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桜〜時空を超えて〜  エディターコース★エッセイ講座~上級Ⅴ期・初級Ⅲ期・初心者?~

さあ、上級コース2回目です!


へんいちさんのエッセイ上級コースを紹介しようと思うと、やはり私がnoteを始めたばかりの時にさかのぼってしまう。

私の近しい人には出版や編集を行っている人は本当にいない。
そんな時、noteでスキをしてくれたのは紛れもなくあの、へんいちさん。みなさんもきっと沢山スキをもらっているはず!

へんいちさんは、どんな方なのか記事を見にいくと、編集や他の事に関しても、質問があれば何でもメールくださいとなっている。

いつも何かを書きたい、できたら本を出したいと心が渦をまいてうごめいていたとき。それなのに聞く人がいない。
随分長く、いや、ず~っと、孤独でどうして良いか分からない時期をすごしていた。そこへ、何でも聞いてくださいって!なんてありがたい。

メールでのやり取りも初めてのSNSだから随分迷ったが他に方法は無い。このまま自分は何も書かずに一生を終えて良いのか、いや、ダメだから。思い切って門戸を叩いた。

私は以前、地域新聞で取材ライターをしていた事がある。今でも登録が残っていれば、いつでも始められる。

その時の経験を元に自分の思いを、そして自分で決めたことをさらけ出す。

1.読者には、読んでよかったと思ってもらえる記事を書きたい
2.1番記事を楽しみにしていて必ず読むであろう、取材されたご本人も幸せになってもらう記事を書きたい
3.それを書き溜めていつか本にして...最後は大谷翔平さんと佐々木朗希くんで締めくくりたい

と、普通じゃ恥ずかしい図々しい希望もそえて。

良い歳して、青臭いこと、誰にも今まで言えなかった事を打ち明けてみた。

「いゃ〜、1文字何円かを数えながら仕事としてやっているライターがいる中で、その志は素晴らしい!」と褒めて頂いた気がする。
え〜、初めて思い切って話してみたら、まさかの好感触。良いんだ、私はライターを志しても良いんだと認められた感じがして、とても嬉しかった事を覚えている。

それ以来noteを始めて、はや9ヶ月。へんいちさんは要所要所で、さりげなく褒めてくださる。
何となくやる気が落ちている時、自信が無くて書くのが嫌になってしまった時、さりげなく。

コンサルティングのお仕事をされているからか、鋭い観察力で直感的に分かるのかもしれない。相手の欲している時にすかさず対応してくださる。

多分、そう思うのは私だけでは無いと思う。そう、へんいちさんと関わる全ての人が思っているはず。

そんな私がまたまた、本当に久しぶりにエッセイ講座で褒められた。やはりやる気も落ち、疲れてしまい、時間も無く自信もない時に。

なんと、「おみごとです!」を頂きました!
嬉しくて嬉しくて。

本当に「おみごと」なのか、やる気を起こさせるリップサービスだったかは下記の「桜〜時空を超えて〜」を読んでお確かめ頂きたい。

また、それを読んで本当に「おみごと」と思ってもらえたか、また気遣いから「おみごと」と言ってくださったかは、ありがたくも悩ましいところですが、私は信じたい!
本当の「おみごと」だったと。

さぁ、ご一読頂き、厳しい判定をいただけましたら幸いに存じます。

桜~時空を超えて~

初めて桜の時期に京都へ行った。純粋に用事を済ませるためだけに行ったのだが、本当に楽しかった。それは思いがけず桜の時期に行くことができたから。

今年は桜の時期が遅れて、少し長めに咲いてくれたのが良かった。ふだんはお墓参りに京都に行くことはあっても、決して桜の時期にはかぶせない。タクシーが混んで、その後の観光に影響するから。今まで守られてきた我が家の暗黙のルールである。

しかし今回急ぎの調べものがあったので時期を選ばず京都へ一人で行った。済ませる用事をタイムテーブルに落とし込む。一分一秒も無駄にしないために、バスへの乗り継ぎや徒歩の時間まで綿密に計画を立てた。

初めて行く場所なのに、無駄がないように計画を立てるのは難しい。実際、どちらの方向へ進むかも、まず確認するだけで時間がかかる。そのくらい私は、方向音痴。用心深く一つひとつ着実に行動に移した。正しいバスに乗れて、やっとホッと一息。

「あっ…」その時初めて気づいた。まだ川べりにポツポツと咲いた桜が、雨を耐えて残っていてくれた。まだ大丈夫、半分くらいは咲いていてくれた。

この土地で私のご先祖様達も同じ桜を見ていたに違いない。この時期ゆっくり桜を愛で、桜の時期を過ぎると粛々と暑い夏の準備をする。仕事もきっと手を抜かず丁寧にじっくりとやっていったんだろうなぁ…。そんなことを思っていたらグッとくるものがあった。

ただ懐かしいという気持ちではなく、私の存在自体を認めてくれ、またこの土地へ戻ってきたことへの感謝がじわっと伝わってくる。私は守られていたんだなぁと、そのとき確かに何かに包まれながら思った。こんな感覚は今までなかった。初めてだった。

もし、この時空を超えた経験が、桜のなせる業だとしたらすごいことだと思う。金木犀やくちなしの花のような香りから懐かしさを引き出すものではない。桜はほぼ視覚だけであろう。年輪の太さや、その場にどっしりと根を下ろしている重厚感。何があっても動かず、すべてをじっと見届けてきた。だからこそ時空を超えて、先祖の気持ちを私へ届ける。

桜のパワーは未来へも続く。よくあと何回桜が見られるかな…という会話を耳にする。いつも私もそう思う。あと何回…。その中に未来への希望もそえて…。
つぎ来たときは曾祖父が住んでいた家や、祖父がよく歩いていた哲学の道を桜の散る中歩いてみたい。満開のフワフワの桜の中を心地よい風が吹き、鳥たちが桜の花を落として遊んでいる。
私はその中を…。そう、桜の力を借りて希望ある未来へこの思いを馳せるのである。


エディターコース★エッセイ講座~上級Ⅴ期・初級Ⅲ期・初心者?~ より




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