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With コロナにおける店舗の接客サービスやお客さまの様子は? #シンカするオトナの部活 サロンでの共有内容

 シンカするオトナの部活として、週に1回接客サービス業に携わる方々だけで集う定例Zoomを開催しています。7月になり、全国の商業施設に出店しているサロンメンバーの店舗も営業時間や勤務形態などbeforeコロナに戻りつつあります。働き方は変わったとかリモート(在宅)ワークが多くなっていると聞かれますが、業種によって変化を遂げるものと、元に戻ることを求められる職種もあることが実感できます。

 小売りの現場では、外出自粛の期間にも営業を継続している業種もあったように”変らず”又は営業再開後”beforeコロナに戻る”ような様子です。むしろ、売上だけに着目すると”景気が良い”とも言えるブランドすら存在しています。

 私たちサロンメンバーは、休業期間(2020年5月末)に「店舗の営業再開に向けて接客サービスや店のあり方について準備しよう」というテーマで話し合っています。

 上記から1か月半経過し、現在の店舗での接客サービスやお客さまの様子について、情報交換を7月13日の定例サロンで共有しました。

①店舗スタッフとして 「withコロナとなり、接客サービスの工夫は?
②お客さまの様子 「withコロナとなり、お客さまはどのようなサービスを望んでいらっしゃるか?

①店舗スタッフとして 「withコロナとなり、接客サービスの工夫は?

・アルコールやマスクの着用は必須。全員ゴム手袋を使用。(食品取扱店舗)

・お客様と対話や商品案内などは今までよりアプローチをするのが難しい。お声掛けはお客様からの声を受けて対応するようにしている。

・金銭授受や試着など物を介在するときに、接点を減らすためのセルフサービスをお願いする事柄が増えた。

・距離感が変わった。これまではかごをお渡ししていたけれど、お客さまによって観察して配慮のある声かけをしている。

・7月1日~試食の提供を再開する会社の決定があったが、試食が提供できなかった期間にスタッフの伝える力がつき、あえて試食提供は控えている。

・入口に入店規制の表示(〇名様まで)規制をすることで、並んででも手に入れたいような店である印象を与える効果も出ている。デメリットもあるけれど、メリットもある。

・休業中に準備してきたことなど安全面についての徹底をしている店舗については、お客さまからのクレームなどが出ていない傾向にある。店舗スタッフの意識が高さや対策の徹底は緩めないでいる。


□POP
・商品のリーフレットを使ったアプローチも工夫している。
・レシピ提案や使い方など、これまでは口頭で伝えていたものをPOPに落とし込んでいる。
・商品を手にとってイメージしやすいラベルやお客さまが必要だろうと思われる情報を記載するようにしている。

□情報提供
・顧客様へのアナウンス、DMを出すところ集客を大々的に出せないので個別に商品の案内をしている。よりパーソナルな情報提供ができるように顧客様個別連絡をし、来店いただく努力をしている。

・海外で販売するようなバイヤーさんが複数来店されているので、電話連絡などをして日程調整をしている。同時に、個人のお客さまが買い物が快適にお過ごしいただけるような店舗の三蜜を避けるようなスケジューリングにも配慮している。

・現在は、コロナ関係のすべてのポップを外している。あえて、“コロナ”というワードを使わないようにしている。

□検討している・悩ましい面は・・・
・新型コロナ後初のチラシ投入をすることになり、集客=密の恐れがあるということや顧客様からの印象など懸念をされる方もいらっしゃるのではないか。
・もとに戻っている感じがする。消毒やマスクはしてくださっているけれど、ソーシャルディスタンスなどは薄れてきている。
・プラスチックマスク導入を検討しているが、お客さまから見てどうなのか、気になって導入するのにしぶっている

□感染者が発生することへの備え
・店長に報告→病院に行く(本人)、店長は会社に報告(方針が会社として出せているところもある)

・毎朝、各自検温(本人と同居家族含め)4月から全スタッフの共有

・会社としては熱が出た時点で出勤はしない。上長に報告、対応は各施設、保健所の指示に仰ぐことになっている。①同居人(家族)に感染者が出た場合、②家族が濃厚接触者になった場合、3パターンに分かれてフローが出ています。(3月末からの指示)

・37度5分以上の方は出勤停止(入館規制)、家族の体調不良の場合も同様に経過も観察

・感染者発生後のお客さま、従業員、発生店舗のケアが重要だと考えている。
正解はないものの以下が意見
・感染者が発生したことに対して、発表(公表)することのタイミング
・地域密着の商業施設の場合、スタッフに対しての対策
・検査を受けた時点では公表はしない。陽性だった時点で他のスタッフにも伝えることが
良いことなのかどうか悩ましい。
・誰が感染しているのか・・・ということが、判明する状況で何をすべきか

□お客さまに協力をお願いしていること
・マスクの着用や検温
・飲食店舗に入店されるお客さまの検温とマスクの着用などセットで要請する

・マスクをしていないお客さまへの対策
①お断りしていない(小さなお子様は、半数の方がマスクをしていないです。)(スタッフに対してお客さまに近づかない接客 推奨)
②店から提供して100%着用をしていただく(「マスクをしていないお客さまはお断りしているます」というPOPを貼っても理解を示してくださる)
③来店される際に、少人数での来店をお願いすることやマスクをするという約束をとりつける。
④スタッフの安全確保を徹底、マスクとfaceシールドを両方着用している

②お客さまの様子 「withコロナとなり、お客さまはどのようなサービスを望んでいらっ
しゃるか?

・お客様の様子は販売員にはそれ程危機感は少ない様子。一方、周りのお客様に対しての危機感をお持ちの方が多い。

・他のお客様と接する時間を少なくお買い物ができる環境を好んでる印象を受ける

・お客さま同士のソーシャルディスタンスを希望されている

・販売員のスピード対応を求めていらっしゃる

・店舗の滞在時間が減った。

・試着をしてから購入することが多いアイテムも、試着せずに購入されるケースも多い。

・フードコートなどもお客さまが近い距離で過ごしていらっしゃる様子も多くなってきている。

・靴下(靴屋)の貸し出し、自分が履くという共有への遠慮される様子もある。

・パンプスのお試し履きをする際、ストッキングの使い捨てをお渡しし、お持ち帰りいただくことを推奨しているものの、何故?と疑問を持つ方もいらっしゃる。

・消毒液についての成分を気にするお客さま(男性)に多い。

・商品を聞かなくてもわかる表示内容を提示することが求められている

・スタッフと対話して購入したいお客様のニーズもある。

・対面を避けるドライブスルー方式を導入が好評で売り上げ増加になった。

・感謝祭などのキャンペーンを開催したところは、かなり好評で、売上も好調だった店舗もある。『コロナで困ってます』のメッセージなどを出した際、店舗やブランドの存続を心配してクラウドファンディングなども声が出ている。

・店舗の安全対策や情勢をお客さまと共に共有することで、お客さまご自身の基準で安心できる環境の確保が求められている。

・地域密着型の店舗など、店舗側がしっかりと対策をしていると自信を持って店舗運営をしている姿勢を望んでいらっしゃると感じる。

・人数制限などもやや不満を持たれる方も増えてきている。

・施設の立地やコンセプトなどによって、お客さまの気分が開放されていることなどから、同業種でも買い物傾向やお客さまの反応も大きく異なる場面がある。


□番外編
消費者としてレジの対応にも変化があると実感しているという声がありました。
金銭授受@スーパーやコンビニエンスストア
〈従来〉手渡し
〈4~5月〉トレー上に置いたものを受け取り・渡す
〈現在〉スピード重視でトレーを使わないケースも散見
同業者として、回転率(スピード)を求められる中で、オペレーションが変化してきていることは理解できる。同時に、どこまでが安全なのかなど不安は残り悩ましい部分。

 ありがたいことに、商売としては売上も好調といった声がある一方で感染者が減っていないという(2020年7月16日現在)状況は、手放しで喜べない現状にもどかしさを感じています。サロンメンバーは、一過性の売上が好調なことを喜んではおらず、むしろ継続的に来店くださることや、お客さまとスタッフの安全を確保するために日々考え・工夫していることがわかりました。
 接客サービスのスペシャリストたちは、これからの小売りの現場を更にシンカさせてくれることと期待しています!!

買い物って楽しいし、外食って胃袋だけではなく心に潤いをもたらしてくれるものですよね。皆で協力して、この豊かさを維持できるようにアイディアを出しあって参ります。 
                      by鬼軍曹

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