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詩の場所

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小山伸二の詩の置き場所です。
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2015年6月の記事一覧

六月のランブリング

六月のランブリング

雨の中を歩いている
足下から膝に、膝から腰に
腰からお腹、胸、そして首
最後は頭のてっぺんまで
濡れた地面から
なにやら
雨の養分がしみてきて
なんともいい気分
悪くないね

雨に唄うことはないけど
傘を放り投げて踊りだしたりしないけど
深夜の濡れた歩道を歩きながら
読みさしの本のページを繰るように
いろんなことを考えながら
濡れた靴で歩いている
なんとも不思議な気分
悪くないね

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声

山羊三匹が歩く
崩れかけた道を
牡山羊と牝山羊
そして仔山羊と
前後に数人の人間も

太古の風が吹いてきた
水も湧いて
鳥が鳴いた
誰かの声が聴こえる
息をとめていたら

おおきな雲
だれもが
ちがう影の輪郭を従えている

     (2015年6月20日:福間塾提出作品)

映画「アラヤシキの住人たち」https://youtu.be/9UOro2IZoS4 冒頭のシーンに寄せて。

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ひきつづき、リハーサル2、です。
2014年11月3日のことでした。