【右脳めし】妙に気になる異質なゆるキャラ|呉氏
群馬県出身のぼくにとって、お気に入りナンバーワンのゆるキャラは、もちろん「ぐんまちゃん」です。
しかし、そのナンバーワンの座を脅かす存在が現れました。
広島県呉市のPRマスコットキャラクター「呉氏(くれし)」です。
呉氏の存在は、昨年、広島旅行へ行った時に現地で知りました。
これは、その時に買ったキーホルダーです。
呉氏が誕生したのは2017年。ゆるキャラとしては新参者ですが、同年に公開されたTRFのヒット曲『CRAZY GONNA CRAZY』の替え歌『呉ー市ーGONNA呉ー市ー クレーシーゴナクレーシー』のプロモーションビデオが話題となり、知名度が一気に高まりました。
ゆるキャラグランプリ2018では、ご当地部門で第15位にランクインしています。
呉氏のプロフィール
呉市のサイト「呉氏の部屋」にはプロフィールが掲載されています。
呉市のPRキャラクターとして、しっかりキャラクター設定されていることがわかります。
名前:呉氏/くれし
性別:男の子
生まれ:広島県呉市誕生日:いつぞやの海の日
特徴:呉市を徹底的にアピールするためだけに生まれてきたため、顔が、名前が、そのまま市名になっている。背中にも読みの「クレ」を背負って、しつこいくらい「呉」をアピール。また瀬戸内の海のような爽やかで美しいターコイズブルーのカラダは、触りたくなるファー素材。
性格:瀬戸内海のように穏やかで「クレ」バーな一方で、何にでもすぐに熱中する良い意味での熱い「クレ」イジーさも併せ持っている。
自慢:角張った図体の割に動きが軽やかで、何といってもダンスが踊れる。
口癖:語尾によく「~クレ」がつく。例)可愛がってクレ。/呉に来てクレ。
好きな食べもの:肉じゃが・海自カレー・呉冷麺
好きな球団:広島カープ・サンフレッチェ広島
好きな曲:CRAZYGONNACRAZY
座右の銘:呉ばわかる。
呉氏の何に惹かれるのか
最初に呉氏を見たときは、とくに何も感じませんでした。
でも、だんだん気になってきて、最終的には忘れられない存在に。
なぜ、そこまで惹かれたのか。
分析してみると、次のような特徴が見つかりました。
・誰も手を出さない直球デザイン
・徹底してダジャレを貫く
・キレッキレのダンスを披露するギャップ
誰も手を出さない直球デザイン
大抵のご当地キャラクターは、その土地を象徴するものをデザインに取り入れたりするものです。しかし、呉氏のデザインは「呉」という地名そのままの漢字と、瀬戸内海を表現したブルーカラーで構成されています。
地名の漢字をデザインに取り入れる手法は、呉市でなくてもできます。
海も呉市にしかないものではありません。
どちらも、呉である必要が全くない要素です。
つまり、呉氏のご当地表現は「呉」という文字だけです。
(尚、呉氏の背中には「ゴ」と誤読されないよう「クレ」と書かれています)
ここまで直球のご当地キャラは見たことがありません。
たぶん、ご当地キャラを作ろうとした時に同じことを思いついたとしても、ダサくて却下されたであろうデザインです。
誰もが避けたデザインだからこそ、よくあるただ可愛いだけキャラの中に埋もれなかったのでしょう。
徹底してダジャレを貫く
名前の「呉市→呉氏」に始まり、プロモーションビデオの『呉ー市ーGONNA呉ー市ー 』。「~クレ」の口グセに、座右の銘は「呉ばわかる。」。
呉氏のPRに直結するダジャレは、呉氏のキャラクター設定にまで生かす徹底ぶり。
ぼくは、仕事で「世界観作り」にこだわるところがあるので、この徹底ぶりに感心せずにはいられませんでした。
下手なダジャレはブランド力を下げてしまいますが、呉氏のキャラクター表現となって受け入れやすくなっています。
キレッキレのダンスを披露するギャップ
トドメは、プロモーションビデオで披露するキレッキレのダンス。
「呉の文字デザイン」と「ダジャレ」という、どこかのオヤジが考えたのかと思えるダサいキャラクターが、キレッキレのダンスをするギャップが、見るものを楽しませてくれます。
「ふなっしー」や「くまモン」とも異なるキャラクター作りは、分析するのも楽しかったです。
今後も目が離せない
2019年1月には広島県呉市のオリジナルソンが発表されました。
これが、結構いい曲なんです。町興しで「そこそこ頑張ったね」というレベルではありません。
で、呉氏はというと、やはりプロモーションビデオに出演。ここでもキレッキレのダンスを披露しています。
これからも活躍してクレ!
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