね♡
書いていることは手厳しいけれど…その根底にあるのは愛の世界。私はそこが好きだなぁ、と思うんです♡
“成長し、成熟していくと、社会を含め自然界の全ては相互依存で成り立っていることに気付く。さらには自分自身の本質も他者との関係で成り立っており、人間の生活そのものが相互に依存し合っていることを発見する”
“人生とは、本質的にきわめて相互依存的である。自立だけで最大限の効果を得ようとするのは、たとえるならゴルフクラブでテニスをするようなものだ。道具が現実に適していないのである”
人はなぜ自立しなければならないのか?
なぜ、自分のアイデンティティを確立し、自分のやりたいことを見つけなければならないのか?
なぜ、どんな時も自分の選択に責任を持つ、という道を選ばなければならないのか?
なぜ、自分が何者かを問い続けなければならないのか?
そんな風に苦しくなることもあるけど
7つの習慣を学んだことで、「そっか!その答えはワンネスという愛に満ちた世界を目指すためだったんだー!」とパァァ〜♡と世界が広がったのです。
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とまあ、色々語ってみましたが、驚くのは、ここまで書いた内容は「7つの習慣」の冒頭部に過ぎないということ。「第1の習慣」の手前の話なのです。
ね、イントロ長いでしょ。数分で終わる令和ポップスでは考えられない長尺ぶりです。
これはもう、楽曲に例えるなら第九ですよね。ベートーヴェン交響曲第九番!なんたって1時間以上の大曲です。
あの第四楽章の「歓喜の歌」が始まるまで、じーっと待つ合唱団の気持ちですよね。
自立という私的成功を重ね、ついに相互依存という歓喜に到達するというイメージ。まさに「歓喜の歌」の歌詞は「すべての人は兄弟となるのだ!」という歌詞ですから。ピッタリですね。
そしてこの本の題名が、「7つのステップ」ではなく、「7つの習慣」であることも見逃せないポイント!
本書でも、
“「7つの習慣」は、断片的な行動規範を寄せ集めたものではない
“依存から自立へ、そして相互依存へと至る「成長の連続体」を導くプロセスである”
と語られています。
この「成長の連続体」の図式は、実践会で毎回見返すもので、「7つの習慣」全体を示したもの。(ピンと来ない図式、って言ってごめんなさい)
7番目の習慣を「再新再生」と位置付け、第1〜6のすべての習慣をまあるく取り囲んでいます。
これについては、“成長という上向きの螺旋を生み出す継続的改善であり、この螺旋を昇っていくにつれ、第1から第6まで高い次元で理解し、実践できるようになる”と書かれています。
そう、第1ステップから第6ステップまで達成してゴール!ではなく、「7つの習慣」とは絶えず上を目指して登っていく螺旋階段になっています。
だから「7つの習慣」は読み手のレベルによって受け取り方(パラダイム)が違ってくるのですね。
何よりピラミッドではなく、まあるく円形になってるのもワンネスですよね♡
“私たちの人格は、習慣の総体である。”
ワンネスな世界を目指して、これからも毎月潮風健康美塾スタッフで読み続けたいと思います。続けてこそ!ですから(^^)
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