見出し画像

辛い時は何もしちゃいけない


"辛い時は何もしちゃいけない"
これは甘えとか、甘やかしとかそんなものではなくて、
とになく辛い時は何もしちゃいけない。
生きていれば辛い時は必ずやってくる。
そんな時はどうしたことか、
満たされない何かを満たす為に、
興味のないものに手を伸ばしてみたり、
やりたくない事をやってみたり。
そんな事をしても大体予想通りの結果になって、
折られる必要のなかった鼻をポッキリと見事なまでに折られてしまう。
そうしてただでさえボロボロの心はさらに傷つき、
更に奥深く、闇の世界へ入ってしまう。

私が闇の世界へ踏み入れたのは3年前。
小さな挫折をスタートの合図に、私の人生はどんどん転がり落ちていく。
ここまでこればもう上がるしかないのだ!なんてポジティブに捉えたところで、
また更に深い深い谷底へ。
あまりにも深くまできてしまったものだから、
ピョンっと一っ飛びで元に戻りたくて、
手当たり次第掴めるものは掴んだ。
投げれるものは投げた。
それでも陽の差す場所へは戻れなくて、
ずっとずっと暗闇の中。
掴んだ紐で首を絞められて、
投げた小石は岩石となって私に降ってきた。
何をしてもうまく行かない。
何をすればうまくいくか分からない。
そもそも何がしたいかも分からない。
そんな状態だった。
例えば絵を描いてコンテストに応募してみたり、
特に興味もない英語の資格をとってみたり、
またある時は電卓と睨めっこしてみたり。
どこへ向かっているかも分からず、
目に入るボタンを手当たり次第押し続けた。

そんな私にも満たされる瞬間が出来た。
その時の私は何にも手を伸ばさなかった。
なんてったって満たされているから。
そんな満たされた状態でもしたかったことといえば、
歌うことと、カフェに行くことぐらい。
きっとこの2つは本当にしたいことなのだ。
あとはもう本当にどうでもよかった。
お金も、名声も、誰かからの評価も、箔のついた肩書きも、何も何も何も。

幸せな時間というものはあっという間で、
またすぐに下り坂が始まる。
そうしてまた頭も心もいっぱいいっぱいになった時は、
何もしなくていい。
それでなくても辛いのだから、
自ら傷つきに行く必要なんてないのだ。
転がり続ける痛みにじっと耐えて、
坂道を登る努力なんてしなくていい。
時折幸せだった瞬間を思い出して、
満ちていてもやりたかったことだけやってみて。
そうすれば少しは心が穏やかになるはず。
それ以外のことはきっと、
本当にやりたいことではなくて、
ただの現実逃避のひとつだから。

"辛い時は何もしちゃいけない"
自分を守る為にも、幸せな未来の為にも。

この記事が参加している募集

#最近の学び

181,685件

#振り返りnote

85,359件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?