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小山伸二
2017年12月18日 13:31
歌はどこにあるのだろうぼくらのことを見ているんならそこから降りておいでそう呟いた彼もいまは町から失われてしまった美しい電飾から逃げるようにしてバスがギアをあげていく十二月の夜に降り立ったぬけ殻たちを残してあしたの天気を気にしない北の海から流れて来る者たち枯葉のような小舟に命をあずけて汚れた手が機械をいじる海峡を流れて漂着した者たちに区別をしない神さまパンとテレビをあげ
2017年12月9日 13:51
古い銀杏の樹がたくさんの黄葉を散らすキャンパスぼくたちは敗北のゲームをふりかえるみたいにとぼとぼと教授の部屋に向かうやることなすことすべてが溜め息になる冬の空にとけてしまう金曜日の朝 忠犬八と老教授の銅像を左手に古ぼけた建物暗い階段と迷路のような廊下を通ってノックする途方もない数の本と資料に囲まれてしずかな部屋で初老の秘書にうながされてぼくは仲間たちと椅子に座り教授と話を