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伊豆天城山でハイキング-09

正午ということもあり駐車場には車が一杯。どうにか一台分のスペースを見つけて停車。

「運転ありがとうございました」

れんへの労いの言葉は忘れない。

駐車場の状況からして混雑が予想されるのでささは車を降りてすぐに店へと走る。しばらくすると二階からOKマークが送られた。
彼女が言っていた通り入り口にはでっかい海鮮丼の写真が載っている。

おいしそう。

一階はお土産売り場になっていてお酒や海産物がいっぱい。気になるものもあるけど今、購入すると自腹になってしまう。ホテルでチェックインを済ませた後なら地域共通クーポンがもらえるから出来ればそれを使ってお買い物をしたいからここでは我慢。

二階に上がると他にも数組が待っていたので、空いてる席に座るとそう待つことなく席へと案内された。

メニューを広げて見てみるとどんぶりの他にも様々な料理があり、魚介の他に肉料理、おつまみまで用意されている。

昼に来ても、夜に来ても、ちゃんと満足させます感がすごい。

嬉しいっ、いつでも来たい。

だけど、やっぱり良いお値段。

ほとんどの料理が千円以上する。はっきりと言えば二~三千円のものが多く、ケチり癖があった昔の私なら「高っ!」と言って拒絶反応から一番安いものを選んでいたと思う。
だけど姉たちはおいしいものに目がなく、そこにお金を厭わない。そのお陰で自分たちだけでは絶対に行かないようなお店に連れて行ってもらったし、今日も良いお店に連れてきてもらった。「出す時には出す」を学んだ今、ちゃんと食べたいものを選ぼう。

とりあえず今はお腹が空いているので名物の丼ぶりをいただくことにしてお酒とそのお供は夜のお楽しみにとっておく。

海鮮丼だけも種類が豊富。その中でもデカデカと紹介されている漁師の漬け丼がめっちゃ気になる。だけど他の丼ぶりも気になる。

そう言うと思っていましたよっ!

そう言わんばかり二種類のミニどんぶりセットが用意されている。

あっざっす!!!

ということで私は漁師漬け丼と刺身丼のセットに決定。

光り物に興味がないたぁは土地のものとか気にせずに自分が食べたいサーモンいくら丼を選んだ。各々、どんぶりや定食を選んで、おつまみとしてイカの刺身が選ばれた。

五人もいればどこからともなく話が始まる。他人の話が終わる前に他の人が話して、それが終わる前に次の人が話す。それがささ家族の日常会話。
慣れるまでに時間がかかったけど慣れてしまえば気楽な楽しい時間潰しだ。


最初に来たのはららが頼んだ海鮮ぶっかけ丼。

でっかい丼ぶりに十分すぎるほどご飯の土台とてんこ盛りの海鮮。お味噌汁のお椀だって半端なくでかい。

すんごいなぁ。

観光地だから値段が高いんじゃない。こんもりしっかりと満足させようとしているからそれ相応の額になっているだね。

納得です。

次に来たのはたぁのサーモンいくら丼。こっちにもこれでもかっていうくらいサーモンが乗っていて、彼も満足げだ。

私のミニどんぶりセットが運ばれてきた。丼ぶりはミニだけど漬け丼の盛りが半端ない。一体、どうやって食べるんだろう。

れんの漁師漬け丼とシラス丼のミニセット、ささのお刺身と海老とアジフライの定食、そしてイカの刺身、すべての注文が運ばれていただきます。


まずは新鮮なイカの刺身をいただくことにしよう。

私はボイル、フライ、煮つけなど調理されたイカは好きだ。だけどお刺身は独特の歯触りがあんまり好きじゃない。だけどここのお刺身は半透明でコリコリ感があっておいしい。やっぱり新鮮なものに限るね。

さぁ、丼ぶりを頂きますか。

ららが食べているのを見ていたら今にもこぼれてしまいそうだった。彼女のどんぶりよりも小さいから同じことをしたら間違いなく外へと崩壊していくだろう。

そこでちょいと考えた。

まずは山盛りではない刺身丼から頂く。わさび醤油をかけて一切れの刺身とご飯を一緒に口へと運ぶ。

泳いだよ、あぁ、泳いだよ。

新鮮な海鮮物の歯ざわりってどうしてこうも日本人DNAを活性化させてくれるんだろうか。

幸せに包まれながら食べ続けると丼ぶりにスペースが生まれた。ここに山盛りの漬け海鮮を避難させてから、丼ぶりに箸を入れるとこれがうまくいった。

ハッ!

目が見開くっ。

漬けにされたはずの魚が口の中を遊泳してるっ!

様々な味が口に広がって、噛むたびにご飯とコラボして絶妙な味を作り出してる。

こりゃぁ、たまげた。

宝石箱やぁ~。

観光地のレストランは値段だけ高くて、実はあんまり・・・・・・ってこともある。

だけどここは違う。ちゃんと満足させてくれる。

思った以上の量のご飯が敷き詰められているけど朝5時に起きて仕事やら何から行動していた体はいつもなら食べきれない(はずの)大量ご飯すらすべて完食させてもらった。
もちろんたぁも完食して、ささやららの量が多かったご飯やおかずはれんが食べ、テーブルの上に乗ったお皿は綺麗さっぱり。

ごちそうさまでした。


やっぱり食にこだわる日本っていいわ。

大好き。

伊豆高原ビールさん、おいしい料理をありがとうございました。また是非、お邪魔させてください。



主な登場人物:
私-のん、夫-たぁ、
姉-ささ、姉の夫-れん
姪っ子-らら、甥っ子-ぼう


これまでのお話



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