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映像編集は文法と同じ

はじめて映像編集をしたとき、困ったことがあります。
それは、映像の順番をどう決めたら良いかということです。

そんな時に、自分が頼った方法は「言葉にしてみる」ことです。
映像編集は文法と同じ。

ということで、初歩の映像編集に使える考え方をメモとして残したいと思います。

引きが先か、寄りが先か。

例えば、室内の広いカットと、卓上の書籍にクローズアップした寄りのカット、2つのカットがあったとします。

その時に、先に広いカットを使うのか、寄りのカットを使うのか。

どちらも正解だけど意味が違う

A:ある室内(空間)には机があり、机の上には一冊の本がある。
B:机の上に一冊の本がある。その室内はこのような感じの空間だ。

Aは、説明的ではありますが、空間的にも広い世界から狭い世界に引き込まれていく様子もあり、その本から何かが始まる予感もあります。

Bは、最初に寄りから入り広いカットへ移っていくので印象的でもあり、空間にとって、その本が持つ何か意味の広がりを感じさせてくれる展開ともとれます。

主役が本ならば A 
主役が空間ならば B

とも言えるし、そうも言い切れない逆説的な考え方もできるので、エディターもしくはディレクターの匙加減ではありますが、

言語的な意味を持って、カットを選び並べていくことで、ナレーションやセリフに頼らない、映画的な表現というものができます。

どちらのカットを先に使うか、明確な理由を持って決めることができるようになるには、その映像の並びに対して言語化できるかどうかだと思います。

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