アドバイス「内容」より聴く「過程」が大事
今回は『アドバイス「内容」より聴く「過程」が大事』という話をさせていただきます。
誰かから相談されたときにどうしてもなにをアドバイスしようかという内容に意識が向いてしまいます。
それよりもどのような流れで相談を進めていくのかという過程が大事なのではないかと思うときがあります。
相談者の気持ちに寄り添う過程のほうです。
アドバイス「内容」よりも話を聴いて寄り添っていく「過程」です。
コンテンツよりもプロセス。
私のように仕事の心理相談場面に限らず、
家族や友人からの日常における相談場面でも言えることではないかと思います。
人から相談を受けるときになにか参考になればと思います。
仕事の相談場面で以前このようなことがありました。
初めての相談者でした。
長い間、自分の問題を抱えていらっしゃって、これまでいろいろな人に相談したけれど、解決しないようでした。
それだけ難しい問題なのでしょう。
私もこれはすぐに解決できるものでもないので、今回はとにかく相談者の話を聴いて寄り添おうと思いました。
相談者の気持ちを受け止めたり、共感の態度を見せたり。
そうやって聴いているうちに相談者から
「あなたは本当によく理解している」
「今まで相談してきた人とは違う」
と言ってくださるようになりました。
そしてその時の相談の終わりにさしかかって
「こんな私ですが、なにかアドバイスをしてください」
と相談者から求められました。
「きた・・・やっぱり・・・こうなる」
と私は問題解決のアドバイスを求められてプレッシャーを感じました。
しかし、これだという提案がなく、正直に言いました。
「あなたの問題は難しく、正直にこれから話す内容があなたに役に立つとか限りませんがよろしいですか?」
すると、相談者は言ってくださりました。
「わかっています」
「どんな内容でも構いません。少しでも今の私に役に立ちそうなところがあればそれでいいのです」
そこでどこまで役に立つかわかりませんが、私は考えたことをお伝えしました。
その結果、相談者は
「ありがとうございます」
「今日はあなたと話せて本当によかった」
と大変感謝をされていました。
このときに思いました。
理解しようと努めて話を聴いてもらえて、的外れになったとしても真剣に自分のことを考えてアドバイスしてくれたこと。
それが相談者にとってうれしかったし、相談者が求めていたことだったのではないかと。
このプロセスが重要だったのではないかと思いました。
とくに初めて相談するという場合、人はまず自分のことをわかってほしいという気持ちが強いです。
ですので、アドバイス内容を意識しすぎないように気をつけたいところです。
まずは先に話を聴いて、その上で真剣に考えてアドバイスする。
そんなふうに自分のことを大切に扱ってもらえたと実感してもらう。
そのプロセスを意識することが重要ではないかと思います。
相談を受けた時に「どのようなプロセスを踏めば相手の求めに応えられるか」そこを意識すると良いと思います。
今回は、相談は何をアドバイスするのかというコンテンツよりもどのように進めるかというプロセスが大事という話をさせていただきました。
あなたの日常で大切な人の役に立つために参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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