見出し画像

次の時代を先に生きる 高村勝

 はじめに

 この本は、”the消費者”になっている私達に警鐘を鳴らす本である。資本主義社会の中で、全てのものをお金で買い、自分の行動はほとんどがお金のための行動である。そこで、筆者は、農業をやりながら、自分の”ナリワイ”で必要なお金を稼ぐような、”半農半X”の生き方を勧めている。

①成長から成熟へ

 高度経済成長の時代は”成長=お金が入ってくる=幸せ”が方程式として成り立った。しかし現在の社会はこの方程式が成り立たない。企業が成長しようと、そこで働いている従業員に給与という形でお金が巡ってこない。それは企業が、”内部留保”という形でお金を企業に眠らせておく。日本経済が成長しようと儲かるのは一部の投資家と政治家だけである。一般市民の我々には還元されない構図になっている。

画像1

②勇気と想像力と少しのお金

 スティーブ・ジョブスの最後の言葉を引用する。
過去の栄光や富は、迫りくる死を目の前に、色褪せていき、何の意味も為さなくなっている。もっとも大事なことは何か。それは、人間関係や芸術や若い頃からの夢かもしれない。人生において必要なお金を稼いだのであれば、富とは関係のない他の事を追い求めた方がいいかもしれない。”

 また、お金や労働、時間とを引き換えにされた『しなかったこと』を死ぬ前に後悔する。お金がないと全てのことはできないと思ってしまう。しかし、本当にお金がないとできないか?もちろん、お金がたくさんないとできないことはある。そのお金の使い方はただただ見栄の為の浪費ではないか?本当にやるべきことは、お金はそんなに必要でないことなのかもしれない。”勇気””想像力””少しのお金”があれば大抵のことはできる。20世紀に最も愛された映画俳優にチャップリンは言っている。

画像2

③たった150年前の日本の人達は9割が百姓

 今から150年程前の江戸時代の人達は、1日に4時間しか働いていなかった。大きな利益の為に、苦労するまで働いたり、1つの仕事を早く終え、次の仕事に取り掛かろうともしない。そんな生き方があってもいいと思う。そして今、若い世代が地方に流れてきている。そして第一産業に若者の就職する人も増えているそうだ。大学を卒業して、就農したり、林業に就職したり。先見性を持った有能な若い世代が地方に流れてきている。

画像3


さいごに

 やりたい事をいずれやると思いながら何もせずに後悔して生きていくか。今したい事をして常に満足して死んでいくか。あなたはどっちの人生を選んで行きたいですか。

  やりたい事をやるには、やりたくない事をやらない事が必要である。そこには人との摩擦が生まれてしまう可能性も高い。そしてその道は、歩んでいる人が少ない故に、心細くなってしまう。自分もそうだ。他人に疎まれながら、噂話をされながら。やっぱり、自分を信じれなくなってしまいそうなこともたくさんある。 

 しかし、やっぱり自分の生き方を肯定してくれるのはこういう本である。自分の人生を歩もう。親や友達や他人は自分の人生の責任は撮ってくれない。自分の人生の責任を持てるのは自分だけ。だから自分の人生を歩もう

#ビジネス #人生 #生き方 #エッセイ #副業

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?