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ジャンヌ・ダルクのダルク姓について:本当はジャンヌ・タルトさんかも

先日、Twitterで連投した「ジャンヌ・ダルクのダルク姓について」
備忘録代わりに、noteでまとめました。

なお、「当時」と書いているのは、15世紀前半(中世末期)フランスを指しています。

ちょっと補足。

シャルル七世と英国側が(ジャンヌについて)それぞれ素性調査をしたとき

「シャルル七世とジャンヌ・ダルクの謁見」はよく知られていますが、シャルル七世は初対面の少女の話をすぐに信じたわけではなく、ジャンヌの身元(両親の故郷から親族まで)を調査し、聖職者から世俗の人に至るまで色々な意見を聞いた上で「悪や異端の兆候は見られない」という布告を各地に送っています。

英国側の調査というのは、異端審問のこと。
当時、パリを含めた北フランスはイングランドに支配され、敵方に囚われたジャンヌはイングランド支配下のノルマンディー地方ルーアンで異端審問にかけられ、火刑に処されています。

ジャンヌの最期について、「フランスで火刑に処された」と安易に書かれているのをよく見かけます。まるでフランス王国(シャルル七世)サイドが心変わりして用済みだから処刑した?かのように勘違いしている人がいますが、違いますから。

(この件を話すと長くなるので、ここでは割愛)

「イングランド支配下のフランス領で火刑に処された」ということをお忘れなきように…

後から、「あー、だから「魔法少女たると☆マギカ」がジャンヌ・ダルクの話なのか」という引用RTをいただきました。

そのタイトルは未見のため、何とも言えませんが。
クリエイターが「わかる人だけわかる」マニアックな情報を仕込んだ可能性はあり得ると思います。

表向きは明言されてないけど、「あり得そう」な小ネタに気づいた瞬間、ちょっと嬉しくなりますね。



自著の紹介

既刊:デュマ・フィスの未邦訳小説『トリスタン・ル・ルー』

2022年10月21日、シャルル七世即位600周年記念にリリースしました。
Kindle版(電子書籍)とペーパーバック版があります。

新刊:『十九世紀の異端科学者はかく語る』

ジョン・ラボック著『The Pleasures of Life』第一部を翻訳・書籍化しました。訳者・序文で「ダーウィンとラボックの師弟関係」を書き下ろし。

web小説『7番目のシャルル』シリーズ


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