グループ指導で能動性を促す

この記事には多くの方々から反応を頂いた。その中に、「マンツーマンでそれだけの時間を確保するゆとりがない」という声が複数。確かにこの学生を引き受けた時は、私にとって初めての卒論指導だったこともあり、マンツーマンだった。ただ、この後、毎年学生を指導することに。複数のときも。
https://note.com/shinshinohara/n/n58737391137b

重視していたのは休憩の時間。みんなでコーヒーを飲み、菓子をつまみながらディスカッションした。私はみんなに発言を促すファシリテーターとして「君は今の、どう思う?」と話を振るようにしていた。すると学生は「うーん」と考えながら、何かしら答えてくれる。私はその能動性の出現に驚き、

「ほう、ほう」と発言を喜んだ。すると次第に発言を促さなくても「それはこうしたらいいんじゃない?」と発言が次々飛び出すようになり、お茶の時間が終わった頃には自分のアイディアを実証したくてウズウズするように。

どんな発言でもバカにせず、そういう考え方もあるんだなあ、と好意的に受けとめる「場」の空気を私が作り、発言すればそこの参加者みんながそれを好意的に受けとめるという安心感が出てくると、発言を受けて次のアイディアがそれぞれに生まれ、新たな発言が生まれる好循環ができる。

マンツーマンより、むしろ第三者も参加するお茶話で自分の発言が好意的に受け取られ、第三者の前で私のように驚き、面白がるのがいると、本当に驚いているんだな、と実感するらしい。だからむしろ、マンツーマンよりもグループでいるほうが能動性を促しやすい面がある。

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