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「これからの暮らし(人生)のレジリエンス」/第2回

皆さんこんにちは。                         「これからの暮らし(人生)のレジリエンス」を担当するファシリテーターの横山です。

横山

信州これから会議第2段階の2回目が1月30日に開催されました。

第2段階では、第1段階で話し合われた議論に通底する内容を踏まえ、横断的なテーマを3つに分けて設定しています。                 1回目の議論では参加者の皆さんに議論をしていただきたい内容を「②これからの暮らし(人生)のレジリエンス」と設定し、具体的には「境目のない暮らしや、さまざまな働き方を認め合い、試行錯誤(特に失敗)が許容される暮らし、本質的なしあわせを求める、変化の時代に、問い、考え、動き続けることを恐れずにいられる社会になっていくためにどうすればいいのか。」として問いかけを行いました。

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1回目の議論では、以下のような議論が展開されました。

①これまでの「当たり前」から離れ、人々の考え方や価値観が変わっていく②既存の社会の仕組みや制度を見直し、多様性と公平性を確保する    ③すべての人が支え合い、互いの個性を認め合うインクルーシブな環境を整える

レジリエントな暮らし 図


さて、2回目の議論での全体のテーマは

「これからの豊かさ・しあわせをどう実現していくか?」

です。                                しかしこのグループではさらに上記テーマから一歩踏み込んで

「一人ひとりが自分らしい生き方を実現できる社会とはどんな姿か」

というテーマがファシリテーターから投げかけられました。               グループのみなさんの議論は

①自分らしい生き方を実現できる社会とはどんな姿かを明らかにする                     ↓                                 ②どうやってそうした社会を実現していくか

という2段構成で展開されました。


①一人ひとりが自分らしい生き方を実現する社会の姿とは?

◎生まれた家庭、与えられた環境によらず、すべての人が同じ機会やサービスなどにアクセスできる社会
◎一人ひとりがそれぞれの価値観を大切にでき、それを他者が否定しない社会
◎周囲が失敗やうまくいかなかったことに対して寛容である社会                                  →多様性を認める社会ということ


自分らしい生き方を実現するためには社会の中で「多様性を認めること」が必要になってくる。これに関して、

多様性を認めること=意見の相違があることを認めること。話し合って模索していくことが基本だが、無理して分かりあおうと対話することで、逆に分断を生んでいくのではないか。                   「多様性を認めること」と「分かりあうこと」を両立するのは難しいし、分断を深めるリスクを持つ。互いの信じる「正しさ」を押し付け合わない方がいいのでは。

という対話の難しさに関する投げかけが参加者から行われました。        この投げかけについて議論が行われ、

● 相手が何故その考えを大切にしているのかを知ることが重要なので、対話は必要。たとえ相手の意見が自分と違っていても、対話を通じて相手が大切にする価値観を知り、そのうえで認め合い、それぞれが自分の望むことを実行できることを目指していく。                    ● 「多様性がある状態」と「分断がある状態」のバランスをとることが重要。たとえ分断されていたとしても、「自分と相手の意見が異なるのが悪い事ではない」という前提が押さえられていればよいのではないか                               ● 「自分がしたいことをする自由」と「自分がされたくないことをされない自由」のバランスも大切。きっと正解はないので、ベストマッチな状態を探ることが求められる。                        ● 小さなコミュニティの中での対話を積み重ねることで、カルチャーをつくっていくことが大切。

として、多様性を認める社会において求められる対話の役割やその方法などが意見として出てきました。

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②どうやってそうした社会を実現していくか

「分断」ではなく、「テーマ型コミュニティ」がたくさんある状態を実現していく

● 「分断」ではなく、興味・関心や大事にしている価値観でコミュニティが形成される「テーマ型コミュニティ」。このテーマ型コミュニティが多様に林立していて、すべての人がどこかに所属でき、そのうえでコミュニティ同士が尊重し合うことが大切だ。

マジョリティ、マイノリティに対する「公正(Equity)」な行政や社会の支援の枠組み

● 「マジョリティ」と「マイノリティ」のうち、「マジョリティ」側に支援が偏っているのではないか。支援のバランスが大切。          ● 何よりもマジョリティ側の寛容さが必要。              ● どちらかのコミュニティにだけ社会や行政が支援や助けをしてしまうから格差が生まれてしまう。そうではなく、どのコミュニティにも必要な分量の支援をする。                           ● 行政からの支援・助けのあり方の問い直しが必要。


【第2段階1回目のワークショップを終えて】

横山

横山 紗央里県立長野図書館
第2回目もかなり濃ゆいディスカッションになりました! 今回、このチームでは、全体で提示された「幸せ・豊かさ」という大テーマから一歩踏み込んで、「一人ひとりが自分らしい生き方を実現できる社会とはどんな姿?」という問いを置きました。あるべき社会の姿を語るよりも、具体的にどう実現していくか?という観点で議論が盛り上がった印象です。中盤では、「対話は必要なのか?」「分断は仕方ないのでは?」など、第1回のディスカッションで出た観点の「問いなおし」となるような意見交換もありました。だからこそ、「コミュニティのあり方」や「コミュニティに対する支援」といった新しい意見や発想が出て、第1回からさらに深い議論を展開することができたと思います。                          いよいよ第3回は、まとめの会。第1段階よりもさらに様々な視点から意見が出ているので、「どうまとめようかなぁ」と頭を悩ませながらも、すこしワクワクしているところです。チームのみなさんと協力してこの「信州これから会議」の集大成をつくれたらと思っています!


〈信州これから会議 ご意見募集〉
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