見出し画像

傾聴で気をつける2つのこと

今回は、相手の話を傾聴するときに気をつけたほうがよいことを2つお話します。
 


コミュニケーションにおいて、相手の話をきちんと聞くことが大事なのは言うまでもないことですが、私のような心理相談業務をしていると、相談者との関わりではもちろんのこと、日常的な人間関係でも「聞く」ことの力を実感します。
 
この記事では、私が普段から傾聴するときに気をつけている心の状態、あるいは姿勢のようなものを2つ紹介します。あなたが誰かの話を聞いてあげる立場になったときに少しでも参考になればと思います。



傾聴で気をつけていることそれは、この2つです。
 
1 話し手に見返りを求めないこと。
2 心をニュートラルにすること。
 
 
まず1つ目の話し手に見返りを求めないことについてです。
 
人の話を真剣に聞くというのは簡単なことではありません。その簡単ではないことをやろうとするのは、話を聞くことで話し手から何か見返りを求める心が存在する場合がほとんどではないでしょうか。
 
「好かれたい」「頼られたい」「感謝されたい」などの聞き手の欲が存在して、話を聞いてやったことの見返りとして話し手に満たしてほしいという心です。
 
しかし、これらの心は傾聴する際に障壁になります。聞き手にこのような心があると、それを満たす方向に導こうとするので、話し手の語りに制限がかかってしまうのです。
 
傾聴では、話し手に見返りを求めないようにしましょう。
 
 
2つ目の心をニュートラルにすることについてです。
 
相手の話を聞くときに私は、心をニュートラルな状態にしています。
 
neutral」という言葉は、中性的、中立的、一方に肩入れしない、どの立場にも属さないような状態に使われます。いずれのギアにも入っていないような、ふわふわした状態がイメージされます。
 
相手の立場に寄り過ぎず、他の誰かの立場にも寄り過ぎず、自分の考えも横に置いておきます。このような心の状態で聞くと、相手はとても話しやすくなるのです。
 
もちろん傾聴するので前のめりの態度で聞くわけですが、ポイントは寄り過ぎないことです。心を常に中間に保ち続けて、近寄るのは半径○メートルまでと範囲を制限します。そうやって話し手に合わせて、全方位で動いて対応しますが、半径○メートルを超えて完全にギアが入ってしまわないようにするのです。
 
このニュートラルな状態で聞く姿勢は、利害、対立が入り混じる人間関係の中でも、個々に対してフラットな聞き役になれるのでおすすめします。
 

 
今回は、私が傾聴で気をつけていることとして、話し手に見返りを求めないこと、心をニュートラルにすることの2つを紹介しました。
 
 
最後までお読みいただきありがとうございました。


【お問い合わせ・カウンセリング】
 
■小林へのお問い合わせは⁠こちら
小林へのお問い合わせやお仕事依頼など。
 
■カウンセリングのお申し込みはこちら
カウンセリングについてのお問い合わせやお申し込み。
 
小林いさむ|公認心理師

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?