最近作った新作と、そのきっかけになったベルリンのクラブでの攻防戦
新しい作品を作った。WELCOME MENと書かれた看板めがけて、たくさんの男の子たちが女の子に近寄るんだけど、女の子はその男の子たちを、仕掛けた罠でぶっ殺しちゃうっていう絵。
男の子はすぐ女の子を狙っちゃう「はやとちり」な男の子たちで、女の子は「仲良くしてあげるけど大事なところには入れさせないよ」っていうガードの高い女の子を描いている。この作品が出来上がるまでに考えたことを、いろいろ書こうと思って今PCに文字を打っている。まずは、この作品のアイデアのきっかけになったベルリンのクラブでの出来事について。
ベルリンのクラブは、ドラッグやってる人はもちろんトイレでセックスしている人もいるしほぼみんな半裸で踊ってるし、マジ異世界空間だった。だけど、音楽はホントに最高で、メインフロアの前はみんな音楽に没頭していてる人達が集まって、みんなで踊り狂っていた。（ベルリンのクラブの話はおもろいのでまた別で書きたい）
そこで自分もメインフロアの前の方で音楽を聴いて踊っていたんだけど、目の前にずっと1人で踊っているドイツ人美女がいた。他の人は数時間踊ったら酒を買いに行ったりとか、休みに行ったりして、フロアの人も頻繁に入れ替わるんだけど、その美女は他の人とは違って、多分何時間も踊っていた。手に持っているのも酒ではなく水で、本当に音楽が好きで没頭しているんだなっていうのが伝わって、素敵だった。
美女の周辺で踊っていたドイツ人の男の子たちは、彼女が気になるみたいで、音楽に体を委ねながらも、頻繁にその美女のことを見つめていた。美女もノリがいい人のようなので、アイコンタクトが合う男の子と一緒に踊っていた。男の子たちは次第にテンションが上がり、ある時男の子が女の子の方に手を回そうとした。その時美女は、さりげなく男の子の手を振り払って踊り続けていた。また男の子は手を回す。美女、振り払って踊る。そんな感じで突如無言の攻防戦が勃発した。
おれは面白くなってその様子を後ろで見ながら踊っていたんだけど、最終的には結局男の子が折れて、徐々に彼女から離れていった。男の子は5回くらい攻撃仕掛けていたから、なかなかの大健闘だったと思う。おれだったら1回拒否られたらもう勝負できない。タイムマシーンであの場に戻れるなら、お前はよく頑張ったぞとちゃんと伝えてやりたい。
その出来事の眺めていた当時思ったことは、その美女がオープンマインドで男の子と接しながらも大事な部分は相手に預けない感じというか、すべてを相手に委ねないような人柄を感じて、カッコイイ人だなということだった。その出来事は印象に残っていて、クラブから帰って翌日の朝スケッチブックを開いたときに、何か作品になりそうかもと思ってメモをしていた。
作品に出てくるネズミ捕りっていうモチーフはすぐ思いついたわけじゃなくてだいぶ後だったと思うんだけど、いつ思いついたかあんまり覚えていない。たぶんある時散歩していた時に「そいえばあの作品どうやって形にしようかな」と考えてネズミ捕りをモチーフにするアイデアが浮かんだんだと思う。
この作品で描いてるみたいに、男の子側はイケるかも！と思ってアタックしてみたけど、女の子は全然そのつもりないことってよくある気がする。
この前おれの友達も似たような話をしていた。全然好きじゃない男友達から急に好意を寄せられてしまい、それまで通り接するのがしんどいんだが？とのこと。その友達は、一度友達だと思って接した人に好意を持つことなんて、地球と火星の位置関係が入れ替わるくらいありえないことだと言っていた。
ちょうどその数日後、たまたま聴いたラジオのお悩み相談で、「僕いつも、女の子にとってのいい人どまりで終わっちゃうんです」っていう相談をしていたんだけど、そこで言っていたことも面白かった。
”男友達っていうのは、絶対に手を出してこないと安心できる存在だからこそ男友達であるわけで、いわゆるぬいぐるみみたいなもんなんよ。だから男友達の家も全然遊びに行けちゃうし、サシで飲み行くのも余裕。そこに好意は一切ない。そんなぬいぐるみカテゴリにしまっていた男友達から急に好意を寄せられたら、ぬいぐるみからペニスが急に生えてきたみたいなもんよ。恐怖やんか。”
なるほど、名付けるならばぬいぐるみペニスショックってやつか。
とはいえ長く友達だったけど付き合っちゃったみたいな話もよく聞くし、この辺の話は人によってとらえ方が違うんだろうなとも思う。おもろいね～。
そんな感じで、新作とそれにまつわる雑談でした。
そいえば最近作ったキャップ、今週末にはオンライン載せるので良かったらそちらも何卒。
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