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【地方移住】はじめての盆おどり in 愛媛

13/Aug/2023 福浦 


だれでもおどれる盆おどりがあるんだって

わたしと夫が愛媛で暮らしはじめて1週間とちょいのころ、
だれでも参加できる盆おどりが町内で行われるというので行ってきた。

母の姉で私のおば、みっちゃんがこの祭りの常連ということで誘ってくれたのだ。

うちの地区はしっかり練習した子供たちだけが踊るスタイルなので、飛び入り可のタイプは私もはじめて。タイ人夫は盆踊り自体がはじめてだ。

ということで8PM福浦地区到着。

会場の雰囲気
やってるやってる

タオルがもらえるんだって

みっちゃんによるとこの地区で初盆のおうちは新品のタオルを1000枚用意しなければならないらしい。
そのタオルが踊る人たちの首にどんどんかけられていくので、つまりおどればタオルが手に入るということだ。

そこでもらえるタオルというのが今治タオルのような濃密なやつではなく薄々のスカスカなやつなのだが、それが逆に乾くのが早くて洗濯に都合がよく、温泉にもっていくのにもちょうどいいらしい。

もらえるタオル
わかる?この薄さ


お亡くなりになった人がいなければその年は盆踊り自体行わないそうだが、正直言って毎年だれかしら死ぬと思うのでまあまあまあまあシンパイナイ…


会場わきに亡くなった方々の遺影が飾られており、わたしの記憶が正しければ9名いらっしゃった気がする。ということはタオルは少なくとも9000枚…

その全ての遺影の横にこうするのが決まりなんだ!と言うようにマスクメロンが添えてあったのが印象に残った。


わたしおどれないんだった…


いざおどりの輪に入ろうとして思い出したがわたしには運動神経がなかった。

好意でおどりを指導してくださったゆきずりのおばさまも、あまりにも勘が悪いわたしに苦笑いで匙を投げてしまいそこからはもうフリースタイルでフラフラしていたがこんなわたしの首にもタオルはかけられていったので安堵した。

周りを見渡したところ、弟はもとよりオリジナルに寄せる気がないようで、堂々と自分の舞をしていた。

姉はこの集落の人間かと思うほどそれっぽく踊っていた。
ちなみに近年結婚した姉の旦那さんはいつも首にタオルを巻いているので、この日の姉は夫の首用タオルを新調するという使命に燃えていた。新妻の愛の舞。

母は盆踊りの基本ステップは体に染み付いていると豪語してこなれた感じで踊っていた。

積み上げられたタオル
ご覧ください、会場中心に積み上げられたタオルを

夫、踊らんのかい!

ワーイ、ボンオドリ、ハジメテー!と言っていたはずのわたしの夫はなぜか踊らず神妙な顔でカメラマンと化していた。

肝心なところでノリが悪いよな〜と思いつつも、その急におとなしくなった夫の様子が
異国の集落の奇祭にうっかり参加してしまって戦慄する映画、ミッドサマーを彷彿とさせてそれはそれで面白かった。

※親や恋人と見るのは超絶気まずい映画なので注意。私はひとりで見た


みっちゃんは踊り足りない

3、4周踊ってこの先1年分はあるタオルをゲットしたわたしたちはすっかり満足し
さあ帰ろう!という気になったが、
みっちゃんはまだ踊りたいと言ったので、みっちゃんとその孫のすーちゃんは残ることになった。

みっちゃんの旦那さんはこの地区の人だったけど、亡くなった年がコロナ禍で盆踊りが行われずみっちゃんはタオルを1000枚用意することもなかったので、久しぶりに開催された今年は感慨深いものがあったのかもしれない。

…とは今になって思ったことで、そのときは
「まだおどり足りないなんて、みっちゃんはパーティーガールやなあ」と笑いながら帰った私たちである。


また行きたい 


ちょうちんの赤い明かりにあやしく染まった広場

トランス効果ありそうな太鼓と歌(くどき)の響き

亡くなった人のことや、今生きてる自分のこと、なんとなく考えながら踊ってたら
いつの間にか増えていったタオル

そのタオルの絶妙に昭和レトロな柄

今回ゲットしたタオルのごく一部
手に入れたタオルのごく一部。ステキ〜!


踊り疲れたあと、買う気で並んでたのに無料だったかき氷

ただのかき氷
タダだったただのかき氷。美味い!

全部よかった。また行きたい。

こんどこそあのステップをマスターして…

赤いあかりの下踊る人々



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