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「これからの暮らし(人生)のレジリエンス」/第1回

皆さんこんにちは。                         「これからの暮らし(人生)のレジリエンス」を担当するファシリテーターの横山です。

横山


信州これから会議も早いもので、第2段階の議論に突入。

第2段階では、第1段階で話し合われた議論に通底する内容を踏まえ、横断的なテーマを3つに分けて設定しています。                 第1段階の振り返りとして、「働き方・暮らし方のこれから」、「学びのこれから」の議論においては、以下のような共通するキーワードが出てきました。

働き方・暮らし方のこれから                    「変化する社会の中で”本質的な幸せ”とは」「Try&Errorを恐れない社会へ」「多様な生き方を受け入れる地域」「働き方をアップデート」      学びのこれから                          「自ら学びを”デザイン”する主体性が必要」「教える側も教わる側もアップデートし続ける」「自分がどう生きるのか、どう生きたいのかを考えることが大切」「”学び合い”を日常の光景にしていく」             福祉・子育てのこれから                      「障がいや年齢、家族の在り方にかかわらず幸せになれるようにどう助け合うか」「双方向の関係性や双方向のケア」

これらキーワードから第2段階として参加者の皆さんに議論をしていただきたい内容を「②これからの暮らし(人生)のレジリエンス」と設定し、具体的には「境目のない暮らしや、さまざまな働き方を認め合い、試行錯誤(特に失敗)が許容される暮らし、本質的なしあわせを求める、変化の時代に、問い、考え、動き続けることを恐れずにいられる社会になっていくためにどうすればいいのか。」として問いかけを行いました。

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この会議では、第1段階で様々なテーマで議論いただいた参加者の方が入り混じって議論を展開していただきました。また阿部知事も一参加者として議論に加わりました。

レジリエンス集合


この問いかけをもとに、参加者の皆さんと意見を交わした内容を、大きく3つにまとめてみました。

①これまでの「当たり前」から離れ、人々の考え方や価値観が変わっていく

● みんなが同じルートで生きていくのが当たり前、という価値観をまず変える必要がある。                           ● 学校の成績などにとらわれない「評価軸の多様性」が社会に広まっていくことが大切。
● 成績や内申点といった尺度では測れない、“その人自身”を見る。社会の公平・公正な評価のあり方を見直す必要がある。
● 「チャレンジを応援する」だけでなく、「チャレンジ」以前の段階に陥った人へのサポートも必要ではないか。

②既存の社会の仕組みや制度を見直し、多様性と公平性を確保する

● 福祉の考え方を、ウェルフェアからウェルビーイングに。どんな状態であっても、その人が望むような自己実現できる道が閉ざされないようなサポートが社会として求められる。                       ● フリースクールやリスキリングを支援する教育バウチャー的な支援が必要。学校に行っているだけが勉強の場ではない。
● 地域の側、行政の側から手を差し伸べやすい環境を整えていく必要がある。どうやって持続的に助けられるか、を考え、公助しやすい声掛けも必要だろう。
● 1学年で学ぶと、優劣が固定化してしまう。「多学年で学ぶ」という方法もある。
● 失敗を恐れる文化が染みつき、自分からSOSを出すことを躊躇いがちな大人に対して、行政や地域といった当事者の周囲から手助けする仕組みが必須だと思う。

③すべての人が支え合い、互いの個性を認め合うインクルーシブな環境を整える

● 連携が進まない=価値観の違い、垣根を越えることが大事。お互いを認め合うことが、価値観のアップデートに繋がる。
● 行政の縦割りだけではなくて、住民側の縦割りもある。住民側も、同じような場所で活動し同じ価値観を持つ人達と関わるだけでなく、もっとコミュニティを横断すべき。
● 病気、障がい、様々なセクシャリティなどが当たり前に存在しているインクルーシブなコミュニティが必要。
● 「○○する側」/「○○される側」といった分断を越えて、「○○し合う」関係性を構築し、すべての人が自分の才能や個性を発揮して、主体的に自己実現できる社会が必要。
● 世代、所属する組織といったコミュニティの垣根を越えて、人と人がつながる場所(ごちゃまぜの場)が生まれる。


★以上の議論を図にまとめてみました!

レジリエントな暮らし 図


〈信州これから会議 ご意見募集〉
ワークショップには参加できないけれど、ぜひ自身の声も届けたい、発言したいという方は、ぜひコメントにてご意見をお寄せください。
ワークショップの参考とさせていただきます。
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総合ファシリテータによる第2段階1回目のまとめはこちら


【第2段階1回目のワークショップを終えて】

横山

横山 紗央里(県立長野図書館
今回はこれまでのテーマを横断し、「これからの暮らしのレジリエンス」という新しいテーマでの議論となりました。               教育や福祉、地域や行政など、さまざまな分野で活躍する方達からご自身の経験や日ごろの活動に基づいたご意見をいただきましたが、多角的な視点からアイディアが出た一方で、その中にも共通点や類似点もあって、ファシリテーターをしながら気づきや発見が多く、学びになりました。      今回は「レジリエントな社会の実現にとって大切なこと」を、大きく3つに分けてまとめましたが、まとめながらひとつずつの意見をもう一度振り返ると、「価値観」と「インクルーシブな場所」など2つのポイントに関わるような不可分な意見も多く出ていたことに気づき、とても深みのあるディスカッションだったことを改めて感じています。              回を重ねるごとにテーマも難しくなっていきますが、次回もたくさん意見を出していただきながら、一緒に考えていけたらと思います。       次回もよろしくお願いします!

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