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連鎖反応 [Chain Reaction]【動画】

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つながりのある曲を鎖のように連ねながら、その曲に対する思いをコメントしていきます。ほぼ毎日更新(予定)です。
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2021年5月の記事一覧

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149: Dinosaur Jr. / Freak Scene

ソニック・ユースが『シスター』をリリースした時のレーベルはSSTレコードでした。まあ、短期間で喧嘩別れすることになるのですが... ほぼ同時期にSSTに在籍していたダイナソーJr.。こちらも在籍は短期間でしたが、キャリアの中でも重要な作品を、この時期にリリースしています。 この曲は、3rdアルバム『Bug』のオープニングトラックで、シングルカットもされた彼らの代表曲。ギターの轟音と無気力なヴォーカルが最高です。 MVも、何を訴えたいのかさっぱり分からない作品で、そこがまた、彼ららしい。 90年代に入り、グランジ・ロック・ブームの中のバンドとして高い人気を獲得しますが、マサチューセッツ州出身のバンドなので、個人的にはグランジではなく、アメリカン・オルタナティヴと呼んでいます。 「グランジ」って、シアトル近郊ってイメージがあるんですよね~、偏見でしょうか?

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148: Sonic Youth / Schizophrenia

ソニック・ユースの最高傑作は?、と聞かれたら、多分『デイドリーム・ネイション』(1988年)と答えるのですが、でも『シスター』(1987年)を挙げたいという思いも捨てきれません。 元々、実験的なギター・ノイズ・サウンドが特徴でしたが、このアルバムあたりから、いわゆる「ロックの作品」というフォーマットになっていきます。 アヴァンギャルドさを求める向きには賛否両論だったのかもしれませんが、アルバムのクオリティは格段に上がったと感じます。 この変化は、前作『EVOL』から参加したスティーヴ・シェリーのドラムスの影響が強いと思います。 この曲は、その『シスター』のオープニング・ナンバーで、ライブの定番曲でした。間奏でギターの不協和音がぶつかるところが実にカッコいい! 極論すれば、グランジ・ロックは、ソニック・ユースとピクシーズが耕した花壇の上に、ニルヴァーナが花を咲かせたムーヴメントだったと言えるでしょう。

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147: Sonic Youth / Youth Against Fascism

ガービッジのドラムス、ブッチ・ヴィグがプロデュースした作品で、真っ先に名前が挙がるのはニルヴァーナ『ネヴァーマインド』ですが、ソニック・ユースの『ダーティ』(US83位/UK6位)も、個人的には推したい作品。 以前のアルバムでは、ギター・ノイズの音響効果を高めるためか、ベースとドラムは比較的軽めのサウンドでしたが、このアルバムではリズムセクションがずっしりしていて、バンドサウンドの「音圧」が高まった印象を受けました。 この辺りは、ブッチ・ヴィグの参加がもたらした影響なのだろうと思います。 この曲はアルバムからの2ndシングル。同じコード進行の繰り返しに合わせて、歌詞の中には「クー・クラックス・クラン」「ファシスト」「ナチ」といった単語が出てきます。 そして、それらをイメージするような映像が挟み込まれたMVとなっています。

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146: Garbage / Push It

ザ・ビーチ・ボーイズとはあまり関係なさそうなバンドですが、この曲、途中で「ドント・ウォーリー・ベイビー~♪」のフレーズが登場します。 ガービッジは、ヴォーカルのシャーリー・マンソンがスコットランド出身なので、最初のうちはUKバンドと勘違いしてましたが、名プロデューサーでもあるブッチ・ヴィグを中心に結成されたアメリカのバンドです。 女性ヴォーカルバンドですが、ちょっとインダストリアル系寄りのヘヴィーなサウンドとの組み合わせが特徴となっています。 この曲は、1998年リリースの2nsアルバム『Version 2.0』(US13位/UK1位)からの1stシングル(US52位/UK9位)。何ともシュールな映像が印象深いMVでした。 これからの暑い季節には、ぴったりな映像かも知れません。

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145: The Beach Boys / Don't Worry Baby

ザ・ロネッツの「ビー・マイ・ベイビー」に魅了されたブライアン・ウィルソンが、フィル・スペクターへの敬意をこめて書き上げたアンサー・ソングがこの曲。 1964年リリースのアルバム『シャット・ダウン・ヴォリューム2』に収録され、その後5月にリリースされたシングル「アイ・ゲット・アラウンド」(US1位/UK7位)のB面に収録されます。この曲がB面というのも驚きです。 ファルセットを多用したブライアンのリード・ヴォーカルは、いつ聴いても引き込まれます。ポップ・ミュージックの魔力を感じます。 ウォール・オブ・サウンドに憧れたブライアンの意志を尊重して、この曲はぜひともモノラルで聴きたいですね。

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144: The Ronettes / Be My Baby

ウィルソン・フィリップスのような女性3人組のグループは数多く存在しますが、メンバーに姉妹を含むとなると、かなり少ない気がします。 それに該当するのが、エステル&ヴェロニカのベネット姉妹と、いとこのネドラ・タリーの3人で結成された、ザ・ロネッツ。 彼女たちの代表曲であるこの曲に関しては、多くを語る必要はないでしょう。 チャートの最高位(US2位/UK4位)云々とは違う次元で、「ポップミュージックの歴史」を作った1曲であることは間違いありません。 イントロのドラムスは、その後多くの曲で「引用」されていますし、フル・オーケストラを含む多くの楽器をオーバーダビングして築いた「音の壁(Wall of sound)」は、以降の録音作品全般に大きな影響を与えています。 ただ、この曲の録音に参加したのは、リードヴォーカルのロニー(ヴェロニカ)だけ。グループの他の2人は参加していません。 その曲が代表曲になったというのは、2人にとっては複雑な気持ちだったかもしれません。

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143: Wilson Phillips / The Dream Is Still Alive

ママス&パパスのジョン&ミシェル・フィリップス夫妻の娘、チャイナ・フィリップスが、ザ・ビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンの娘、カーニー&ウェンディ・ウィルソンと結成し、1990年にデビューした女性コーラストリオ、ウィルソン・フィリップス。 まあ、要するに「2世アーティスト」なわけですが、1stアルバム『Wilson Phillips』は、US No.1シングルを3枚出すなど、大ヒットを記録しました。当時、結構聴いた記憶があります。 この曲は、1stアルバムからの5枚目のシングル(US12位)。アルバムの最後に収録されていました。 冒頭のコーラスとか、60年代に親たちが活躍したコーラス・グループへのオマージュを感じさせます。 『「夢のカリフォルニア」は今も生きている』というメッセージのようにも思えてきます。

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142: The Mamas & The Papas / Dream A Little Dream Of Me

タイトルに「dream」が入る曲は無数にありますが、2回入る歌はこの曲くらいではないかと思います。 1931年に書かれたポピュラー・スタンダードですが、最も有名なのは、ママス&パパスが1968年にリリースしたバージョン(US12位/UK11位)でしょう。 スタジオ内での会話風のイントロからフェードインしてくるキャス・エリオットの歌は、どことなくノスタルジックな雰囲気を漂わせています。 改めて聴いてみて思うのは、やっぱり歌が上手い! 当時、グループ内の人間関係はボロボロで、この直後に事実上解散します。(契約のため、1971年にもう1枚アルバムをリリース) 解散後、キャス・エリオットはソロでも成功を収めますが、1974年に32歳の若さで亡くなります。 個人的には、2ndアルバムの『Bubblegum, Lemonade, and... Something for Mama』がお気に入りです。

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141: Fleetwood Mac / Dreams

この記事が、200回目の投稿となります。これからも、焦らず騒がず、マイペースで書いていきたいと思うので、気軽にご覧いただけると嬉しいです。 スティーヴィー・ニックスは、ソロでもヒット曲を出していますが、代表曲となると、真っ先に名前が挙がるのは、やはりフリートウッド・マックのこの曲(UK24位/US1位)でしょう。 この曲を収録したアルバム『噂』はUS1位(31週!)/UK1位となり、グラミー賞最優秀アルバム賞を獲得する歴史的な作品となります。 このアルバム録音当時、メンバー全員、私生活はガタガタな状態だったようですが、そんな状況がこの名作を生み出す原動力になったようなので、人間、何が幸いし、何が災いするか、分からないものです。 その後も、どう見てもメンバー同士仲が悪そうで、しょっちゅう離脱・脱退しているのに、節目節目のライヴでは再結成しているところは、よく言えばプロとして仕事はきっちりやっていると言えますが、悪く言えば「金のためなら、何でもやるのかね?君たち!」と言えなくもありません。 見習うべきなのか、否か... ちなみに、バンドは現在も継続していて、現在のメンバーは、『噂』の時のメンバーからリンジー・バッキンガムが抜け、替りにマイク・キャンベルとニール・フィンが加入したと、今日知りました(笑)。

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140: Tom Petty and the Heartbreakers with Stevie Nicks / Needles and Pins

ジャック・ニッチェとソニー・ボノが書いた「針とピン」は、1963年にジャッキー・デシャノンが最初にリリース(US84位)し、翌年、サーチャーズのヴァージョンが大ヒット(UK1位/US13位)します。 以降、数多くのミュージシャンがカヴァーする「ロック・スタンダード」となりました。 個人的に印象深いのは、トム・ぺティとスティーヴィー・ニックスがデュエットした、このヴァージョン(ライヴ・アルバム『Pack Up The Plantation: Live!』収録)です。 2人とも、かなり個性(アク!?)の強いヴォーカリストですが、「あんましハモっていないハモリ」が絶妙に心地よく、レンタルレコードから録音したカセットテープを何度も聴いていたことを思い出します。 このアルバム、1985年リリースだから、もう35年も前の作品。しかも、この曲は1981年6月録音だから、ほぼ40年前の演奏ということになります。 あの頃、苦労して聴いていた曲が、今はこうしてPCをちょっと触ればすぐに聴けるようになりましたが、喜ぶべきことなのかどうなのか...

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139: The Searchers / When You Walk In The Room

リッケンバッカー12弦ギターのサウンドが印象的な曲としては、この曲(UK3位/US35位)も相当上位に入ってしかるべきでしょう。 タイトルを見てピンとこなくても、イントロを聴けば「あ、このリフ、聴いたことある」という人は、結構多いと思います。 ビートルズと同じ、リヴァプール出身のサーチャーズは、1963年にデビュー。同年8月にリリースした1stアルバム『ミート・ザ・サーチャーズ』はUKチャート2位まで上昇。ただ、同郷ビートルズの『プリーズ・プリーズ・ミー』がずぅ~~~っと(30週)1位に鎮座していたため、No.1には届かず。 その後も、1965年前後までは、シングル・アルバムともに、コンスタントにヒットを連発し、ブリティッシュ・インヴェイジョン期の代表的なバンドの地位を確立します。 その割には、あまり知名度が高くないのは、ヒット曲のほとんどがオリジナルではない、というところが原因なのかも知れません。 大ヒットした「ピンと針」やこの曲はジャッキー・デシャノンのカヴァーですし、「Don't Throw Your Love Away (The Orlons)」も「Love Potion No. 9 (The Clovers)」も、やはりカヴァーです。 見方を変えれば、どんな曲にも対応できる高いアレンジ力をもっていたともいえるわけで、もうちょっと評価されてもいいバンドだと思います。

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138: The Byrds / Mr. Tambourine Man

「ディランカヴァーの傑作」と言って、真っ先に挙がるのがこの曲ではないでしょうか。 バーズの(コロンビア・レコードでの)最初のシングルとなったこの曲は、US1位/UK1位の大ヒット。ディランの曲として、初のチャート1位となりました。 まあ、とにかく、イントロの12弦ギターでしょう、この曲は。 リッケンバッカー12弦ギターの使い手と言えば、ジョージ・ハリスン(ビートルズ)やマイク・ペンダー(サーチャーズ)をイメージしますが、間違いなくロジャー・マッギンもそのリストに名前を連ねる存在です。 それにしても、当時のディランは現役バリバリのシンガー・ソングライターだったわけで、自分の歌を他人が歌って、自分より先にチャートの1位になるって、どんな気分だったんでしょう。 「How does it feel?」って、尋ねてみたいですね。

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137: Them / It's All Over Now, Baby Blue

ヴァン・モリソンは、1964年にゼムのヴォーカリストとしてデビューし、2枚のアルバムをリリースした後、脱退してソロとなります。 この曲は、2枚目のアルバム『ゼム・アゲイン』の収録に収録された、ボブ・ディランのカヴァー曲。 トレモロの効いた浮遊感溢れるバンド・サウンドと、ヴァン・モリソンの迫力あるヴォーカルは、星の数ほど存在するディランカヴァーの中でも最上級の内容といえるでしょう。 シングル・ヒットしたわけではありませんが、オリジナル曲と並んで、バンドの代表曲となっています。 その昔、映画『バスキア』を観に行った時、この曲が流れてきて「おぉ~!」と思ったことを思い出します。もう、20年以上前の話ですが...

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136: Van Morrison / Jackie Wilson Said (I'm in Heaven When You Smile)

テッド・テンプルマンがプロデュースした大物アーティストとして、ヴァン・モリソンを忘れるわけにはいきません。 北アイルランド出身の白人ヴォーカリストですが、その歌声は「ブルー・アイド・ソウル」という枠を超えてソウルフルです。 この曲はアルバム『Saint Dominic's Preview』(US15位)のオープニング・トラックで、R&Bシンガー、ジャッキー・ウィルソンに捧げた曲(US61位)。 アルバム全体としては、ブリティッシュ・フォークの影響が強い中にあって、ちょっと異色のナンバーですが、個人的に大好きな曲です。 と書いておいて、あれですが... テッド・テンプルマンがプロデュースに参加したのはアルバム中の4曲で、この曲はヴァン・モリソンの単独セルフ・プロデュース曲でした。 まあ、細かいことは気にしなくてもいいでしょう!