愚者の声

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「スモールイズビューティフル」の哲学

「スモールイズビューティフル」の哲学を、現代状況を加味して要約する。     「科学技術振興と経済成長が社会の幸せを産む」という世界の「常識」は 間違いである。 この「常識」をもとに、巨大プロジェクト・地球資源収奪・金融グローバリズム・軍事力強化・省力化・スピード化などに国家予算を費やすことを良しとする近代人の意識は、最終的には国家間核戦争を防ぐことはできない。  これらを意識的に拒否すること、自然と共存すること、適性技術*の開発を実行すること等が、人類の真の「自由と民主主義

    • 偉いのはだれか?

      偉いのはだれか? 明治維新以降、富国強兵・近代国家建設に邁進していた「日本(やまと)」に、「末は博士か大臣か」という子どもを励ます言葉があった。「博士」という目標は、現代に生きているだろうか? 「博士」になっても就職口がないという現状は、この言葉が死語になったのだろう。わずかに、日本人がノーベル賞を取ると大騒ぎになる現象が生きているぐらいだ。一方、「大臣」という目標は、尊敬の頂点として生きているのだろうか? 金と権力に最も近い目標として生きていることは事実だが、誰も大して尊敬

      • 人を飛蝗にしてはならぬ

        人を飛蝗にしてはならぬ             飛蝗とは、バッタのことである。2004年10月21日に、大阿久尤児君がこの世を去った。彼と私は、1960年4月に大学に入り、ホッケー部に入部するという偶然で出会った。哲学と物理という典型的な文系と理系に進学した。その後、半世紀近く会えば議論と言う仲だった。私が遺稿出版「詩人が新聞記者になった」の編集長のような役割を引き受けた。朝日新聞社のデータベースから彼が無署名で書いたものも含め多くの文章の掲載を認めてもらった。その中で、私が

        • 地方自立の農業国

          日本は農業国か工業国か 飯舘村は,食料/エネルギー/超高齢化という21世紀3大課題を解決する最前線にいます。原発事故からの復興もままならず「いずれ森の中に沈むんでしょう」と考えている人は大勢います。しかし,人間と自然が共生できる生活や生業を残していくことは、飯舘村だけでなく日本・世界の課題です。 自然と人間の関係性の回復こそ,全ての基礎です。1980年代の高度成長期以来、日本は欧米を追い越して世界一の先進工業国になるという共同幻想を追い続けてきました。自然と共生する農林漁業・

        「スモールイズビューティフル」の哲学

          21世紀「永遠平和のために」       21Jahrhundert [Zum ewigen Frieden]

          21世紀「永遠平和のために」        2024.1.11 愚者の声 21Jahrhundert [Zum ewigen Frieden] 日本列島の大地が揺れ動いている。阪神・熊本・東日本・能登半島と、地震と津波になすすべを失っている人々がいる。そして、この列島の美しい土地に展開する自然を破壊しながら、富を追い求める愚かな者が、金と権力を握っている。 世界も人間の自制心は失われ、ウクライナやパレスチナでは、近代兵器を振りかざして人間を日

          21世紀「永遠平和のために」       21Jahrhundert [Zum ewigen Frieden]

          寒中お見舞い申し上げます

          寒中お見舞い申し上げます。 本年の年明けは、能登半島の激震・津波とJAL羽田空港事故で正月気分どころではなくなりました。東日本大震災/原発事故から13年、村内高齢化率約60%の飯舘村ですが、能登の被害地の現状は人ごとではありません。志賀原発が規制基準を上回る震度に遭遇しトラブルが生じています。政府や規制委員会は再稼働のつもりですが、能登半島では住民避難も屋内退避も困難なことが、今回明らかになりました。今後も地震津波と共存せざるを得ない日本列島で、原発再稼働などもってのほかだと

          寒中お見舞い申し上げます