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10. レゴバットマン ザ・ムービー【#30DaysFilmChallenge】

こんばんは、ふかづめです。

#30DaysFilmChallenge  今日のお題は「好きなスーパーヒーロー映画」です

キャプチャ

『レゴバットマン』を紹介します。

実は私アメコミが大好きで、アメコミというかもはやDC、中でもバットマン、というかブルース・ウェインだけが好きくらいの勢いなのですが、最近の暗すぎるDC映画(道化を工事現場から吊るしたり、スーパーマンと戦ったり、チームアップしたり、階段を踊りながら降りてきたり)に若干辟易していて、そんな中で公開されたこの『レゴバットマン』の明るさとレゴなのにリアルなキャラクターの描き方に本当に感動して、もう今後のDC映画は全部レゴで作った方がいい、と思うくらい好きな1作です。

好きポイントを羅列します

・オープニング (ものすごくメタな入り方)
・バットマンがぼっち (ほんとにぼっちだから)
・バットマンがめっちゃ我儘
・バットマンがめっちゃ自分好き
・バットマンがめっちゃ頭悪そう
・両親が殺されるシーンがくどくない
・バットマンはぼっちだからパーティもハブられる
・原作のオマージュもたくさんある
・当たり前として刷り込まれていることを簡単に覆す (ジョーカーは最大の敵じゃないと言っちゃう、とか)

全体的にメタな要素が多いのですが、そこを利用して「みんな低い声で憎しみたっぷりのバットマンに慣れちゃってるみたいだけど、こいつ人間として相当やばくね?」というところをちゃんと詳らかにしてヤバイやつとして描いています。


クリストファー・ノーランのダークナイト3部作は、私も嫌いじゃないし、この3部作についての考察を卒論にして大学を出たくらいなので、別にけなすわけではないんですけど、スーパーパワーなんて存在しない、というリアリズムに拘り過ぎた挙句、バットマンの人間性や精神力がまったくリアルじゃないな、と思っていて(彼が”スーパー”ヒーローたる由縁は、その”スーパー”な精神力であるという見方ももちろんあるけれども)、それはそれでよいのですが、いま世の中にあるバットマン像が全部それに引っ張られてしまっていることがすごく気になっていました。

そもそも、アメコミというのは日本の漫画とは全然違って、ストーリーも作画も一人の作家が作っているものでは全くなく、出版社が著作権を管理しながら、多くの作家の手によってストーリーやキャラクターが展開していくのが特徴の一つだと思っていて、それが誰が描いても同じような感じになるっていうのはつまらないの極みだな、と。

なので、この『レゴバットマン』は、最近主流のバットマンイメージから離れて、今までみんながツッコみたかったけど慣れて忘れてたバットマンの変なところを全部笑いにして昇華してくれたという意味において、素晴らしい作品だと思っています。


ヒーロー映画としてのバットマンしか知らない人は、この映画を観るとキャラとしてのバットマンがいかに愛すべき奴か、気付くのではないでしょうか。オススメです。

子どもが見ても大人が見ても楽しいと思います。


~蛇足~

バットマンのキャラは時代によって全く違うのですが、50~60年台のバットマンは割と明るくてコミカルな話が多く、このクリップにあるレインボーバットマンもそのひとつです。

色の光線を出せる敵が出てきて、その光線は同じ色のものには当たらない(跳ね返されてしまう)ので、バットマンは毎回違う色のコスチュームで戦うのですが、敵も馬鹿ではなくて、色んな色の光線を次々出してきて応戦してくるんですね。で、バットマンが取った作戦がこのレインボーコスチューム、という何とも平和な話。好きです。

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▲原作の表紙

この表紙をプリントしたTシャツがユニクロかどっかから出ていて、現職の新卒面接に着て行きました。受かりました。以降一張羅のTシャツです。

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