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自分の視野はゆっくり確実に狭くなっていく

今週は2泊で北海道に行き札幌と美唄に滞在した。
十分に備えて行ったのでマイナス12度は思っていたほど寒くは感じず、不用意に京都の寒さに遭遇したときの方が辛いくらいだった。

スタッフが宮古島の研修で出会った「主治医のような社労士法人」の岡本さんのオフィスの見学がメインだったけれど、岡本さんに私は会うのは2回目。

100年先を見据えた事業計画をつくり邁進するとてもクレイジーな社労士さんだけれど、ひょうひょうと落ち着いた感じがうつわのでかさを感じさせる。

美唄ではたくさんの面白い人に出会えて、新たに仲間に加わってくれそうなメンバーも見つかった。

人に会いに行く。
距離の長短はあれど、そんなことを割と年中繰り返している。

初対面の人でも面白そうな人がいたら

えー、会社行っていいですか?

と言って、大体本当に行く。

そしてスタッフに言われた言葉がこちら。

しんさんの発信見ても、多分みんななんで遊びに行ってるか分からないんですよ。
「何を思ってどこでも遊びに行くのか」書いてください。

なるほど。
たしかにアドベンチャーワールドに研修に行ったという楽しそうな写真をアップしたり、北海道、金沢、仙台、福岡、鹿児島あたりは意味が分からないかもしれない。

写真を振り返る。

そらそうか。遊びにしか見えない。

自分自身もそうだけれど、スタッフにも比較的人に合うことを強制している。

日々のイベントも参加してもらった方がいいなと思うものは参加してもらい、金沢や宮古島、アドベンチャーワールドの研修などもそう。

嫌です。

それ私行った方がいいですか?

と断られることもあるけれど、しぶしぶでも来てもらえば得るものはとても多い。外すこともあるけれど、それもそれだ。

なぜそこまでいろんな人に会うことを大切に思っているかについて、今回は少し書いてみる。

視野はゆっくりと確実に狭くなっていく

税理士事務所の仕事は、特定の担当のお客さんに対して狭く深く接する仕事。しかもうちは基本的に打ち合わせは全てオンラインが原則だ。打ち合わせのためだけに行かざるを得ないことを本来事務所として嫌う。

うちは経理処理だけではなくさまざまな経営の相談にのる経験も積めるけれど、それでも同じ人とばかり毎月コミュニケーションをする仕事だ。

経営支援の中でも、これほど長期に渡って企業に伴走できる仕事は他にないので、税理士の仕事というのは顧客との関係性をうまく築ければとてもやりがいのある仕事だ。

しかし、だからこそ自分の視野はゆっくり少しずつ、でも確実に狭くなっていく。

税理士事務所の仕事だけではない。
あらゆる仕事において、慣れは停滞をもたらす。

毎月同じ人とコミュニケーションする仕事は慣れてしまえば楽だ。

なかなか慣れた環境の中で、成長の機会を自分で見つけ続けることは難しい。だから人は新しい環境を求めていくのだろう。でも税理士というやりがいのある企業支援の仕事に従事しながら視野も広げてほしい。

成長についての考え方は前回の記事で書いたので、よかったら見てください。

観察する力を磨く

だからこそ、新しい環境や価値観に触れ続けることを大切にしている。
それは自分もスタッフもだ。

場所を変えるのが一つ。でも一番は人に会うことだと考えていて。
オンラインでは気づくことのできない場の雰囲気、その人のもつ空気感。食事をともにする、雑談をする、オンラインミーティングでは感じ取りづらいたくさんのものを感じとることができる。

最初のタイミングやここぞというときはできるだけ足を運ぶようにしている。スタッフにも来てもらうようにしている。同じものを見て、感じて、共有する。

だからこそ同じ目線で語ることができる。経営者だけ広い外の世界を見聞きしていて、スタッフの視野の狭さを指摘するのは不公平だ。

もうひとつ、気づく力、感じる力、というか観察力というものが仕事には必要だと思っていて。

同じものを見て、触れて、同じ話を聞いていても、その裏側にあるものに気づけるかどうか、その先にあるものが何かを思考できるか。

観察力を身に着けるには場数も必要。
多くの人に出会い、ビジネスに対する価値観に触れる。

いま自分が起業支援をできているのは、それだけの場数を踏んできたからだ。それと同時にもっとアップデートしていくためにいろんな人に会い、多様な価値観に出会い続ける。

会いに行って何も持って帰るものがなかったとしてもそれでいい。今はそのタイミングではなかったということが分かったことも一つの収穫。

人は関係の中で磨かれる

今回、美唄に行っていろんな人の価値観に触れたり、彫刻に深く触れることで、自分の中に新しいアンテナが立った。今後美唄に関することや彫刻に関することについて、自分のこれまでの見方が変わるだろう。

人や地域との関係性が豊かで多様であるほど、人は安定して強く生きることができると思っていて。たとえば自分のコミュニティが一つしかなければ、そのコミュニティに寄って立つしかない。離れること=孤独を意味するからだ。
学校という小さなコミュニティに所属する子供たちを見ていて思うけれど、それは大人も同じだ。

いくつもバラバラに見える関係性をつくっていると、そのうち繋がる時がくる。必ずと言っていいほど来る。そこで関係に連続性や相乗効果が生まれる。

そのときにヒントになるのが人の価値観だ。どこに行ってもいいのだけれど、関係を紡ぐときはやはり人が起点になる。だから自分が面白いと思った人に会いに行くことが、そのうち繋がる関係性をつくる近道だ。

自分の慣れた空間やコミュニティにだけ身を置くと、自分のことが見えなくなっていく。ただ、そのコミュニティがあるからこそ他者の力を借りて物事を動かすこともできる。要はそのバランスだ。

人は関係性の中で磨かれる

この数年はそんな話をいろんなところでするけれど、「自己がない」とイメージされることもある。それは全くの逆で、多様な関係性の中に揉まれることで「自分は何者か」を問われざるを得ない。

単に飲み友達が多いとかそういうことではない。
その人の仕事に対する価値観や生き方に深く触れることによって、はじめて関係ができると思っている。相手の価値観に触れるときは、自分の価値観も伝えなければならない。その差異に触れることでお互いの価値観がアップデートできる。

そうした機会を意図して増やしていくことが成長に繋がると思っている。
という言い訳をしながら、また今年もいろんな人に会いに行こうと思います。

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