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大学体育会運動部からのキャリア形成

私は、大学生の頃の2002年~06年の4年間にて大学体育会サッカー部に所属して、ほぼ週5日の練習と週1日の試合をこなす生活をしていました。

今回は、大学の体育会運動部で得た経験が、社会人にとってどう役立つのかまたは役立たないのか、経験を元にして述べてみます。

まず、活動内としては、月・水~金曜日は、6時限授業終了後の15:30~18:00、土曜日は13:00~15:30の約2.5時間の練習、日曜は試合で移動を含めてほぼ一日が潰れていたことを記憶しています。火曜日のみオフでした。練習場は、大学の四谷キャンパスのすぐ隣にある真田堀グランドであり、多くの都心にある大学ではキャンパスと練習場が結構離れている場合がありますが、ラッキーでした。

簡単にその4年間の経験が卒業してから、今に至るまで良かったと思える経験を3つに纏めてみました。

大学体育会運動部での経験で良かったと思える事

① 理不尽な状況下でも冷静な思考を保てる。

② 最後までやり遂げた実績と継続力の獲得。

③ 苦楽を共にしたメンバーとの絆。

まず、体育会運動部は大学名を使用しながら、大学の職員は実際には関与しておらず、主に学生とそのOBが主体となって活動を行う組織であることから、閉鎖された組織と言えます。

また、個人の自由な考え方や意見が求められるというよりは、学年や年齢が上の者の考えが優先されてしまうような、多様性が欠如している組織だったと記憶しています。

そのような組織の中なので、非効率的な事やモラルに欠ける事、現代社会のトレンドと乖離した事が見受けられる状況を目にしてきました。

そういうことを若い内に体験することで、自然と抗体が作られて、職場や大人の社会に理不尽だと感じる事があっても、「そういうもんなんだろうな。」と耐えることが出来る様になったと思います。

次に、授業やアルバイトをこなしながら、練習開始時間に遅刻せず、また1年時にはフィールドの清掃や試合時の荷物運びなど、多くの雑用もこなします。4年間同じ組織で継続して活動することは、誰もが簡単に達成できることではありません。継続する力と規則正しい生活、タイムマネジメントなどを大学生のときに鍛錬することができたことは、財産だと思います。

3つ目は、人との結びつきです。特に一人で都会の大学に通学するために、実家を離れてしまう場合は、新たな人間関係を構築しないと身近な友人や知り合いは獲得することができません。

私は、1~4年間ほぼ毎日授業に出席するために、大学に行っていましたが、クラスメートで友人ができた記憶は殆どありません。高校までであれば、同じクラスメートとずっと同じ授業に参加して、一緒に過ごす時間は非常に多いですが、大学では毎回クラスメートが異なるので、気の合う友人を作ることは非常に困難だと思います。

一方で、同じサッカーという共通項を基にした組織に参加したメンバーだと、会話のきっかけがサッカーから始まり、週6日一緒に活動を共にするので、深い人間関係が構築できるものだと思います。同じ年次の横だけの関係だけでなく、年次の異なる縦の関係も作れることができます。

この様な人間関係が構成できるのは、大学のサークルや体育会運動部でなければ難しいのではと思います。

社会人になって趣味のクラブやサークルに所属すれば上記の様な関係は作れるとは思いますが、大学の時の様に週6日や夏合宿の様な活動を社会人では実現できそうにないので、そこまで深い関係にはならないと推測されます。

一方で、大学体育会運動部の所属したことによって実現できなかったこともあろうかと思いますので、是も簡単に纏めてみました。

大学体育会運動部により実現できなかった事

① 海外留学や起業、資格の勉強など、他の活動時間

② ①を経験しないことによる多様性な見方や経験

③ 貯金

既に述べたように、大学の体育会運動部の活動は週6日、更には夏合宿もあり、他の事をする時間がほぼ確保できません。

大学生生活は、自由な時間と活動を謳歌できるときで、私ならスペイン語圏の大学に交換留学できなかったことが唯一悔やんでいることです。

また、最近は大学生のときに起業をする人、公認会計士や税理士、弁護士などの資格の勉強を考えている人もいるかと思いますが、体育会運動部にフルコミットしていれば、それらを両立することは相当困難かと思います。

また、閉鎖された小さな組織である体育会運動部にだけ所属していれば、それ以外の人と出会うこと、新たな見方やアイデアを得て触発される機会が限定されることは事実でしょう。

最後に、アルバイトができるのは、授業の登録数を減らしたことによる空き時間、部活動が終了した夜間、シーズンオフ(1月中のみ)に限られ、お金を貯めるのは中々難しかったと記憶しています。時間当たり高単価なアルバイトである家庭教師や夜間でのイベント会場設営などがお勧めかなと考えます。

このように、大学の体育会運動部を経験して、得られてもの、得られなかったものがありますが、80~90年の人生における自由な大学生活の4年間は、自らのアイデンティティーをより個性化するのに非常に貴重な期間です。起業や資格勉強などの明確な目標や活動がない間は、体育会運動部に属して社会人では中々経験できない体験を得ることは、よいかと思います。






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