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道東旅行記 ② (札幌→釧路)
2022年9月29日、朝5時過ぎに起床。
地下鉄の始発はまだ先なので、歩いて札幌駅に向かう。
今日はひたすら東に進み、本土最東端である納沙布岬を目指す。
出発
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昨日ビールを飲んでいたベンチの近くを通る。
すすきの周辺は朝帰りの人も多く、治安が悪い。
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20分弱歩いて札幌駅に到着。
今日は昼食の時間が無いので適当にコンビニで買った物を特急列車内で食べようと思っていたが、駅中の売店は朝早く営業していなかった。
他の24時間営業のコンビニに向かう時間は十分にあったのだが、面倒なので今日は昼食無しにすることとした。
おおぞら
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ホームで待っていると発車時刻の約10分前に特急おおぞら1号が入線。
えきねっとで見た時は窓側座席はすべて埋まり、通路側もちらほら埋まっているほどの混雑だった。
その為か、指定席車両にも入線前から長い列が出来ていた。
そして列車に乗り込み、6:48 札幌駅を出発。
今日は晴れの予報だが、朝は霧が出ていた。
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南千歳駅から石勝線に入り、東に進んでいく。
列車は途中占冠村のトマム駅に停車。
北海道の地名はアイヌ語を漢字表記した物が多く存在するが、トマムは数少ないカタカナ表記の駅である。
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新得駅で石勝線は終わり、滝川方面から来た根室本線と合流する。
根室本線の内、2016年の台風で被災し不通となっている区間を含む富良野ー新得間は復旧されることなく廃止されることが決定している。
被災前は滝川発・釧路行という所要時間が8時間を超えるような長距離普通列車も走っていたらしく、乗車してみたかったので残念だ。
この区間が廃止されれば、滝川ー富良野間は根室に繋がっていない根室本線となる。
札幌から3時間弱で帯広駅に到着すると、多くの人が下車していき、私の隣の席も空いた。
帯広からの途中駅は池田駅しかないが、釧路駅まではまだ1時間半以上もかかる。
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約4時間の乗車後、ようやく道東の主要都市・釧路に到着。
特急から降りた後向かい側のホームに移動し、停車している快速ノサップに急いで乗り込んだが、既にクロスシートは埋まっていた。
快速ノサップは根室本線の終着地・根室に向かう列車であり、釧路ー根室は花咲線という愛称が付けられている。
花咲線は原野や湿原、海などが見える風光明媚な路線であり、根室本線の中では人気な区間である。
列車内に荷物を置いて座席を確保した後、急いで改札を出て弁当などを購入する。
列車に戻ってくる頃には立ち客も多数いる程の混雑となっていた。
根室駅
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13:22 根室駅に到着。約2時間半かかった。
残念ながら混雑により道中の写真は無いが、本旅行でもトップレベルの素晴らしい景色を見ることが出来た。
途中主要駅で何人かは降りて行ったが、殆どの人は根室まで通しで乗車していた。
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乗車してきたのは一両編成のキハ54。
到着後折り返し釧路行となる為、種別表示は既に「普通」になっている。
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根室駅は最東端の駅では無い為、日本最東端「有人」の駅、という表記が為されている。
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根室駅は釧路駅とは違いかなりこぢんまりとしている。
列車に乗ってきた人の多くはそのまま納沙布岬行のバスに乗るものかと思われたが、実際にはバスに乗る人はそこまで多くなかった。
まずはみどりの窓口で北の大地の入場券を購入したかったが、このような駅はみどりの窓口と改札口が一体化しており、列車の発着時は改札業務が優先され切符販売は後回しにされることが多い。
なので先にバスの乗車場所を確認して往復の乗車券を購入し、本土最東端の到達証明書を入手した後、急いで駅に戻り入場券を購入。
納沙布岬行のバスは花咲線のダイヤに合わせて作られているらしく、駅での滞在時間はあまり長く取れない。
その為慌ただしくなってしまったが、なんとかやりたいことを終えてバスに乗り込むことが出来た。
納沙布岬
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根室の市街地を抜けるとバスは原野の中を進んでいき、最果て感を強く感じる景色になっていく。
40分ほど乗車し、バスは納沙布岬に到着。
納沙布岬は本土最東端の地であるが、北方領土が近い為それに関するメッセージや石碑が多い。
最初に訪れた木碑にも「返せ北方領土」と彫られている。
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北方領土に関する物の中でも一番興味深かったのはこの石の集まりだ。
全国から北方領土返還の思いを込めて贈られた石らしく、私の住んでいる宮城県からの物も勿論あった。
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納沙布岬と言えば、択捉・歯舞・色丹・国後の4つの島々が支え合っていることを示した「四島のかけ橋」というモニュメントが有名だ。
このモニュメントは想像よりもかなり大きく驚いた。
また、このモニュメントの下には「祈りの火」という火台があり、1972年に本土復帰した沖縄から日本各地を経由してここまで運ばれてきた火であるらしく「北方領土返還運動の火を絶やすな」という思いが込められているらしい。
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そして本旅行の一番の目的であった本土最東端の碑。
折角なので近くにいた人に記念撮影をお願いすると、その人も私と同じ大学4年生の旅行者で、札幌から日帰りで来たという中々の強者だった。
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折角なので札幌からの旅行者と一緒に北方領土資料館を見学。
「北方領土を不法に占拠しているのはどの国でしょう?」というド直球なクイズを出してTwitterを賑わせたエリカちゃんの顔出し看板。
約50分の滞在後、折り返しのバスで根室市街へ引き返す。
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復路は根室駅まで戻らず、明治町3丁目で下車する。
ここから15分程歩くことで、日本最東端の駅である東根室駅に行くことが出来る。
同じことを考えていたと思われる旅行者が1人下車し、ダッシュで私の先へ進んでいった。
東根室駅
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駅が見えてくると、丁度根室行の列車が出発しようとしていた。
先程ダッシュしていた人は東根室駅を訪問したうえで根室駅に戻ったらしい。
釧路→根室の列車は大変混雑していたので、始発駅から座席を確保したいという考えだったのだろう。
東根室駅は板張りの簡素な棒線駅で、日本最東端の名にふさわしい駅だが立地自体は割と住宅地の中だった。
「日本最東端の駅」の木碑はもっと古く趣のあるものだった記憶があるが、最近新しくなったようでピカピカだった。
私が駅で待っている間も、地元の有志かJR北海道の社員かは分からないがスーツを着た2人組が車でやってきて駅名標を磨いていた。
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10分程度の滞在後、根室駅から釧路行の普通列車がやってきた。
正直日本最東端の駅の木碑を見るだけなら車内からでも出来たが、やはりこういう駅は実際に列車を降りて訪問したいという信念がある。
東根室駅から乗車する為最悪座れないことを覚悟していたが、復路の列車はなんと2両編成で、夕方という事もあり余裕でクロスシートに座ることが出来た。
増結されているのは「道東 森の恵み」と呼ばれるキハ40形車両であり、夏は一部列車が2両編成で運行されるようだ。
どうせなら札幌からの特急との接続により大混雑する往路の列車に増結してほしかったが、ここから釧路までゆったり座れるので一安心である。
花咲線
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往路はゆっくり見ることのできなかった落石駅付近の落石海岸。
先日小樽付近で見た日本海に対して、今度は太平洋である。
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釧路市に戻ってくる頃には完全に日が暮れ真っ暗に。
道中はエゾシカの線路侵入が多く、警笛を鳴らしては徐行運転を行う場面が何回もあった。
18:47 釧路駅の隣の東釧路駅に到着。
釧網本線と花咲線の分岐駅となっており、日本最東端の分岐駅でもあるらしい。
釧路
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東釧路駅を出て4分後には本日の目的地である釧路駅に到着。
納沙布岬で出会った旅行者は接続する札幌行の特急で帰るらしいのでここで別れた。
道外の主要駅ではまず見ないような古めかしい駅舎で、個人的にはかなり好きな雰囲気だ。
釧路駅付近はお世辞にも都会と言えるほどの賑わいは無いものの、私が想像していたよりはかなり綺麗で栄えていた。
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駅から歩いて繁華街近くのホテルに向かう。
道中の案内看板を見て、改めて釧路と根室の距離を感じた。
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ホテルに荷物を置いてから向かったのはレストラン泉屋。
釧路のソウルフードであるスパカツを提供する店として有名らしい。
良い時間なので混んでるかと思ったが、店内は存外空いていた。
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実際にスパカツを注文。
熱された鉄板の上にスパゲッティ・トンカツ・ミートソースが乗っている。
鉄板が厚いので底のスパゲッティがカリカリになっており、トンカツとの相性も良く美味しかった。
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食べ終わった後は釧路市の名所である幣舞(ぬさまい)橋へ。
橋に向かう途中に「翔け はやぶさ 道東の空に!」という面白い看板を発見。
札幌から帯広・釧路に至る新幹線は基本計画にも含まれていないと思うが、誘致活動は実際に行われているのだろうか…。
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幣舞橋に着くと、KUSHIROのオブジェが。
神戸や新潟にも似たようなものがあるが、いつ作られたものなのだろうか。
ベタな物ではあるが、個人的にこういうオブジェは結構好きだ。
幣舞橋は夕陽の名所として有名なので、次回は是非夕方に来てみたい。
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釧路市の繫華街である末広町・栄町の間を通ってホテルに戻る。
少ないながらも人通りがあり、店からは客の声が聞こえてくる。
翌日は釧網本線を利用して最終的に網走駅に向かう予定だ。
3日目に続く・・・
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