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【メンタルヘルス】自分だけで判断をしない方が良いという話

 どうもみなさん! 臨床心理士・公認心理師のはしくれのおくけんです!

先日、大学の同期とオンラインでお話をしました。
僕の出身大学は東京で同期はみんな関東にいるのですが、突然フリーランスになって京都に旅立ったおくけんとかいうやつがいるからオンライン開催なのだ!

その時にその中のA君から質問がありました。
A君は母校の基礎心理学の分野で博士課程までいき(おくけんと違ってエリートなのだ)、今は関東のド田舎の大学の教員をやっている(ちょっと下げとく)。

A君「にわかな質問で申し訳ないんだけど、この前『僕は①自己肯定感と②自己否定感の両方があって、これって③双極ですか?』って聞かれたんだけどどうなの?」
といった質問だ。

①自己肯定感とは「自分ってこれでいいんだ!」と自分を素直に受け入れる気持ちのことで、②自己否定感とは、「自分なんてダメだ…」と自分を否定してしまう気持ちのことだ。

双極とは、「双極症:簡単に言うと、気分のアップダウンで社会生活に支障を及ぼす病」のことだ

A君は「基礎心理学」が専門分野なので、医療分野で使う「臨床心理学」とは専門分野が異なるから臨床心理士・公認心理師のはしくれのおくけんに質問をしたのだ。

みなさんはどう思いますか?


結論から言うと
「これだけでは分からない」です。

よく、

  • 不注意でミスが多い➡ADHDなんじゃないか?

  • コミュニケーションが苦手➡発達なんじゃないか?

と、一部の特徴で「~病、~障害」とラベリングしてしまうことがあるが、これは危険だ。

例えばこういうことがある。

  • 抑うつ状態で気持ちが落ちて不注意になることがある。➡不注意だがADHDではなく「うつ病」の可能性が高い。

  • パワハラやいじめの経験から人とのコミュニケーションが苦手➡人との関わりは苦手だが後天的なイベントによって不安が形成されている。どちらかというと「社交不安」の可能性が高い。

つまり、目の前の症状のみでその人がどういう状態かを見極めるのは不可能なのだ。

過去の成育歴や生まれ持った特性、現在までの経緯、検査の結果を①専門家が総合的にみて、②「治療方針をクリアにする為に」医師が診断をするのだ。

それに対して、過去の成育歴や生まれ持った特性、現在までの経緯、検査の結果を全く掘り下げず、目に見える特徴だけで自己診断。

これは危険だ。
つまり、そういうことだ。
大事なのは、「診断名」ではなく「現在の困り感が改善する」ことだ。
自己診断のラベリングで人生の幅が狭まってしまう人をよくみかける。

色々な生きづらさ、困り感を抱えている人はたくさんいる。
というかみんな何等かの生きづらさを抱えている。隠すのが上手いだけだ。
でも、どうすればいいか分からない。
だからネットで調べて自己診断をして自己流の対処をする。こういうことが多いのかもしれない。
自分で何とかできない人は、ちゃんとした専門家に相談することをお勧めする。
専門職によるカウンセリングは欧米では日常的に使われているサービスなのだ。
日本の文化もそのようになればと切に願う。

処方箋

おくけんおススメのカウンセリング機関をピックアップした。
どれも専門職が揃った非常に質の高いカウンセリング機関です。
ちなみにおくけんはここに所属していません。

カウンセリング以外にも、メンタルヘルスの健康習慣としてマインドフルネスがおすすめだ。

今回はここまで! 
次回もお楽しみに😊

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心理士おくけん
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