狂っている位がちょうどいい
「あの女誰」
先に端を発したのは私の方だった。
狭いアパートの小さな机。その対角線上に、私の彼氏は小さく縮こまっていた。小刻みに震えるところが可愛いとも思っていたが、今はそれがただただ不快でしかない。
私は部屋を見渡した。
私の部屋。私が契約した、家賃も払っている部屋。女の子らしい部屋にしたいと、ガーベラ色のカーペットや雑貨や柑橘系のディフューザーとか、色々買い揃えたものだ。
それがどうだ?
惨状を見る限り、この部屋でコトが起こったのは間違いないだろう。整理された本棚は崩れ、