対人関係に必要な「揺らぐ力」
対人援助職をしていると、「揺らぐ力」というものがとても大切だと感じます。
この力は、私たちのような対人援助の仕事をしている人に限らず、日常の対人関係においてもときには必要ではないかと思って、今回は紹介します。
「揺らぐ力」とは何か。
対人援助職では、人を相手にする仕事ですので、正解がありません。
正解がないことに向き合うので、いつも「これでいいのだろうか」「相手を傷つけていないだろうか」「役に立っていないのではないか」「もっといい方法はなかったのだろうか」と考え続けることになります。
動揺,葛藤、不安、わからなさ、不全感などがいつも付きまといます。
これらは、ある意味ではマイナス要素ですが、またある意味では排除すべきものではありません。
そもそも、人間や世界は、予想外で意味不明で理解不能。
「揺らぐ力」とは、それに対して、揺らぎながらも、揺らいでいること自体を面白く感じられること、であると理解しています。
避けたいと思うのは、自分の枠組みで人や関係性を決めつけた見方をしてしまうことです。
これをしてしまうと、そこで関係は閉じられてしまいます。
だいたい、人間というのは簡単にはわからないですし、常に変化し続けていく生き物です。
「わかったつもり」になるのではなく、「わかろうとし続ける」ことが大切です。
「わかったつもり」になるのは、ごまかしですし、相手を理解することの放棄です。
それって、相手にすぐにばれてしまうんですよね。
「無知の知」ではありませんが、知ったつもりになってしまったら、そこで止まってしまいます。
「揺らがなくなったらお終い」であると心に留めておくことにします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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小林いさむ|公認心理師
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