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伸‌び‌る‌商‌売‌の‌秘‌訣‌と‌は!?‌商‌売‌に‌人‌の‌無‌意‌識‌を‌利‌用‌す‌る‌~‌初‌頭‌効‌果‌編‌~‌ ‌

こ‌ん‌ば‌ん‌は、‌芝‌本‌で‌す。‌ ‌

今‌回‌はこ‌ち‌ら‌の‌記‌事‌に‌続‌い‌て‌、無‌意‌識‌を‌商‌売‌に‌活‌か‌す‌方‌法‌を‌考‌え‌て‌い‌き‌ま‌す。‌ ‌

前‌回‌の‌記‌事‌で‌は、‌こ‌ん‌な‌こ‌と‌を‌紹‌介‌し‌て‌い‌ま‌し‌た。‌ ‌

・無‌意‌識‌は‌経‌験‌か‌ら‌作‌ら‌れ‌る。‌ ‌
・色‌の‌持‌つ‌イ‌メー‌ジ‌は‌パッ‌ケー‌ジ‌の‌色‌や‌ロ‌ゴ‌の‌色‌に‌活‌用‌さ‌れ‌て‌い‌る。‌ ‌

「ア‌ラ‌ブ‌で‌は‌青‌が‌暖‌色‌と‌さ‌れ‌る‌」と‌い‌う‌の‌は‌、と‌て‌も‌意‌外‌な‌情‌報‌で‌し‌た‌ね。‌

前回扱ったテーマである「色」は視覚から入ってくる情報です。
以前の記事でもお伝えした通り、メラビアンの法則によれば「人間は得る情報の半分以上を視覚に依存している」といわれています。

言われてみれば、赤色のペンで「青」という漢字を書いて、読み間違いを誘うようなクイズを見たことがありますね。実際のメラビアンの実験でも、似たようなことをしていたそうです。

もう一つ、メラビアンの法則で説明されているのが「第一印象の影響は大きい」という事でした。一説によると、第一印象は2年続くんだとか。

この第一印象の大切さは「初頭効果」ともいわれ、心理学の分野で研究されている人間の無意識だそうです。

今回は、この「初頭効果」を商売に活用する方法について紹介していきます。

「初頭効果」の実験:この人はいい人?悪い人?

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今回掘り下げていく「初頭効果」は、1946年にソロモン・アッシュという心理学者の方によって提唱されたそうです。

彼が行った実験はとてもシンプルなもので、「ある人物の特徴を表す複数の言葉を、2つのグループに見せて、その人物にどんな印象を持ったか聞く」という実験でした。ただし、2つのグループに言葉を見せる時、言葉の並び順を入れ替えたそうです。例にすると次のようなイメージですね。

Aグループ:ポジティブな性格が先
「ほがらか、正直、信頼できる」→「用心深い、短気、嫉妬心が強い」

Bグループ:ネガティブな性格が先
「嫉妬心が強い、短気、用意深い」→「信頼できる、正直、ほがらか」

実験結果は、Aグループでは比較的好意的な印象を持つ人が多く、Bグループでは悪い印象を持つ人が多かったそうです。同じ言葉を使っていても受ける印象が変わってしまうんですね。

心理学的には、最初に見た言葉と「意味が近い言葉」は印象に残りやすくなり、「意味が違う言葉」は印象に残りにくくなるんだそうです。似ている意味の言葉だけが印象に残り、全体的に偏ったイメージが定着するという事ですね。

第一印象は2年続く

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以前こちらの記事でも紹介した通り、メラビアンの法則では「第一印象がその先2年間は影響を持つ」と言われています。

先ほど紹介した実験は、「最初の文字の印象」が続く文字に影響を与えていましたよね。実は、対人関係においては「初対面の印象」が2年間も続くそうなんです。この、「第一印象が持つ対人関係の影響」については学校の部活動なんかが、わかりやすい例かなと思います。

学生の恋愛で、同じ部活動の先輩彼氏と後輩彼女のカップルってよく聞きますよね。そうでなくても、先輩人気っていつの時代も高いように思われます。

結婚するまで、数か月から数年かける方がほとんどですよね。
その間に、相手の「良い所」も「物足りない所」も見た上で結婚を決めることが多いのかなと思います。最初の印象が良いと「良い所」は印象に残りやすくなり、「物足りない所」は印象に残りにくくなるというのが第一印象の効果でしたよね。

「先輩効果が無ければ物足りない部分が印象に残ってしまって、結婚まで続かない」なんてこともあるのかもしれませんね。

こんな風に、最初の印象が後から入る情報に影響を与える事を、「確証バイアス」と言うそうです。用語を覚える事にはあまり意味はありませんが、ちょっと賢くなった気分になれますね。

「初頭効果」の商売への応用

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対人関係においては、その効果が2年も続くとされる「初頭効果」ですが、商売ではどのように活用できるのでしょうか。

企業のHPに記載されている紹介文など、文章を書くときは必ずと言っていいほど、「報告は結論から述べよう」「プレゼンテーションでは結論で初めて結論で終わろう」などの教訓を聞きますよね。

これも先ほどの確証バイアスを利用した例で、「先に結論を述べる事で、結論に関連する言葉が相手の印象に残り易くなる」という所から来る教訓です。

「初頭効果」について調べたのは最近ですが、結論から書くというのは以前から意識していたポイントでした。改めて原理がわかるのは楽しいですね。

次に思いついたのは、何といっても来店時の第一印象です。
お店のレイアウトや色味について、外観も内装もどう見えるのか意識するのはとても大事ですよね。ただし、店舗の外観や内装はお店を持つ方ならほとんどの方が当然こだわる部分です。今更、記事でその重要性を紹介されなくったって、いわば「数百万円以上をかけて建てる自分の城」なわけですから工夫を凝らしますよね。

では、他の部分で第一印象につながるのは何か、次に思いついたのはスタッフの接客でした。大手の居酒屋さんなんかに入ると、「いやっっっせぃ!」(いらっしゃいませ)って威勢の良い声で出迎えられますよね。この、スタッフに対する第一印象を極めた一例が、居酒屋「てっぺん」かなって個人的に思ってます。

てっぺんの代表取締役会長である大嶋啓介さんは、阪神タイガースのメンタルトレーナーにも就任されました。ちなみに、この記事を書いている2021年の8月中頃では、タイガースがなんとリーグ首位を独走しています。

タイガースの好成績が、大嶋さんのコーチングに起因するかはわかりませんが、大嶋さんはこれまでタイガース以外にも様々な企業の売り上げアップに貢献されてきました。

その際に大切にされていたことが、「承認による職場の空気感」で、大嶋さんご自身が経営されている「てっぺん」でも最高の空気感が作られています。

時には最高の笑顔と元気な接客で、1スタッフにファンがつくこともあるんだとか。「この人にまた会いたい」から人が集まるお店って素敵ですよね。

まとめ

一緒に働くスタッフの士気をどれだけ高められるか、それ以前に、自分自身が「この人にまた会いたい」と思われる人柄なのか。

上手くいく商売って、「何を売るか」や「どう売るか」はもちろん大事ですが、「どんな自分で売るか」も案外大切なのかもしれませんね。

本‌日‌は‌こ‌こ‌ま‌で。‌ ‌
最‌後‌ま‌で‌お‌読‌み‌い‌た‌だ‌き‌ま‌し‌て、‌あ‌り‌が‌と‌う‌ご‌ざ‌い‌ま‌す。

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