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東京都多摩地域の自治体の保育所運営費補助の比較 その2

目的

暇だったので、東京都の多摩地域の保育所の補助金等の比較を行ってみました。
保育に熱心に力を入れている自治体や、さほどでもない自治体などを可視化しました。
あくまで、参考程度にしてください。間違いなど指摘がありましたらお願いします。
今回は、給与の違いを比較してみました。

比較

比較に当たっては、とうきょう福祉ナビゲーションにおいて公開されいる。保育士等キャリアアップ補助金に係る財務情報・モデル賃金(令和3年度)のデータを使用しました。
その中のモデル賃金を基に、勤続年数と賃金のグラフを作成しました。賞与が反映されていないため、また財務情報から職員賞与支出と職員給料支出を比較して賞与の月数を計算しています。
勤続年数15年以上のデーターに関してはサンプル数が少ないので、あまり信憑性はありませんので、参考程度にしてください。

給与月額

給与月額で比較すると、最初の10年間は株式会社運営の保育園の方が比較的高い給与を支払っていますが、その後は給与の増加が見られません。しかし、株式会社の保育園は開設から10年に満たないものが多く、そのため10年以上のデータが少ないため参考程度と考えてください。また、10年以上の勤続では23区の社会福祉法人経営の保育園が多摩地区より高い傾向が見られます。

次に、賞与を含めた年収での比較に移ります。

年収

賞与を含めた年収で比較すると、状況は異なりました。株式会社が経営する保育施設では年収における賞与の比率が低く、社会福祉法人経営の保育施設よりも低くなっています。また、多摩地域と23区でも差はほぼなくなりました。これは、賞与の比率が多摩地域の方が23区よりも高いためです。

東京都の保育士の給与は2020年の賃金基本統計調査では平均勤続年数が8.2年で年収が426.4万となっていて、今回のデータからは勤続8年目の年収は多摩地域の社会福祉法人449.8万円、23区の社会福祉法人442.2万円、株式会社404.1万円となっていて、それぞれの施設数が多摩社福544施設、23区社福744施設、株式会社1251施設なので加重平均をとると424.8万円となり、ほぼ賃金統計調査の値と同じになっていて、福祉ナビゲーションのデータとも整合性が取れました。

東京都の女性全体でみると勤続年数8.1年で486.3万円が平均年収となっていて、東京都の保育士の年収426.4万円は60万円ほど低い賃金となっています。


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