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「人が成長するとは、どういうことか」プロフェッショナルのための対話会その1

振り返りをしようと氣づけば、9日も経過していました…

この対話会は、株式会社Corelead 代表取締役 有冬典子(ありのり)さんからのお声がけで、始まりました。この無料イベントは、何から何までありのりさんにお世話になりっぱなしです。

『人が成長するとは、どういうことか』

対話のベースとなる書籍は以下のような内容です。

〜人の「本質的な成長」を実現する〜
「成人発達理論」×「インテグラル理論」が示す能力開発・人材育成の新たな可能性
〜プロフェッショナルとしての新たな次元を切り開く〜
ケン・ウィルバー、ロバート・キーガン、カート・フィッシャー、スザンヌ・クック・グロイター、ザッカリー・スタイン……
「発達研究」の最前線を対人支援に活かす。
○このような方にお勧めです
□スキル開発に留まらない”Being"の成長を実現したい
□「成人発達理論」「インテグラル理論」を実務において活用したい
□身体・頭/心・精神性・影を視野に入れた統合的なアプローチを模索している
□対人支援のプロフェッショナルとして、さらなる成長を目指したい
https://pub.jmam.co.jp/book/b575577.html より引用


対話会の概要について

3回シリーズの対話会はこんな内容で、全て無料です。

鈴木規夫氏著「人が成長するとは、どういうことか」JMAM出版 の読書会を行います。
 フレデリック・ラルー著「ティール組織」がベストセラーとなったことがきっかけで、日本でも成人発達理論が人材育成・対人支援・組織開発の場面で注目されはじめました。そのタイミングで、日本における成人発達理論・インテグラル理論の第一人者である鈴木規夫氏により、この理論の解説だけでなく、その背景や取り扱いについても非常に多くの示唆に富む一冊が登場しました。
成人発達理論、インテグラル理論にご興味のある方にとって必見の書であるこの分厚い本(500ページ!)を、みんなで読み込みましょう!
 今回は、誰でも参加できる丸一日の読書会と、プロとして人材育成や対人支援、組織開発、また自社に成人発達理論を取り入れている(取り入れようとしている)企業様が参加できる、対話会もかねた読書会を予定しています。
いずれの回も、一度本書を読み込んでからご参加されることをおすすめします。
 ナビゲーターは、ICC×成人発達理論国際認定トレーナーであり、成人発達理論に関して先駆的に研究に取り組んでいる立石慎也氏と、『リーダーシップに出会う瞬間〜成人発達理論における自己成長のプロセス』JMAM出版著者である有冬典子がお送りします。
<日時(全3回、単発参加OKです)>
※読書会は対話がメインですので全3回とも「耳だけ」参加はなるべくご遠慮くださいませ(グループ分けも大変になっちゃうので)。
※皆さんが安心して対話を楽しんで頂けるよう、当日録画はいたしませんが、ご参考になりそうな話が出ましたら、後日それらをまとめて有冬のFacebookでご紹介しようと思っています。残念ながらご参加できない方は、どうぞそちらをお楽しみに。

前回(第1回)の対話会の様子

前回の様子はこのnoteに書きました。


今回(第2回)の対話会の様子

今回(9日前ですが…)の内容は、こんな感じでした。お申込者50名、参加者26名だったようです。無料イベントは当日キャンセルが多い印象です。こんなところにも、お金のチカラがはたらいているのでしょうか…

◆9/12(日)朝10時〜12時 成人発達理論を伝える者として①
・内容:成人発達理論の可能性と注意点について対話し、認識を深め合います。 成人発達理論は非常に多くのヒントを与えてくれる深遠な知恵が集まっているからこそ、その取り扱いについても、留意する点が多く存在しています。この回では、特に書籍で何度も繰り返し出てくる「成人発達理論を実践で活用しようとする者だからこそ留意するべきこと」について語り合い、皆で深め合いたいと思います。
・参加資格:プロとして人材育成・対人支援業務に携わる方、および自社に発達理論を取り入れる企業様のみ


振り返りをしようと思って氣づいたら9日も経過してました😂 次回は9月26日です! https://hitogaseichou.peatix.com/

Posted by 立石 慎也 on Monday, September 20, 2021



ご参加者の皆さんで対話した後、チャットにアウトプットしていただき、その内容をありのりさんがまとめてくださいました。

対話のシェア「成人発達理論を扱う上でのプロとしての留意点(注意点)とは?」

「愛らしさ」
・それぞれの成長段階の「愛らしさ」と向き合う、それぞれの成長段階の「愛」らしさを尊重する、段階が低いことを卑下しない 「待つ」 それぞれの段階に対する成長段階をリスペクトして「待つ」 その段階にあるからこその価値観や行動を尊重する 「死と再生のプロセス」 自身は「成長」という絶望と向き合い、成長を希求するが、向き合う相手に対してはどこまでも謙虚に、1対1の人間として向き合う 「成長」は絶対善ではない、絶対視しない その人がその人らしく輝くお手伝いをする
留意点をもつ大前提として、支援者は常に発達し続ける
・物差しを持たない
・無理強いはしない
・環境を整える
1.姿勢:クライアントを見守り見届け、待つ、支える。
2.クライアントの葛藤が自分の段階より先にあることを感じた場合は他の方へ繋ぐ。
①伝える相手の視座を配慮する(人に優劣をつけたがる心理、あいまいさに耐えられずラベリングしたがる心理) 
②伝える自分の視座を意識する(視点、背景、シャドー、投影など) 
③発達を伝える意図や起点を意識する
身体やスピリットへの実践と意識、それを生み出すものを感じ伝えること。
・自然から受ける力。自然の一部であることの意識。
・自分の中にそれが流れている感覚を持つ
・組織の中で起こる葛藤や疎外感を溶かしてくれるもの。
・そこで癒やされるのかも、安定が得られるのかも
・本当の自分=魂、生命エネルギーに生かされてる
・死への恐れと目の前の事柄
・今生きているこの力を感じること
・クライアントの身体感覚やスピリットを感じ関わること。
☆成人発達理論は聖書ではなくツール。 断定するのではなく、考えながら使う。
ツールだから凶器にもなるし、使う人の技量、器も大事。 ☆先入観で目の前の人を決めつけではいけない。 相手を理解しようとする努力が大事。 だからこそ対話が大事。
①恣意的に使わないこと
「相手の人はその状態ですばらしいんだよ」というスタンスで、目指す、目指そうとするのではなく、あくまで現在地を確認するものとして活用する
②「正しい完ぺきな理論」として使わない(丸呑みしない)
自分自身の受け止め方も完全なものでは無い
③仮に正しく伝えられたとしても、相手が正しく認識できているかは別
留意点について話していたつもりが、いい点がたくさん出てきため、 言われたことをまとめるのもアンバー的だなという話になりいい点を発表します。 ・発達のプロセスは、おそれと向き合い続けること発達理論を学んでいると振り返ったときに、どういうことがあったのか理解しやすくなる ・先人発達段階があがることはそうは言ってもビジネス的にいいところもある
・内省を取り扱うスキルが身につく ・成人発達理論は一生楽しめる大人のおもちゃ,
成人発達理論:画一的にこうだからというのができない理論
留意する点:支援者が言い方を単純にしちゃうと、段階が高くないといけないと言っちゃいがち
支援するメンバーがいた方がいいが、発達度をあげていくことは大事だがどうしたらいいのか 、3の方が2を支援する人間性が成人発達理論における土台と言える
内的な発達があるということは明確である
一皮剥けたというのは精神的発達(内的発達である)である
俯瞰して見れるというのは、物差しではないが、成人発達理論をを知っていると腹落ち感がある
大企業だと人間性の発達が止まることもある
年次が上がっていくと意識が開いていく
自分で外に見に行かないと、発達しようという意欲が上がらない
人間性を高めていくことは幸せではないというが、人生の豊かさは高まっていく
発達度が高まると痛みを伴うが、それがないと人生豊かにならない
メモ:経験が先にあり、フレームがあると役立つ。フレームが先にあり、経験を見るのは逆に本当の感じ方が感じられない可能性もある。
つぶやき:現実を見ているようで頭の中の理論を見ているということになりかねないですよね。それが悪いということではないですが。


気づきのシェア「成人発達理論の可能性(いいところ)とは?」

まどろみを良しとする。
葛藤、いいね!って言ってくれるところ。
葛藤の存在価値、居場所を与えるような感じですね。
発達理論では、違う意味付けができるためのフレームを得ることができる。それは対人支援者にとって、有意義。
ただし、能力開発をされまくっているので、スキルとして上の段階の考え方を自分に導入してしまうと、不健全になる。その人が体験しなくてはならない段階を抑圧してしまう。
プレフレームされることで、意識構造を能力でカバーしてしまうことがある。しかし、スキルでカバーしているだけで、意識が発達していないとひずみが生まれる。
アメリカンプロブレムってありましたね。早熟な発達は危険である。
意識構造の発達の民主化
支援者目線ではありませんが。。。まさに、葛藤の中にいることを受け入れる救いになりました。
近視眼、ミクロの視点: ・企業支援においてはアンバー(指示待ち状態から)→オレンジ(主体的を発揮してほしい)の意識変革ないし行動変容がメインストリームであり、その理論的背景として援用可能(そのことの是非は置いといて) 大局、マクロ、俯瞰の視点: ・人類の意識レベルが総体として底上げされることにより、集団としてのシングルループ状態からダブルループ学習への脱皮が促進され、「何を知らないのかを知らない」という状態を脱して、まずは「無知の知」に至ることができる
地図は地図だから意味がある
ミンデルの言うディープデモクラシーが可能になるかもね
全体観を持って考えられるようになる。一人一人の発達に合わせて対応できるようになる。発達を無理強いしなくなる
地図は地図だから意味がある
一人ひとりが真に輝ける時代の入り口
地図があることで、もやもやしている自己理解の一助としての精神的安定感というか、スッキリ感。
目の前に起きていることに対してしっかり「保留」の姿勢がとれる。それによって、深い内省に入れて、豊かな「含み」体験となる。
大人になっても、成長していく(変わっていく)可能性や楽しみを明瞭に伝えてくれる。大人になったからこそ、の味わいを感じることができる。
何が言い、悪いではなく様々なパターンがあってよい、と理解出来る事。 10年前は組織としても個人としても、良い在り方はオレンジ一色、という社会でしたが、発達理論が広まる事でそれぞれの段階の意義を社会が認識できるようになったらいいなぁ!
自分自身の起点を知ることで、次のアクションがネガティブなものや失敗を繰り返さない方向に変わっていくことに気づくことが出来るような気がする。発達段階は物差しを与えてくれるけれど、それは個人個人で決めていいかな
葛藤を肯定できることが一番良いことだと思います。 個人的には、探求心が満たされるということもあるww
エビデンス必須なタイプの方々にこの理論で成長について説明することで気づきにつなげられること
相互尊重の支援概念として共有。時には軽やかに。
まさに葛藤や苦しみのプロセスを味わうことが本人のその後の成長や飛躍において非常に大事であると、経験値で感じていましたが、発達理論によって、それを理論的に後押ししてもらった感じがします。 支援者としての私が何かをするから相手が変容することはほとんどなく、 安心して葛藤していいんだよと寄り添い続けることで、本人は勝手に自分のタイミングで変わっていきます。そこを信じて関われる、待つことができるようになったことはありがたいです。
葛藤をポジティブなものとして、受け止めよりそい合うことができる人が増えると、将来的にシャドウで苦しむことなく、自分らしく生き生きと生きられる人も増えていくのではないかなと思います
自分も人も多様である、多様であっていいと思えることで、お互いを理解し合おうという前提が育めること
工場型パラダイム的な会社にとって、感性・女性性を開放していく上での足場だったり、そっちの方法に進む言い訳になれて、結果として、人が人らしく働きやすい会社が増える方向に寄与しているのではないか。
人の心が持つ可能性をより開花させることが期待されている
成人発達理論を学ぶことで 生きるという体験がより味わい深いものになる
組織における人間関係においてなんだか分からないもやもやにい言葉を与えてくれること。1つの段階に重心をおいて上下するものだからこそ互いに理解し合い、影響力を広げていくことができるということを教えてくれるもの。
自身が葛藤して苦しんでいた時に、ありのりさんの成人発達理論を知りました。現状の立ち位置を知ると、これからの成長が楽しめるようになり、客観視できるようになれた。 これでいいんだよと自分を許せるようになった。 心の余裕、余白は相手と関わるときにも必要と考えます。
メモ:社会のゲームチェンジに集合意識が気づいている
学ぶ人も支援される人も、自分の軸や価値観を知るきっかけとなる。自分のことを客観視できる。
そもそも成人発達理論を体系化した人たちがどんな人たちかという話を思い出しました。
下手をすると優生思想を助長したり、発達をしなければならないといったハラスメントを起こしかねない。まずこの理論に惹かれる自己と向き合い、味わい、その上で支援者として、自らを超えようとする人の伴走者として持っていたい一つの地図であるなと思いました。
管理者の意識変革→組織改革→従業員一人ひとりのエンゲージメントの向上
会社や組織に導入するとき、単年度で導入、とか、3ヶ月で変容を、そこに発達理論をいれてほしい、っていうオーダー自体が無理がある。課題設定をまちがっている。それを飲んだ時点出会うとなんだろう。それをわかっていない人事、担当者が間違っている。
発達理論は左上象限の話だが、4象限で見ていない、というのが間違っている。
組織開発に導入するときは5〜10年のコミットは必須。

今日のまとめ

成人発達理論は、現実世界を安全に生きるためのライフジャケット
それぞれの人がそれぞれの捉え方、使い方をされていますが、当方個人的には「日本社会の自律型人材の育成に貢献する」というミッションに資するための一つのツールとして活用しており、大いに毒を含んだ素材なので、フグの調理免許が必要な素材と捉えております。
発達理論をつかたいわけではなくて、学習する組織を構築(≒2次ループ学習を増やす)する中でつかってるかなぁ、、、というような話をしてました
目の前の相手だけでなく、その人に関わる人たち(上司、職場の周りの人)も全体を俯瞰して、発達を支援する環境を整える
・両立している女性の葛藤をサポートするために ・会社の中で ・自分の住んでいる地域で学びの場を提供
まずは、自分が学びを重ね、体験・行動的に理解することが先だなぁ~と思いました(感想w)
葛藤から逃げずにいるためにも、今と向き合わねばならない=結局は今しかない。
発達段階の前や先に囚われない。安心して「今」にフォーカスできるように、この理論を活用したい。もし現職に活用するとしたら、そういった「スタンス」を管理職等に理論を用いて説明したいと思う。葛藤=ネガティブに囚われがちだが、「そういうものだから。それも大事だから」といわれても個人の感覚で言われるよりも、理論をベースにいってもらえるほうが納得できる。葛藤と向き合う安心材料になる。
子どもに内発的動機を持たせるためには、周囲の大人がどれだけ希望を持たせられるかだと思う。それをするためにも、「葛藤と向き合う支援」が大切だと思う。
対人支援をする自分自身や支援相手に、より深い安心感を得るために使いたいと思いましたー
中堅どころの社員に、自信をもって成果をだせるような心の安心感に気づいて欲しいと思う
感想:2時間では足りませんでしたwww
成人発達理論を上昇・成長のためのツールというだけでなく、人生を味わい尽くすためのツールとして使えるといいなぁと思いました。 似たようなニュアンスとして、上の段階に行くためだけではなく、現段階での積み残しやシャドーを見るためのツールとして使えるといいなあと。
成人発達理論を使うことで、他者の目や評価を気にする気持ちが、行動を無意識のうちに抑制していることから一歩踏み出そうとするときに、自分の限界を乗り越えるためには急激な変化を求めずに小さな行動を積み重ねることが欠かせないということに支援する対象者に気づかせることができると思いました。私たちは誰しも、成長を実現させていく内在的な力を持っているので、若いうちから時間をかけて意識の器の発達を促進することは、組織が変化し成長し続ける未来の可能性を拓口ことにつながると思いますが、組織の育成環境や体制の問題で、若いうちからの支援ができない場合は、対象の方の年齢が高くなればなるほど、なかなかその気づきを促すのは難しいとも感じています。
本質的な扱い方としての成人発達理論を提示しつつ、パフォーマンスアップとして活用することの有用性と具体的な選択肢も提示していいと思えること。相手が部分として捉えていたとしても自分が関わっている限りは道はつながっているという自負を持って取り組むこと
理論やフレームを知っていることで、葛藤のある状況でも焦らずに安心していられる
・組織で人材育成の研修のベースにしたいと思っています。1つの段階に重点を置いて上下するものであるからこそそれぞれの段階のリソースを引き出し、組織でどんな貢献ができるのか感じられる場ができたらいいなと思います。
危険も希望も照らす発達理論を、身の周りと自分につかうことで、先々影響がつながることを諦めたくないと再度思う時間でした。お話し伺った方の個々のスタンスにも励みをいただきました。
自然に発達するという事の意図をどう伝えるか?専門家として
成人発達理論は人の成長に寄り添う一人の人間として、僕がこの世界に実現していきたい価値や意味を表現していくための手段、ある種Purposeに含まれた概念だなと皆さんとの対話で気持ちを新たにしました。ありがとうございました。
ありのりさん、今日はありがとうございました。FB友達申請させていただいてもいいですか?
ありのりさんや立石さんのコメント、対話がとても刺激になりました。成人発達理論の奥深さが好きだなと改めて感じました。ありがとうございます。
ありがとうございます!
「どんな理論も部分でしかない。自分のホールネスに取り込んで、実践していくこと。部分のまま使う、ということのないきっかけにきょうなると良いな」by立石さん
自分の中に取り込む、まさにそのことを感じていました。ありがとうございました。

ありのりさん、ご参加の皆さん、ありがとうございました!

次回は9月26日です!

◆9/26(日)朝10時〜12時 成人発達理論を伝える者として②
・内容:発達理論を活用する自社・自身のパーパス(目的・意図)とは何かについて、語り合います。 一体、何を伝えるために、何をめざして成人発達理論を活用しようとしているのかを認識すれば、この理論を有意義に取り扱える方針が見出せます。また、パーパスをはっきりさせることで、この理論が危惧している「誤った成人発達理論の使い方」に陥ってしまうリスクを防げるでしょう。さらには、プロや実践家が集う場だからこそ、この回における対話を通して「日本人ならではの成人発達理論」が構築される可能性も期待したいと思います。
ご自身の、また自社の「発達理論を活用するパーパスとはなにか」について、じっくりお考えいただける機会となります。
・参加資格:プロとして人材育成・対人支援業務に携わる方、および自社に発達理論を取り入れる企業様のみ


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