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書評:寺島実郎『中東・エネルギー・地政学』

ビジネスマンが足で稼いだ生きた中東論

今回ご紹介するのは、寺島実郎『中東・エネルギー・地政学』という著作。

三井物産出身のビジネスマン寺島実郎氏による、「足で稼いだ生の中東理解」の書である。

中東に関しては、昨年開始早々(新型コロナ問題深刻化以前の1月初頭)に起こった、米軍によるイランの軍人ソレイマニ(スレイマン)の暗殺(ドローンによるピンポイント攻撃)が記憶に新しい。

当然これを端緒とする緊迫は新型コロナの流行加速の中でも変わらず続いているわけである。

一般日本人にとって中東情勢は複雑で理解が難しい中、ビジネスマンとして中東と向き合い続けてきた寺島氏による中東指南は、非常にリアリティに富み、その深刻さを身震いするレベルで伝えてくれる。

ビジネスの最前線からという寺島氏の出自も、国際問題を実業のリスクマネジメントの視座から捉えるという独特の立ち位置を纏う点も、他には見られない魅力だ。

非常に読み応えのある、生きた中東論と評価できよう。

読了難易度:★★☆☆☆
中東情勢リアリティ度:★★★★☆
寺島氏の経験裏付け度:★★★★★
トータルオススメ度:★★★★☆

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