読書記録『純情ヨーロッパ』
旅人たかのてるこさんの『純情ヨーロッパ』を読みました。
18年勤めた映像制作会社を辞めて、旅人兼フリーランスの作家になったたかのてるこさん。前著『ガンジス河でバタフライ』ではインドに旅をしていましたが、今回はヨーロッパの国々をめぐる旅の紀行文です。
これはまあぁーーー元気が出る一冊です!
たかのさんがとにかく明るい。世界中を旅している人特有の、人類愛や共感力に溢れる文体。日本人である前に皆んな地球人なんやから、仲良うしたらええやん!な精神。
自分は学生時代にプチバックパッカーをやっていたこともあり(タイ・ベトナムを旅したり、アメリカを長距離バスで謎に横断したり)、こういう一人旅の紀行文にめちゃくちゃ惹かれるところがあります。
一人旅に出るときのあの、不安6:ワクワク4くらいの精神状況。不安がちょっとだけ勝っている感じ、懐かしい。
とはいえ紀行文は、なんとなく淡々としっとり綴られているものが多いような気がしており、たかのさんの陽キャ100%な文章がとにかく読んでいて明るい気持ちになります。陽キャ100%ではあるのですが、どことなく繊細で共感力が強い人なんだろうなというのも窺える。こういう人はものすごく信頼できる気がします。
逆に陰キャ100%で、それでいて謎に図太い人もたまにいます。こういう人もこういう人で、めちゃくちゃ面白い。一番友達になりたい人種です。
たかのさんの旅エピソードは、とにかく包み隠さず綴られています。
ヌーディストビーチに初めて行って、人生初の全裸散歩。周りの人がきっちり陰毛を処理しているのに気付き、慌てて自分も処理したエピソードなど、そこまで詳細に綴らなくてもと思うエピソードも満載です。
地球人みんな仲良うやろうや!な紀行文、寝る前の読書に是非。
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