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今日の発達障害児に関する記事で私が思ったこと ~対策を考えよう~

今日、ツイッターでこのようなニュースを見つけました。

"特別支援学級の児童を「邪魔だと思う人は手を挙げて」…小学教員、一緒の授業の場で : 社会 : ニュース : 読売新聞オンライン"

沖縄の交流級(普通学級)で特別支援級に在籍している児童が
授業を受けた際騒いで普通級の担任が上記の発言をしたとの記事でした。
それについて持論を述べたいと思います。
我が家にも2歳で自閉症と診断され、特別支援級に通う娘がいますので
親の立場から、また一緒に考える立場から述べたいと思います。
(単に発達障害児が可哀そうだ、担任を許せないなどと思う方はここで閲覧を中止してください)




1.発達障害児が「騒ぐ」のはサイン、でも実際迷惑はかかってる


発達障害児と言われる児童は
見た目や挙動で「障害がわかる」子と
「ある状況が起こらないと普通児と全く見分けがつかない」子がいます。
障害が見た目や挙動でわかる子は、他人や親からみて
(あれ、今困ってるんじゃないかな)
(何か言いたいことがあるんじゃないかな)
(今イライラしてるんだ)(楽しいんだ)
などと気づくことができます。
また、幼少期に適切な療育を施されている子も
困ったことや、自分では処理しきれない感情や衝動を
ハンドサインや絵カード、文字や表情で表すことができる子もいます。

しかしそれは現状、ごく少数です。
早期に診断を受けて発達障害だとわかっていても
多数児の「いたずらっこ」「いじめっこ」「やんちゃな子」と
同じ行動をしているのに
うちの子だけ「発達障害」だなんて
そんなはずないじゃない!何が違うのよ!
と思う親御さんも、先生もいるのではないでしょうか。

でも見分ける方法があります。
簡単に言うと
いたずらや問題行動を起こした後、本人が
「すっきりした表情をしているか」どうかです。
目的をもって騒いでいるのであれば
目的が達成された後はすっきりした表情をしています。
小学低学年で多いのですが
友だちにいたずらしたり、意地悪なことを言われた方は覚えていて先生や親に話します。
でも言った子どもはその場で解消されているので
話し合いの場をのちの時間に設けられても
「覚えていない」「そんなこと言っていない」
という子も多いです。

ですが発達障害児は違います。
見た目は全く同じ行動をとりますので
非常にわかりづらいのですが
実は「それしか表現する方法がわからない」子が多いのです。
そして繰り返し同じ問題行動をしてしまいます。
あと、これは特性にもよりますが「記憶力がいい」ため、自分の問題行動を何度も心の中で反芻する子もいます。 

例えば、今回の件のように交流級で授業に参加していた時
(詳しくはわからないのでここからは憶測です)
授業中に意見交換などがあり、少々ガヤガヤとなったとき
本人は気持ちがイライラしたり、耳障りな音に聞こえているかもしれません。
もしくは静寂の中で担任の先生の声だけが響く状況に
心がざわざわしてきて不安になったのかもしれません。
鉛筆を滑らせる音や、紙がぐしゃぐしゃとなる音に
不快になったのかもしれません。
ずっと座ったままで体がうずうずしたのかもしれません。
クラスメイトが楽しそうに授業に参加しているので自分も負けじと楽しく参加したかったのかもしれません。

そこで本人が
みんなと同じように座り、我慢して静かにやり過ごすことができたり、みんなと同じようにルールを守って楽しく授業を受けたり、
「先生、つらいので特別支援級に行っていいですか?」
とか「先生、助けてください」とか
出来ればよかったんじゃないか、と思いますよね?

でもできないから「多数児とは違う、配慮の必要な子」なのです。本人は困って、悩んでいます。とっても苦しいと思う。

騒いで先生からひどい言葉を投げかけられた後
先生がいくら休職していても
その教室に行きたいと誰が思うのでしょうか。
うるさいと思わなくて、手を挙げなかった子も
手首をつかんで「特別支援級に行きなさい」と言われ
4日も学校を休んだと記事に載っていました。

友だちが騒いで、先生に叱られていたのを見たこともあると思います。自分も「授業中にはいけないことだ」とわかっているけれどどうしても抑えられない。
逆に叱られる理由がわからない、先生はなぜいつも
僕・私ばかりひどいことをいうんだろう?
ずっと自問自答する子もいます。
そこまで考えられてる子も、「どうしたらいいんだろう?」まで発想が至らないことも多いのです。
自分を変える方法が見つけられないのです。
多数児ならある、たくさんの(知恵)や(考え)といった
机の引き出しが自分には今たった少ししかないのです。
多数児に比べ、引き出しをたった1つだけ増やすことも
簡単ではないのです。




2.解決方法(たらればのはなし)



先生が「あの子、邪魔だよねー?」
「邪魔だと思う人手上げてー」
と発言したのは
発達障害児を持つ親としてはかなりムカッとしました。
言われた子どもさんも、周りで聞いていて
手を挙げなかった子どもさんも
本当に傷ついたと思います。
大人のくせに、先生のくせに
無責任な発言するな、と。
私もそう思います。

でも正直・・・・(本音だろうな)とも思います。

交流級で授業を楽しく受けたい、受けさせたい
気持ちも本当にわかります。
だからこそ、親がしっかり子どもの性格や特性を把握して
もっと細かく学校と事前に話し合って問題行動時の解決策を
探しておくべきだったと思います。

正直親でもその子の特性がわからない、理解できないのなら
他人の先生がわかるはずがないのです。
先生は学習を教える仕事をしている人であって
「こども全般のプロ」ではないことももちろん
聖人君子でないことも
親も認識することが大事だと思います。

親がどうしても子供に向き合えないのであれば
地域の保健師さんや発達障害専門の医師
臨床心理士に相談することもできます。
学校と話がうまくつけれないのであれば
保育所等訪問支援を行っている福祉事業所もあります。
現代は昔に比べて見えない障害に手を差し伸べてくれる場所がたくさんあります。




3.特性・性格ノートを作ってみませんか?


発達障害の育児に悩む親はたくさんいると思います。
診断を受けていなくても
「この子、いつも怒っていたり、泣いていたり辛そうだな」とか「私が産んだけど、なんだか育てづらいな」とか思ったこともあると思います。

私も毎日平穏や楽しい気分ばかりでいられることもそうそうありません。
時々はイライラしたり、悲しかったりします。
本当はこんなことで叱る必要などないのに
必要以上に叱ってしまったり
ヒステリックに叫んだり、もちろんあります。

娘が小さいころに通っていた療育教室で
先生から「特性や性格はちょっとノートにつけとくといいよ!」
と言われたことがあります。

親が見ていて
本人がほめられる行動をしたとき、問題のない行動だったとき、
長所は〇
ちょっとどうかなぁ・・と思うときは△
絶対やっちゃダメな行動、癇癪や人に迷惑をかけることは✖

私が最初、娘のことをノートにつけはじめたときは
△や✖がたくさんありました。
例えば

・家から靴も履かずに脱走する
・人の話を聞かずに自分の事ばかり話す
・返事をしない
・とにかく泣く
など・・・

特性によるものなので
どれが正しいから〇、どれが悪いから✖、というわけではないのです。はっきり言って親の主観も多少あります。

が、読み返していくと
△と✖の行動や性格の中に
本人が「いつ」「どんなときに」「どんな状態になる」のか
何に困っているのか、など
性格や特性を知るヒントがたくさん詰まっていることがわかります。そして、子どもの△や✖の感情や行動を見ていた自分(親)はその時おそらく
「ダメでしょ!」などと叱ったり、「あーまただ・・・」などと思ったりしていて、子どもの特性や性格を把握できにくい状況であることもわかってくると思います。

1つだけ約束があります。
叱った直後や問題行動の直後は
そのノートに書きなぐって読み返さないようにしましょう。
ある程度時間をおいてから
読み直してみるといいです。

それを参考に、先生方とも
配慮についてしっかり話ができます。

今日の記事にあったような事は
その子が特別だからではなく
発達障害を持つ子なら誰しもあり得ることです。
そして子どもの二次障害(うつや不登校など)にも
密接にかかわってきます。

自分の子どもを助けられるのは
自分しかいないと思います。
以前の記事にも書きましたが
先生のせい、社会のせい、などにせず
「まずは親が自分の子どもの特性をしっかり把握する」
事からはじめてみませんか?

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