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大地の芸術祭2022 - 光の館からはじまり、清津峡に終わる最高の3日間【写真】
少し前になりますが、瀬戸芸に続き、大地の芸術祭2022のスペシャルなツアーに行ってきました。実は大地の芸術祭は初めてだったのですが、やっと写真を整理できたのでまとめました。
説明は少なめで、写真中心なので、ぜひ読んでみてください。
泊まれるアート作品、ジェームズ・タレル「光の館」
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本当は土曜日から参加する予定だった自分は、予定を変更して金曜日の夜に十日町入りすることに。その目的は「光の館」に泊まるため。
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贅沢にも一棟貸しきりで、着いてすぐにルアさんの食事を堪能しました。
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谷崎潤一郎の「陰影礼賛」に影響されて作られたこの作品は、アウトサイドインと呼ばれる和室の天井がスライドして開き、外の空間と一体になります。
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お酒が抜けない早朝4時半頃、ぼーっとしながら天井を眺めると、日の出と共に光のプログラムが始まりました。空の色と、様々な光の色が交わり、幻想的な時間が過ぎます。
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だんだんと明るくなっていき、気付いた頃にはまるで大きな蛍光灯が付いているかのような日の光が入ってきました。
いつもより、日の光が明るく感じました。
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個人的に1番良かったのは、お風呂でした。光と闇を感じられる不思議な空間で、参加した男同士で観光やアートについて語りながら入るのは至福の時間でした。お風呂の写真は撮ってないので、ぜひ行ってみてください。
越後妻有里山現代美術館 MonET(キナーレ)
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2日目に最初に向かったのは、MonET。元々はキナーレという名で知られている美術館です。
Force
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MonETで印象的だった作品は3つで、その1つが名和晃平さんの「Force」。黒いシリコンオイルの液体が、天井から途切れることなくまっすぐ垂れてくる作品。
ぼーっと、ずっと見ていたくなる作品でした。
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2つめは、クワクボリョウタさんの「LOST #6」。写真は撮れませんでしたが、これが1番好きだったかもしれないです。
圧巻だったのは、レアンドロ・エルリッヒの「空の池」。知っている人も多いと思いますが、これ、水に反射してるんじゃなくて、水の中に描いてある絵なんですよね。感動しました。
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「農舞台」そして「棚田」へ
移動して、大地の芸術祭の代表作品とも言える「棚田」がある農舞台に向かいます。
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一緒にいた丸ちゃんが、「稲穂色という色があるべきだと思う」と言っていて、なるほどと思いました。
農舞台
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農舞台につくと、いくつかの作品を見て回りました。また、お昼は里山食堂ので里山ビュッフェを食べたのですが、これが最高に美味しかった…
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棚田
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大地の芸術祭を代表する作品「棚田」。文章を読みながら、自然と昔この地域に住んでいた人々が浮かび上がって見えるようでした。
この青と黄色が象徴的ですが、作者のイリヤ&エミリア・カバコフは実は旧ソ連(現ウクライナ)出身とのことで、ウクライナの国旗を示しているのだろうかと想像でき、より作品の奥深さが増したような気がしました。
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この後、カバコフの新しい作品「手をたずさえる塔 手をたずさえる船」にも行きました。
スノーフェンス
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工事用フェンスが横に重なり、冬場の雪囲いをイメージした作品だそうです。迫力がすごかった。
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瀬戸芸もそうなんですが、大地の芸術祭のいいところは、人工的なアート作品のすぐ近くで自然という「アート」にも触れられること。この自然を見ているときが一番「来て良かった…」と感じられる瞬間です。
絵本と木の実の美術館
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今回のツアーの中でも、比較的長い時間を過ごしたのがこの場所。まさに、作家の田島征三さんの絵本の中の世界に飛び込んだかのような空間。
この小学校も廃校ですが、最後の生徒だった3名の子ども達がテーマになっています。
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なぜこの場所が好きだったんだろうかと思うと、自分に子どもが産まれたからのような気がします。子どもの想像力、夢、あたたかさ、自然に自然を感じる力、そんな希望に溢れた空間で、いつか息子を連れて行きたいと思いました。
星峠の棚田
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越後妻有はいくつも綺麗な棚田があるようですが、星峠の棚田は圧巻でした。同時に、この綺麗な日本の風景を、どう残していくか?に課題があることも学び、現時点でうまくいっているアートや芸術祭という形も、それに乗っかろうと欲だけを働かせるような人がいると崩れてしまう。
豊島でも同じような話を聞いたな、と思い出しました。
パレス黒倉
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森の精
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大地の芸術祭2022の公式ガイドブックの表紙にもなっている、クリスチャン・ボルタンスキーの最後の作品。地元の方々の目がプリントされて吊されています。
なんだろう、自然と向き合うこと、自然を大事にすることを約束してくれますか?と、まっすぐ見られているような気がしました。
最後の教室
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2日目のクライマックスは、最後の教室。この日は、森山未來さんの公演を見る予定もあったため、かなりたくさんの人がいましたが、普段はこんなに人はおらず、もっと不気味な雰囲気があるそうです。
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旧東川小学校全体が作品となっており、地域の記憶が閉ざされているというこの空間の使い方は、嫌でもそういう想像をしてしまい、背中がぞくっとするような感覚もありました。
森山未來「The Pure Present」
そして、最後の教室を舞台に、森山未來さんの公演を見ることができました。あのとき感じたことは、文章で伝えることはできません…
取った席が良かったのか、会場のほぼど真ん中で、何度も森山さんと目が合い、目の前、僕の足元で身体を張ったパフォーマンスは、もうなんというか、体で感じるのが精一杯で頭が追いつきませんでしたが、後からみんなで色々話しているうちに、作品の深い意味が腹落ちする部分もありました。
「今はすでにない、かつてはそこに在ったもの。それを突きつけるが故に立ち上がる圧倒的な「不在」。 枯れた稲藁は収穫の終わりを象徴すると同時に、 新しい萌芽を呼び込む大地にもなる。吹雪によって生まれた全てを飲み込む雪塊の化け物は、いつかは雪解けを迎え命の水となる。在/不在を対置させるクリスチャン・ボルタンスキーの仄暗くも美しい輪郭を持った世界観、越後妻有の土地が持つ習俗などからインスピレーションを受けたパフォーマンス作品になるだろう」
とにかく、貴重なパフォーマンスを見ることができて光栄でした。
かたくりの宿
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2日目の宿は、「かたくりの宿」でした。この日の夜は中秋の名月だったので、ルアさんが用意してくれた笹団子と日本酒を手に、蚊に食われるのを覚悟でみんなで外で月を眺めながら団らんしました。(いい写真があるのですが、みんなお酒の入ったパジャマ姿なので割愛します)
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3日目の朝は、かたくりの宿で「妻有双六」をして遊びました。(すごろくもアート作品)
農具は楽器だ!
宿を経って向かった先は、津南中等教育学校の体育館。
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ここは現在も開校しているので、この作品達は夏休みの学生達も一緒に作ったそうです。
たくさんの失われた窓のために
この作品も、とても美しくて、印象に残りました。窓から妻有の原風景を再発見する。そんな想いの込められた作品です。
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ちょうど、ウェディングドレスを着て結婚式の記念撮影をしに来ている夫婦もいました。センス良い。
FC越後妻有の応援
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実は合間に、FC越後妻有の女子サッカーの応援をしたりもしました。
越後妻有清津倉庫美術館 SoKo
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廃校となった旧清津峡小学校をリニューアルし、「保管しながら展示する」ことをテーマに名だたる作家さんのアート作品が並べられています。
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建物自体が比較的新しく、洗練された空間でした。またゆっくり1つ1つの作品を感じに来たいなと思える場所でした。
そして、清津峡へ
このツアー最後の作品は、清津峡。写真ではよく見ていたけれど、本物をみるのは初めてです。わくわく。
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そして…
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「この空間ってどうなってるんだろうなぁ」と思っている方も多いと思います。行ってみると、なるほど!という感じでした。
清津峡は、アート作品というよりは観光地という印象の方が強かったですが、自然とアートの調和というか、自然こそがアートであるという大地の芸術祭のメッセージが込められたような場所だなと思いました。
ちなみに、最後までアイキャッチを光の館にするか、清津峡にするか悩んだのですが、より大地の偉大さを良く表現できるのは清津峡だと思い、そうしました。
今回も、あっという間の2泊3日でした。何より、一緒に参加している方々がやっぱり楽しい。観光の話、光と闇の話、経済、料理、自然、瞑想や対話の話など…終始色んな話で盛り上がり、本当に濃い時間でした。
主催してくれたみなさま、ありがとうございました!
大地の芸術祭、最高!
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8月末に行った瀬戸内国際芸術祭の記事が、noteの編集部にピックアップいただき、今週のおすすめnote5選にも選出いただいたのでこちらも良かったら読んでみてください。
サポートありがとうございます!会社のメンバーに回らない寿司をご馳走してあげられるくらいでっかくなりたいです。