ShinyaOgiwara

なんで西麻布にはくるぶし出す男が多いんだろうね、みたいなどうでもいいことを考えながら普…

ShinyaOgiwara

なんで西麻布にはくるぶし出す男が多いんだろうね、みたいなどうでもいいことを考えながら普段は絵を描いています。

最近の記事

日記|内省的な自分の感情を作品にすることは自己満足なのか

最近、友人がこんなことを言っていた。 その言葉を聞いてから、 内省的な作品を作ることは自己満足なんだろうかと この頃考えることが多かった。 その問いに対して、 自分の中で答えのようなものが 昨日見つかった気がする。 なので、その日記を残しておこうと思う。 昨日はONENESSのアルバムリリースパーティに行った。 ONENESSのMVTENさんに会いたかったからだ。 ONENESSのMVTENさんは 2年前に日本橋のCITANで展示をしたときに たまたま作品を見てくれ

    • クラブ翌日の感情日記

      昨日のVENTは本当に最高だったな。 何もかもどうでもよくなるくらいいい音だった。 良いDJの音楽を聴いている時は、 DJの奴隷になったような気分になる。 それは、音楽に踊らされる最高に幸福な奴隷だ。 DJの流れる音楽によって、 自分の関節に油を差されて全身に回ったかのように、 体が滑らかになって音に合わせて動いてしまう。 DJの音楽の思うままに動けばいい、 最高に幸福な奴隷なのだ。 エヴァのカオルくんも昨日のVENTに来ていたら、 「歌はいいねぇ。歌は心を潤してく

      • 「泥酔ですか?」 「泥ではない。酔ですね。」

        「泥酔ですか?」と聴いたら、ある人が「泥ではない。酔ですね。」と答えていた。素敵な表現だ。 泥酔は、文字通り泥のように酔った状態のことだ。 自分が泥になっているわけだから、自分の輪郭が溶けて液状化したような感覚だ。だから記憶を失うこともある。 「泥ではない。酔ですね。」という言葉は、 確かに酔ってはいるが、泥ではない。楽しい気持ちだが、自分の輪郭はしっかり保っている。そんな状態を言葉にしたんだろう。 「ほろ酔い」という言葉にも言い換えられそうだが、それよりもこっちの方が好

        • 痛みを他人に分かってもらうことはできるのか

          痛みを他人に分かってもらうことはできるのか。 歯が痛いとき、腰が痛いとき、傷つくことがあって心が痛いとき、その痛みを人にどうやって伝える? 痛みというのは個人の感覚的なものだ。 それを他者に伝えようとすると、感覚を言語に翻訳しなければならない。 「夜も眠れないくらい」とか「何にも集中できないくらい」とか「涙が止まらないくらい」とかいうように、どれくらい痛いのかについて比喩を用いて伝えようとするだろう。 言語に置き換えなきゃいけないので、本人の感覚を削ぎ落とされたものとして

        日記|内省的な自分の感情を作品にすることは自己満足なのか

          好意が一気に嫌悪に変わる瞬間について

          アトリエに観葉植物が置いてある。高さ120cmはあるであろう大きな観葉植物だ。だがその観葉植物は、誰も手入れをしていない。水も1年以上与えられていないと思う。そのため枯れたまま放置されている。 この前アトリエを掃除した。その観葉植物が置いてある周辺は、色々なモノがごちゃごちゃ置いてある。もちろん枯れた観葉植物も、枯れたままそこに置いてあるだけだ。いつもは掃除はさっさと終わらせたいので、荷物を動かしたりせず雑に掃除機をかけるだけだ。 だがその日は違った。観葉植物にふと目をや

          好意が一気に嫌悪に変わる瞬間について

          正しく生きてちゃ欲望を忘れちゃうよ

          正しく生きてちゃ、欲望を忘れていく。 正しく生きてちゃ、頭で考えて決めようとしちゃう。 正しく生きてちゃ、ドキドキする方を選べなくなる。 正しく生きてちゃ、無難で失敗しない方を選んじゃう。 いまジョージ・オーウェルの『1984年』という小説を読んでいる。まだ半分を過ぎたところ。 冒頭に書いたことは、その小説を読みながらメモしたこと。 小説が良すぎて、いろいろ考えたので文章を書く。 『1984年』は、独裁政治によって行動のすべてが監視された社会を描いたSF小説。 1984

          正しく生きてちゃ欲望を忘れちゃうよ

          楽しかった夜のことは、次の日にはもう思い出せない

          もう何か月も前のことなのだが、中国人の女の子に恋をした。 この絵はその時ことを描いた絵だ。彼女は日本語が話せない子なので自分の文章なんて読んでるわけないと思い、この絵のことについて書こうと思う。 その子と出会ったのはバーの喫煙所。すごい美人な人がいるなーと思って話しかけたら、向こうも自分に興味を持ってくれて、そのままSNSを交換した。 とはいえ冒頭でも言ったように彼女は英語と中国語を話す子で日本語が話せない。自分の英語はそこまで流暢ではないので、めちゃくちゃ話が盛り上がっ

          楽しかった夜のことは、次の日にはもう思い出せない

          オススメの映画や本を観る気になれない

          日常的に聴くPodcastの中に映画評論家とかカルチャー雑誌のライターみたいなひとが映画や本を紹介しているような番組がある。 作品を面白く紹介してくれるので、時々そういった番組を聴くことがあるんだけど、なぜかそこで紹介されている作品を観ようと思えないことが多いんだよね。 なんでかっていうと、映画評論家とかカルチャー雑誌のライターみたいなひとのおススメって、その作品の良いところを説明しきっちゃう。まあそういう人たちの作品説明はすごく詳細に分析されているからそれはそれで面白いん

          オススメの映画や本を観る気になれない

          最近作った新作と、そのきっかけになったベルリンのクラブでの攻防戦

          新しい作品を作った。WELCOME MENと書かれた看板めがけて、たくさんの男の子たちが女の子に近寄るんだけど、女の子はその男の子たちを、仕掛けた罠でぶっ殺しちゃうっていう絵。 男の子はすぐ女の子を狙っちゃう「はやとちり」な男の子たちで、女の子は「仲良くしてあげるけど大事なところには入れさせないよ」っていうガードの高い女の子を描いている。この作品が出来上がるまでに考えたことを、いろいろ書こうと思って今PCに文字を打っている。まずは、この作品のアイデアのきっかけになったベルリン

          最近作った新作と、そのきっかけになったベルリンのクラブでの攻防戦

          東京のパーティには魔物がいる気がする

          先月ロンドンで展示をして帰ってきてからもう1か月が経つ。だが、帰ってきてからというものの、自分が今まで生まれ育ってきた東京という街に対して、これまでとは違った見え方がする。最近はそんな話を友達とよくしているんだけど、今日はその中で一番感じたことを文章に残しておこうかなーと思う。 おれがロンドンから東京に帰ってきて一番感じたことは、パーティのような社交場の雰囲気の違いだ。 東京のパーティは、仲の良いグループ内では盛り上がってるんだが、その外側の人が仲良くなろうとするとめっちゃ

          東京のパーティには魔物がいる気がする