ジャムじじい

弁護士・弁理士。現在官公庁で専門職。一人法務ともいえる。専門は知財(特許、商標、著作権)

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最近の記事

MTG美顔ローラー事件

注目の特許訴訟が、ようやく確定しました(トップ画像は筋膜リリースローラー)。 認容額が4億4千万円と金額自体大きいことは言わずもがなですが、知財高判の大合議で審理がされたこと、第一審判決認容額の約1億円から大きく増額されたこともあり大きな注目を集めました。 文言の解釈、事実の認定ともに気になったので対照表に整理しました。 対照表(損害論全体) 対照表(限界利益) 概観 - 控訴審は大合議で審理されたこともあり、解釈論が大きく展開されています。 - 第一審では3億円だっ

    • ドイツ法における発明者への報酬

      ドイツ従業員発明法(ArbEG)では使用者(企業)に多くの義務を課してます。 例えば、13条は従業者が発明した特許を、遅滞なく特許出願をする義務を課しています。また、使用者が出願を望まない他国においては従業員に出願を許さなくてはなりません(14条)。 もし、ドイツにおいて就業規則や職務発明規程を作成する場合には、これらの義務を免除(=従業員の権利を放棄)するように留意が必要です。 また、いざ紛争に発展してしまった場合、報酬を計算する名目ですべての関連文書の提出が必要になる場合

      • オンラインでの模倣品に対する通報件数が204.4%急増 韓国の例ですが、模倣品のオンライン流通が急増しているようです。日本も取締りが強化できればいいですが、、、 https://www.jetro.go.jp/world/asia/kr/ip/ipnews/2020/201014.html

        • これからのビジネスはルールづくりを意識するべき。ルールは変えられるという発想はだいぶ浸透しているが製品ができてからルールづくりを始めるのでは遅い。技術開発と同時にルールづくりは始めなきゃいけない

        MTG美顔ローラー事件

        • ドイツ法における発明者への報酬

        • オンラインでの模倣品に対する通報件数が204.4%急増 韓国の例ですが、模倣品のオンライン流通が急増しているようです。日本も取締りが強化できればいいですが、、、 https://www.jetro.go.jp/world/asia/kr/ip/ipnews/2020/201014.html

        • これからのビジネスはルールづくりを意識するべき。ルールは変えられるという発想はだいぶ浸透しているが製品ができてからルールづくりを始めるのでは遅い。技術開発と同時にルールづくりは始めなきゃいけない

          PCのセキュリティが強すぎてasanaにアクセスできない…これがないと仕事ができんのに

          PCのセキュリティが強すぎてasanaにアクセスできない…これがないと仕事ができんのに

          眠り浅いな…

          眠り浅いな…

          今日はスコア低い…

          今日はスコア低い…

          コロナ禍での読書

          5月25日に改正新型インフルエンザ等特別措置法に基づく緊急事態宣言が解除されました。巣ごもり読書が捗った数ヶ月だったのでご紹介。 入社1年目の教科書 入社早々在宅が命じられた新入社員がかわいそうだと思い購入。 30分で読んでメルカリに出品した。 部下を動かす! ―超一流の伝え方・三流の伝え方 テレワーク下で、社内の組織がどのように機能していくのか考えるために購入。同じく30分で読んでメルカリに出品した。 選ばれるプロフェッショナル ― クライアントが本当に求めている

          コロナ禍での読書

          COVID-19の影響と各国特許庁、商標局の対応 その5

          イギリスの情報がアップデートされました。 詳細は → https://www.gov.uk/government/news/coronavirus-important-update-on-ipo-services アップデートされた内容は次のとおりです。 4月17日現在、政府によるコロナウイルス対策の規制が継続している。そのため、中断期間を継続することを決定した。 この決定は5月7日に再度検討され、中断期間を継続するか、中断期間の終了を発表する予定である。 次の記事の

          COVID-19の影響と各国特許庁、商標局の対応 その5

          オンライン授業と著作権

          その1~導入~ 新型コロナウイルス感染症の影響が拡大している。教育現場における影響も大きく、自治体や大学においては頭を悩ませています。  この記事によれば、デジタル環境の問題、教育制度の問題と、解決するべき課題、障壁は山積みのようです。ゆとり世代と揶揄されながらも、支障もなく教育を受けることができたことを幸運に思います。  教育に欠かすことのできない、教科書や参考書等の書籍の著作権の扱いも、頭を悩ませている原因の一つのようです。こういう緊急事態に法律家が貢献できることはそん

          オンライン授業と著作権

          COVID-19の影響と各国特許庁、商標局の対応 その4

          イギリス詳細は → https://www.gov.uk/government/news/coronavirus-important-update-on-ipo-services 特許、商標、意匠、保護証明書、及び、これらの権利に関する出願は、3/24から通知されるまで期間、延期される。通知は、最低2週間前にされる。 中断期間を継続するか、2週間後(5月初め)に中断期間を終了とするかを4/17に決定する。

          COVID-19の影響と各国特許庁、商標局の対応 その4

          COVID-19の影響と各国特許庁、商標局の対応 その3

          イタリア詳細は → https://uibm.mise.gov.it/index.php/en/202-news-english/2036408-covid-19-extension-of-the-deadline-for-administrative-proceedings-to-15-may 手続期限が、2020年2月23日以降に到来するものは、2020年5月15日までの間停止する。 存続期間が、2020年1月31日から2020年4月15日までの間に終了するものは、20

          COVID-19の影響と各国特許庁、商標局の対応 その3

          COVID-19の影響と各国特許庁、商標局の対応 その2

          なかなかまとめられないので単発記事で発信します。 ヨーロッパ(EUIPO)詳細は → https://euipo.europa.eu/ohimportal/en/news?p_p_id=csnews_WAR_csnewsportlet&p_p_lifecycle=0&p_p_state=normal&p_p_mode=view&journalId=5657728&journalRelatedId=manual/ 3/9~4/30の間に期限が到来したものを5/1まで延長する。

          COVID-19の影響と各国特許庁、商標局の対応 その2

          COVID-19の影響と各国特許庁、商標局の対応一覧

          少しずつですが、情報発信していこうと思います。 ◆日本(4/7現在) ※詳細は特許庁HP(https://www.jpo.go.jp/news/koho/info/covid19_tetsuzuki_eikyo.html) 1 指定期間について ・手続ができなかった事情を説明する文書を添付することで、指定期間を徒過していても有効な手続として取り扱う。 2 法定期間について ・救済手続期間内に限り手続可 ・手続ができなかった事情を説明する文書を添付することで

          COVID-19の影響と各国特許庁、商標局の対応一覧

          テレワーク導入の課題

          テレワーク導入の広がり新型コロナウイルス感染拡大の防止のため、各社テレワークの導入を急ピッチで進めている。 教育現場への影響教育現場への影響も大きい。入学時期を延期したり、授業をオンラインで配信するなどの対策が講じられているようである。 しかし、まだ課題も多い。教育現場には書籍等に関する「著作権」がつきものである。著作権法上、著作権者の許諾なく、著作物を複製したりオンライン配信したりすることができないのが原則である。このルールにより、ネット授業が制限されていると指摘され始め

          テレワーク導入の課題