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磨いていく、少しずつ。~『感性のある人が習慣にしていること』~

こんにちは。桜小路いをりです。

感性がある人って素敵だな、と思うことがよくあります。

季節の移り変わりや人の感情、身の周りの物事に敏感で、その時々で自分らしさを貫いて行動できる人。

私もそんなふうになりたい……! という想いから、とある本を手に取りました。

それが、『感性のある人が習慣にしていること』です。

この本では、「感性を養う5つの習慣」として、「観察する習慣」「整える習慣」「視点を変える習慣」「好奇心を持つ習慣」「決める習慣」の5つが紹介されています。

「感性」は特別な人だけが持ち得るものではありません。
(中略)
日々の暮らしをすこし変えるだけで、
しぜんと「感性」が養われる。
そして、自分らしく生きるための「ものさし」を手にいれる。
その方法を、お伝えしていきましょう。

まえがきより

著者のSHOWKOさんは、陶芸家・アーティストとして活躍している方。京都で330年続く茶道の窯元に生まれ、日本文化を身近に感じて育ったそうです。

そのため、この本で紹介されている「習慣」も、季節の移り変わりを感じ取ったり、日本語の美しさや繊細さに触れたり、日本の伝統文化を生活の中に取り入れたり。

そして、その中で自分の「軸」を見つけ、軸を保ちながら自分らしく生きていくための習慣が綴られている1冊です。

どれも、すぐに始められる「習慣」ばかり。
お金や時間をかけず、ちょっと工夫するだけ、ちょっと意識するだけでできることがたくさん紹介されています。

そして、あくまでも「自分らしく」ということが大切にされているので、数ある項目の中から、自分に合ったものを選び取って実践することができます。

中でも印象に残っているのは、「お店で出された器を『なでまわして』みる」というもの。

SHOWKOさんは小さい頃、家族で外食に行くとき、食事以外に器を楽しむことも教えてもらったそうです。

食事が終わると、空になった器を裏返して高台の部分を見たり、持ち上げて形や厚み、重さなどを堪能したり、歴史、作られた場所や窯元などを想像したりして楽しんでいました。
周りから見ると、家族全員で器をなでまわして「そっちも見せて」など言いあったり交換したりしているのは、ちょっと異様な光景に映ったかもしれません。

お店で出された器を「なでまわして」みる

お食事だけではない、お店からのおもてなしの心を、しっかりと受け取る。余すことなく感じ取る。

とても素敵な考え方ですし、何より、お食事のときのマナーが完璧に身体に染みついているからこそできる「大人な習慣」なんじゃないかなと思います。

ひとりでランチに行くことも増えてきたので、これからはお皿にも意識を向けてみたいです。

他にも、「『お酒の味わい』を言語化してみる」「『同義語』を学んでみる」「『選択の理由』を言葉にしてみる」なども、ぜひ実践したいと思う習慣でした。

「書くこと」に活かせるところもたくさんあったので、noteを書いていらっしゃる方には、ぜひぜひ強くおすすめしたいです。

この本を読んでいて、私が感じた「感性」の意味。
それは、「見えないところを想像して、それを素直に受け取って、自分の中に積み上げていけること」でした。

本書の中でも書かれていますが、「感性」って、センスとか才能とか微塵もいらないんです。
普通の生活、何気ない日常の中で、ほんの少しだけ視野を広くもつだけで、ぐんと磨かれるものなんです。

柔らかく気さくな文体も相まって、「感性を磨くこと」をより身近に感じさせてくれる、『感性のある人が習慣にしていること』。

何気ない生活に、ふわりと爽やかな風をもたらしてくれるような習慣が詰め込まれた1冊でした。
ぜひお手に取ってみてください。

今回お借りした見出し画像は、素敵な食器の写真です。お花のような形と温かな黄色が可愛らしくて即決でした。


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最後までお読みいただき、ありがとうございました。 私の記事が、皆さんの心にほんのひと欠片でも残っていたら、とても嬉しいです。 皆さんのもとにも、素敵なことがたくさん舞い込んで来ますように。