新谷彩

愛知県住み 子育て終わった世代です 気まぐれにショートショート、エッセイ、体験記書い…

新谷彩

愛知県住み 子育て終わった世代です 気まぐれにショートショート、エッセイ、体験記書いてみます ペンネームは大好きだったゲーム内でつけてもらったものです

最近の記事

【ショートショート】ゲーム

私はしばらく学校を休むことにした。というか、自分でそう決めた。 きっかけはイジメ。仲良し3人組のはずがリーダー格の康子に無視されるようになった。もう一人の由実も康子の顔色を伺い、申し訳なさそうにでも無視をする。6年になってすぐに仲良くなってまだ2ヶ月。他のグループに入れれば楽なのに、なかなか入りづらい。 無視以外にも聞こえるように悪口を言ったり、ノートに落書きをされたりもある。先生は気付いていない。もうこれは我慢するより、学校から自分の存在をなくした方が自分自身のためだと思

    • いろさんの心にうつりゆくよしなしごと〈4〉自己肯定感

      自己肯定感という単語は大人になって初めて知りました。知る機会がなかっただけなのですが、最近は自己肯定感についての自己啓発本が多いですよね。 実は私、自己肯定感低過ぎるほど低いんです😭 幼い頃から今に至るまで「お前はダメだ」とか「全然出来てない」などと言われることばかり。頑張ってやれたことも「そんなのは出来て当たり前」と言われる始末。なかなか頑張りを認められる機会がありません。 小学生の時にテストで100点取っても、中学生の時に学年10位以内の成績取っても(400+α人中)

      • いろさんの心にうつりゆくよしなしごと〈3〉ペンネーム

        今回はペンネームについて書きます📝 私のペンネーム  新谷 彩   (しんたに いろ)ですが、プロフィールにあるように好きだったゲームで付けてもらった名前を少しだけ変えています。 …と言っても???だと思うので、もう少し詳しく。 今から6年前、私はGENERATIONS from EXILE TRIBEにハマり始めていました。 娘の影響です。 その頃、GENERATIONSのメンバーも含まれた「PRINCE OF LEGEND」というプロジェクトが発表され、ドラマ、映画、

        • いろさんの心にうつりゆくよしなしごと〈2〉趣味

          今現在の私の趣味はバレーボール観戦です🏐 実はまだまだ新参者で、国際試合をテレビで観戦することがあっても、まさか自分がハマるとは思ってもいませんでした💦 まだ龍神NIPPONと呼ばれていた昨年のパリ五輪🇫🇷出場を決めた大会、その頃はまだハマっていませんでした😔 その後、娘がVリーグ観戦に行くようになり、誘われたことがきっかけです。 その頃、いろいろ思うようにいかないことが多くて、ストレス発散の機会がなかったんです。 「関田さん見に行こうよ」 そう誘われて何となくその気にな

        【ショートショート】ゲーム

          いろさんの心にうつりゆくよしなしごと〈1〉自己紹介

          久しぶりにnote開きました💦 今までショートショートやエッセイを書いていましたが、もっと堅苦しくないものを書きたくなり、ゆる~く不定期でいろいろ書いていこうと思ってます。 心にうつりゆくよしなしごととは、兼好法師の徒然草の序章からいただきました。 心に浮かんでは消える他愛のない事柄の意味で、まさにそんな感じで書こうかな…といった気持ちです。 まずは自己紹介☺️ ペンネーム 新谷 彩(しんたに いろ) いつか書くことがあると思うので、ここでは省きますが、とあるスマホゲ

          いろさんの心にうつりゆくよしなしごと〈1〉自己紹介

          タイムカプセル[エッセイ]

          タイムカプセル、何かの節目などにそういった企画が催されることは珍しくない。 40年以上前、私が小学校を卒業する時にもその企画があったし、タイムカプセルは作って埋められたはずだ。しかし、私はそれについてよく知らない。 私は小学校の卒業式のちょうど一週間前に水ぼうそうに罹ってしまった。学校では卒業式に向けていろいろなことが進んでいた。その中にタイムカプセルの話もあったのだ。 卒業式当日、医者の許可をもらって私は何とか出席することができた。 その日、久しぶりに登校すると

          タイムカプセル[エッセイ]

          お巡りさんが間違ってるのに[エッセイ]

          もう30年以上前の話。 当時19歳だった私の移動手段は原付だった。車の免許を取得するまでのつなぎではあったけれど、自宅付近の山道を自転車で苦労して登っていた頃と比べてとても楽で嬉しかったのを覚えている。 ある日、私はいつものように原付で買い物へ行った。その日行ったお店はT字の交差点の角にあり、お店の横にある駐輪スペースに原付を停めてお店に入った。 買い物を終え、その駐輪スペースから右折して道路に出た瞬間、ウウーーとサイレンが鳴り 「そこの原付、止まってください」 と言われ

          お巡りさんが間違ってるのに[エッセイ]

          先生の思い違い[エッセイ]

          かなり昔の話。 「あんた、友達置いて先に帰ったの?」 小学校6年生学期末の個別懇談を終えて帰宅した母に問われた。 「先に帰ってって言われたから帰った。」 そう答えて私は母に背中を向けた。母はそれ以上何も言わなかった。 先生、お母さんにもそんな話したんだ。悔しさで一人泣いた。。 その発端となった出来事は一週間程前のことだった。山道を一時間かけて学校に歩いて通っていた私達はいつも一人では帰らないようにと先生から言われていた。しかし近所の小学生は少なく、やむを得ず一人で帰宅するこ

          先生の思い違い[エッセイ]

          【ショートショート】当て逃げ

          ガシャーン しまった!!やっちまった!! 男は車を少しバックさせ、相手の赤い車を見た。 誰も乗ってない この家の住人の車だろうか ってか完全に路駐だろ、これ ぐるりと周りを見渡し、見ていた人がいないか確認する。とりあえずいないようだ。 防犯カメラは大丈夫だろうか。駐車場外の場所でこんな端の方までは写しているものも無さそうだ。 このまま逃げてもバレなさそうだ。住人も気付いてなさそうだし。次の配達先に遅れるわけにもいかないからな。 幸いこのトラックは古くて傷やらへこみやら

          【ショートショート】当て逃げ

          【ショートショート】結婚って

          「結婚っていいもんだぞ。」 同僚の田中が毎日のように言う。彼は先月結婚したばかりだ。 「一緒にご飯作って、一緒にご飯食べて、いつも一緒にいて、なんて幸せなんだろうって、僕はこんなに幸せでいいんだろうかって思ってんだよ。」 「はいはい、幸せでなによりです。」 俺は毎回そう返す。俺はまだ独り身だが、それが気楽で結婚なんて当分考える気もない。 時が過ぎ、適当にあしらっているうちに田中のノロケ話は少なくなっていった。その間には 「子どもっていいもんだぞ。」 「俺のこと大好きって言っ

          【ショートショート】結婚って

          【ショートショート】友からの贈り物

          「ねえ、時を自由に行き来できたらいいと思わない?」 そんなことを芽衣は時々話していた。 「夢物語だね 、歴史変えちゃうよ」 「あはは、ウェルカムなんだけど」 芽衣は大学2年生。今月に入ってバイト先のコンビニに新人が入った。シフトがほぼ重なっている奈津というその新人は芽衣より2つ年上だったが、年が近いこともありすぐに意気投合した。同じヴォヤージュダンルトンというアーティスト略してヴォジュトンが好きで一緒に推し活する仲にもなった。ヴォジュトンは男性5人組のダンス&ヴォーカルグル

          【ショートショート】友からの贈り物