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馬に会える本。

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馬に関する本をご紹介します。
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馬に会える本。(5)

馬に会える本。(5)

わたしは馬が好き。
だから、馬を知ろうとする。
そうすると、馬が暮らす場所を知ることになり、馬とともに生活する動物も知り、そばにいる人間のことも見えてくるようになる。
そんなふうに、なにかを好きになることで、少しずつ自分の中の世界が広がっていったりする。
この絵本は、そんなことを思い出させてくれる。

とはいえ、この絵本を手に取ったのは、絵がとにかく素敵だったから。
農場の様子、動物たちの様子が、

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馬に会える本。(4)

馬に会える本。(4)

馬が好きだから、馬の近くへ行ってみたい。そんなふうに、物心ついた頃から思っていた。

大人になって、いざ乗馬クラブのサラブレッドの前に立ってみたら、かわいいだけではなく、ちょっと恐怖を感じた。それは相手が馬だからではない。どんな動物が相手でもそうだ。筋肉も、牙も、鋭い爪も、角もないこの体は脆弱すぎる。一撃されたら、一蹴されたら、私なんて遠くまで吹っ飛ばされてしまうはずだ。

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馬に会える本。(3)

馬に会える本。(3)

メイショウドトウという馬がいる。競馬のお仕事をしていた馬で、今は牧場で暮らしている。

人間だって馬だって、仕事を全うしたあとどう生きていくのかというのは、個々にとって切実な問題となる。特に馬の場合は、自分がこれからどうするのかを自ら決断することができず、その運命を人の判断に任せなければならない。

この本には、牧場で暮らす馬と猫との仲睦まじい写真がたくさん載っている。美し

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馬に会える本。(2)

馬に会える本。(2)

仕事と暮らし。多種多様だから、選択肢が多すぎるから、悩むことも多い。しかもたいがいは、仕事内容ではなく、人とのあれやこれやで壁にぶつかっている。私は馬が好きだから、そんなときはたいてい馬のことが頭に浮かんでくる。与えられた仕事を着々とこなし、また、馬主からたっぷりの愛を受けて安心して暮らす馬の姿。はて、本来の私の役割はなんだっただろう?

この本には、6つの動物たちの仕事っぷ

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馬に会える本。(1)

馬に会える本。(1)

出会えるときって、出会えるものですね。
書店をふらふらしていたら、棚に飾られていた本の表紙に、ぐっと惹き付けられた。
なんて美しい馬なんだろう。
すっと手にとる。ずしっと重い。
銀の箔押しで、
「エピタフ」と、タイトルが。
エピタフ…?
無知な私には、何のことなのか皆目見当がつかない。
「幻の島、ユルリの光跡」というサブタイトルと「岡田敦」という著者の名前も箔押しされている。
ユルリ…?
そっと、

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