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友井川拓note 〜学びの接点〜 Vol.14 「ラグビーコーチと人材育成プロデューサーの話。」

今回の対談のお相手は、プロラグビーコーチ、人材育成プロデューサー、スポーツコーチエデュケーターとしてスポーツ・ビジネスなど様々な土俵で活躍するデュアルキャリアの第一人者、二ノ丸友幸さんです。

二ノ丸さんは「自考動型人材」の育成を掲げ、Work Life Brand(ワークライフブランド)の代表として活躍しています。
活躍し続けるうえでの価値観やトップリーガーとして活躍する傍ら、現役時代に自身の成し遂げたいキャリアに向かってどんな準備やどんな考え方を持っていたのかお聞きしました。

【経歴】
二ノ丸 友幸
Work Life Brand(ワークライフブランド)代表

ラグビーを始めるため名門・啓光学園中学・高校、同志社大学に進学し、SH(スクラムハーフ)として活躍。
同志社大学卒業後は、ラグビーの本場ニュージーランド留学を経て、ジャパンラグビートップリーグ・クボタスピアーズでトップリーガーとして選手生活を送り、2006年に引退。引退後は、株式会社クボタにて、法務部、広告宣伝部で従事するなど社業に専念する。
 2012年に日本ラグビーフットボール協会リソースコーチ(協会から任命を受けたトップコーチ)となり、U17/U18ラグビー日本代表コーチを歴任するなど、特にユース世代選手の発掘・育成・強化に携わる。
 2016年には約15年勤務した株式会社クボタを退社し、人材育成プロデュース事業、スポーツコーチング事業,デュアルキャリアサポート事業を主に展開する「Work Life Brand」を設立し、代表に就任。
全国屈指の強豪チームである奈良県立御所実業高校ラグビー部をはじめ全国10チーム(他競技であるカーリングチーム含む)とコーチング契約を結びサポートしている。 オンラインでの講演・研修も実施しており、コロナ禍におけるオンラインの講義は国内外で180回を超える。
 
2021年、指導者と保護者が学び続け、選手を含めた全ての人びとが幸せになることを理念とした、「#他競技から学ぼう」の代表プロモーターとして活動をスタート。テレビ解説、ラジオなどのメディアにも出演中。


ラグビーは新しいリーグ(ジャパン ラグビー リーグ ワン)を迎え、選手の価値観も少しずつ変わりつつあると実感しています。
しかし、その中でも大事にすべきこと、芯として持つべきことは変わらないものだと思います。プロ選手・社員選手問わず大きなヒントを得られる対談になりました。必読です。お楽しみ下さい。

ラグビーと仕事の両立

友井川:ワクチンの副反応は大丈夫ですか?(対談日前日にワクチン接種)

二ノ丸:奇跡です。こういうものには意外と反応するタイプなんですけど。笑

友井川:良かったです。今回の対談を本当に楽しみにしていましたので。
以前にもお話しさせていただきましたが、個人的に自身が目指すキャリアに一番近い方であったこともあって、今回の対談はワクワクしております。笑

二ノ丸:こちらこそ楽しみにしてましたよ!よろしくお願い致します。

友井川:早速なんですが、なぜ今のキャリアを進んだのか、今のキャリアの中での使命や大事にしている価値観などを教えていただきたいです。使命と言うと堅苦しいのですが。笑

二ノ丸:トップリーガーとして現役を過ごし、引退後はクボタ(株式会社クボタ)の社員として仕事を続け、クボタには現役含めて約15年お世話になりました。
少し遡りますけど、トップリーガー、そして社会人になるにあたってチームを選ぶ際に、幾つかプロ選手という選択肢を与えてくれたチームもありました。
もちろん、プロ選手としてラグビー生活を送ることも魅力の1つではありました。ただ、現在のやっていることにも繋がるんですけど、私のビジョンとしてラグビーと仕事を両立したいという骨子が揺るがなかったんですよね。
23歳にとってはすごく魅力的な条件を提示してくれたチームもありましたよ。笑
ただし、僕の性格は意外と石橋を500回くらい叩いて渡る性格なんですよね。

友井川:

二ノ丸:逆になんでもチャチャっと決めることが出来る人が羨ましく思うこともありますけど。まずはきちんとラグビーと仕事を両立出来るチームからお声がけがあれば一番嬉しいなと思ってました。
私が社会人になったのが2002年でトップリーグが開幕する前年度でした。その中でトップのリーグに入っていて、かつ仕事もきちんと出来る会社という選び方をした時に、カネカ(株式会社カネカ 旧名: 鐘淵化学工業)のラグビー部にお世話になること決めました。そこから仕事とラグビーを両立する生活がスタートします。 
そんな翌年にトップリーグが開幕するんですけど、カネカのラグビー部はトップリーグには参戦出来ませんでした。それを受けて即廃部になってしまったんですね…。

友井川:即ですか。

二ノ丸:そのタイミングで私にはラグビーを引退してカネカの社員として働くか、移籍するかという選択肢でした。幸いにも声をかけてくれたチームがいくつかあり、その中でクボタ(株式会社クボタ)という会社が自身のビジョンと合致していたこともあり選ばせていただきました。社会人としてのビジョンは入社当初と変わらないものだったので。
それからクボタでは3シーズンプレーしました。
実は大学生の時にアキレス腱を切るという大怪我を負った事もあり社会人でプレー出来る期間は短いと思ってました。それも両立という意思が強かった大きな要因でもありますね。

友井川:もちろん怪我という要因も大きく影響したと思いますが、両立したいという強い意志には原体験のようなものが影響しているんですか?

二ノ丸:自分の一回きりの人生の中で何かチャレンジ出来るものがあればしていきたいという想いを幼少期から持っていましたね。ラグビーを選んだことも、高校(啓光学園)を選ぶ時も全部自分で決めてきました。
自分で考えて行動するという習慣を幼少期から親の教育や家庭環境の中で養わされたのが今の自分に大きく影響していると感じてます。
何をするうえでも目標を持って逆算していくという習慣はありました。
ですのでクボタに入社した際も、ラグビーと仕事をしっかりと両立して、引退後も仕事で活躍していこうと強く思っていました。

ですが、引退後徐々にやりたいことが明確になってきて、それが大きく2つ。
1つはラグビーが好きなのでラグビーに携わる事がしたい。

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もう1つは、クボタで法務部に所属してたこともあり、社内講師を努める機会が多かったんですね。合わせてクボタという会社は社内研修を受講する機会がすごく多かったんですよね。
そうすると多くの講師に触れる機会があり、そこで人に影響を与えられる講師という仕事に魅力を感じていった部分がありました。

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ラグビー引退後に自身のキャリアについて考える余裕・時間が出来たことで、この2つ、スポーツとビジネスを融合させたことがしたいという気持ちが高まってきました。

なぜそういう気持ちになったかというと、プロフェッショナルのコーチってその道には精通しているけど、ちょっと違う分野になると弱いなって方も実際に多いんですよね。

友井川:わかります。

二ノ丸:なので私は、ラグビーとビジネスと2つのことをデュアルで同時にやっていけたらなと考えていました。独立するにあたって、どちらかを優先するのではなく2つのことを同等にやっていきたいなと思ってました。
実際にラグビーは出来る・教えられるけど、他のことは知らない・教えられないという人に会ってきました。私はそこに魅力は感じなかったんですよね。オフザフィールド(グランドの外)でも付加価値を選手に与えられるコーチなりたいと思っていました。    

友井川:先程、石橋を叩いて渡る性格だと仰ってましたが、すごく人生設計というかプランニングがはっきりしていて、そこに向けて今出来ることをバックキャスティング的な考えで着実に実行しているんだなという感覚が強いです。

二ノ丸:それ、日常でも家何時に出るとか、何時間前に起きて何するかをキッチリ決めるタイプです。笑
小さなことも大きなことも目標を立ててその通りに動くタイプです。
いい意味で計画的だと言われますし、悪い意味であいつ融通機かねぇなと言われることもあります。笑
出社の時なんかは毎日同じ所を同じ時間に歩いていたタイプです。

友井川:僕も同じタイプです。笑
僕も入社時に一番重視していた点は、仕事とラグビーの両立ですね。
入社はNTT東日本のラグビー部で、当時はトップイーストリーグ(下部地域リーグ)でした。
ただ入社した年に、NTTコミュニケーションズの強化スポーツチームになりますと言われ、「おいおい話が違うぞ」みたいな感じで。
その時点で引退するか現役を続けるか迷って、本気で会社に残る為に駄々こねて、人事の方に相談させていただいたりしてチームに迷惑かけてたくらいでしたから。笑

「自考動型人材」&「デュアル」

今までのお話と重複する部分もありますが、私がずっと二ノ丸さんとお話をしたかった理由であるキーワードが2つあります。
1つは「自分で考える」ということ。
自分で考えて行動出来るということをすごく大事にされているなってことで、私自身もそういう人材を育てたいと思いますし、自身もそうあり続けたいという想いが強いです。私はジコウ(自ら考え、自ら行動する。自考と自行)という言葉を使っていますが、二ノ丸さんは「自考動型人材」という言葉で色々と発信されていますよね。

そして、もう1つは「デュアル」です。
私が目指す人材として最も近いのが二ノ丸さんだったので、話をする機会が出来たことがとても嬉しかったです。

二ノ丸:そう言ってもらえると嬉しいです。

友井川:そういう意味で、私もラグビーには長けているけどラグビー以外は全然知らないって方結構いらっしゃるって思っていて、肌感覚で結構ですけどどのくらいの割合だと思いますか?

二ノ丸:なかなか際どい質問だよね。笑

友井川:はい。笑

二ノ丸:でも私は正直なかなかいないと思ったので、この分野を築いていきたいなと思ったんです。ブルーオーシャンかなと。
ラグビーはすごいけど…とか、クボタのことはめちゃくちゃ詳しいけど…、他のこと知らないなとか。
色んなことをきちんと知っていることはすごく大事で、25歳のプロラグビー選手だったら25歳のビジネスパーソンの世界で持ち合わせている常識やスキルとか最低限持っている事がやっぱり大事だと思います。8割は会社に勤めるビジネスパーソンなので1つの世の中の指標になりますよね。

友井川:そうですよね。スポーツ選手がビジネスから学ぶことってすごく多いですよね。ビジネススキルやマナーと言った観点で私自身も多くの学びがありました。

逆にスポーツからビジネスが学ぶ事も多いですよね。組織論・リーダーシップ・フォロワーシップ、思考法などもちろん、先程の話にもありましたが自考動(主体的に考え行動する)という観点ではビジネスの世界でもそれが出来る人材って少ないですよね。

二ノ丸:少ない。

友井川:だからこそ二ノ丸さんご自身が、ラグビーとビジネスとどちらかを優先するのではなく、同時に力を注いで行こうという点は素直にいいなと思います。

仕事がラグビーにヒントをくれる。その逆も然り。

二ノ丸:実体験として、ビジネスの仕事として学んだことが選手としての考え方に大きく影響を与えたなという事があります。例えば物事の進め方や企画立案したものをどう上司から承認をもらうかなど、それをラグビーに置き換えると自分の考えを他の選手が理解するにはどう伝えたら納得してくれるか、どうしたらセイムページを見れるのように、繋がっていく部分が本当に多いんですよね。

働き出した時、学生時代にこういう考えが出来たらもっと良かったんだろうなと思うことは多々ありました。
もちろんプラスにならないことも中にはありますよね。だけど10やったら10はプラスにならなくても1,2プラスが積み上がれば大きなものになりますよね。
引き出しの中に選択肢を入れておくことが、例え使わなかったとしても、人間として大事なのかなと思ってます。

友井川:私も仕事から多くヒントをもらいましたね。
例えば、ラグビー選手って仕事の時間が限られていますよね。練習にいかなければいけないので。その中で他の社員の方と同等かそれ以上の成果を出すにはどうタイムマネジメントしたら良いかとか、ラグビーで工夫しているコミュニケーションの取り方がビジネスに活かせたりだとか双方向でメリットがあったと思っています。
クリティカルな思考など、まさにラグビーで培ったものがビジネスにも活かせました。
でもリーグ自体が変わることも影響としてあるのか、社業がラグビーを邪魔していると感じている選手が増えてきたのかなという感覚がありますね。

二ノ丸:知らない世界のことって評価出来ないじゃないですか?
仕事をする上で、何かラグビーに繋がったなとかプラスに働いたなって経験や知識がないと仕事が邪魔になっているって感覚になってしまうのかなと。成功体験が必要ですよね。
参考になるかはわからないけど、資格などと一緒で活きるかどうかわからないけど、勉強で得た知識がマイナスに働くことはないですよね。プラスに働かないことはもちろんあるかもしれないけど、マイナスになることはないよね。
そういう意味で学びから知識を得ることはいいことだと思います。

友井川:決断や選択をする時に選択肢となるものを持っておくってとても大事ですよね。

二ノ丸:引き出しに物が入ってないと、少ない中での選択をしなければいけないですよね。

友井川:いやぁ勉強になります。

二ノ丸:まぁでも礎を作ったのはやっぱり両親の教えかなと

友井川:今からその思考というか考え方に切り替えれるかって難しですよね。 
1つずつ積み上げていかなければならないし、そこをサポートするのがコーチの役目ですが。でも幼少期からそういう環境においてもらったって幸せですよね。

二ノ丸:今までそんな考え方をしてこなかった、もしくはそもそも聞いたこともなかったって人もいますよね。
その中で友井川君と私の話を聞いてもらって、じゃ何を初めていくのかって言ったら、学ぼうとしていく姿勢、自分をアップデートしていく姿勢を持つことが大事ですよね。

二ノ丸流ノ学ビ方

以前、ビーレジェンドの鍵谷社長と対談させていただいた時にも話したんですけど、そういう風になると時間をとって学ばなければとか、本を買って読まなければとか。
でもそうすることが疲れて続かない原因の1つかなと思ってます。
でも日常から学べることいっぱいありますよね。この対談からももちろん学びがありますし、上司との飲み会とかでも何か1つでも学びとして拾ってみようとかアンテナを常にはることが大事ですよね。

友井川:習慣にならないと学ぶことって大変ですよね。
そういう意味で日常から学ぶって大事ですよね。対談の中でもコンビニの店員さんとの会話もトレーニングだと仰ってましたよね。笑

二ノ丸:同じ景色観てたとしても、感想は人それぞれだし気づきも人それぞれですよね。日常から気づきを得ようとか学ぼうと意識さえして続けていけばそれが習慣・無意識になっていくんじゃないかなと。

#他競技から学ぼう

友井川:二ノ丸さん自身「#他競技から学ぼう」を発信していますが、自分の分野以外のところからの学びは本当に多いですよね。私も他の競技の方と意見交換したり、個人的にラグビー以外の方にコーチングをさせていただいたりしているんですけど、本当にそこから学ぶことは多いです。

二ノ丸:価値観として大事にしているものが3つあります。
1つ目は学び続けることと学び直すこと。学び直すことは特に大事ですね。

友井川:アンラーンしましょうってことですよね。

二ノ丸:そう。今の時代に合ったものに棚卸しすること、アップデートですよね。
特に指導者。会社で言うと管理職ですよね。もっと平たく言うと人に与える影響力が大きい存在の人達。

2つ目は、自分のコミュニティの常識が世の中の常識みたいに誤解・錯覚している人が本当に多いです。
ですので俯瞰して見ることや村の外に出ることは特に意識しています。そのコミュニティをリスペクトするけど染まりすぎない事が大事です。
3つ目は、自己満足になっていなかとても気をつけています。自己評価も大事ですが、他者評価はもっと大事。
おいしいをパン作っても、消費者が評価して買ってくれなかったら意味ないですよね?ラグビーの現場だと選手がきついけどいい練習だなって満足することを一番大事にしています。だから他の競技で上手くいっていることはないかなと常に探ることを大事にしています。

友井川:二ノ丸さん仰ってますけど、他競技から学ぶという事が当たり前になって「#他競技から学ぼう」を発信する必要の無い社会になれば嬉しいですね。

特に指導者になると、レビューされることって少なくなりますよね。
アンラーンするって意識しないと難しくなりますよね。スポーツもビジネスも指導者・管理者になるとバイアスが過度にかかってしまうこと少なく無いですよね。レビューしてくれる人を自分でどう作っていくかもチャレンジですよね。人間ですからレビューされるのが大好きって人はいないと思うんですよね。耳の痛いこともあると思いますし。ただそこから逃げずに学び続けることが成長に繋がりますよね。

二ノ丸:私がよくやるのは、誰かが他人の話をする時ありますよね。
それも自分に置き換えて考えるってことはやっていますね。自分に言われてるとしたらどうかって考えて改善できることあるかなとか。
意外とヒヤってすることありません?

友井川:あります。笑

二ノ丸:自分も気をつけなきゃいけないとか、もっと深読みしたらあえて人の名前使って自分にメッセージをくれてるんじゃないのかなとか。
それは自分の捉え方次第でどうにでもなりますので、私は自分を律したり振り返りしたりするように捉えてますね。

友井川:すごい稚拙な言い方ですが…めちゃくちゃいいヒントですね。自分が伝え方として使うことはありますが…いい気づきになりました。ありがとうございます。

二ノ丸:人の話だから知〜らないはもったいないですよね。何かヒントがあるはずですよね。

友井川:ありがとうございます。楽しいです。

プロフェッショナルコーチとして

友井川:外部コーチとしてやっていきたいって方って増えてきてますか?

二ノ丸:最近、相談乗ることも少なくないです。僕のように外部コーチとして何かやりたいって言ってくれる方が結構増えています。ただ外部コーチとしてのあり方は気をつけなければいけないことが多いです。

友井川:うんうん。

二ノ丸:外部コーチってワンセッションでチームを崩壊させれるなと。

友井川:はい。同感です。

二ノ丸:実際に崩壊しているチームは少なくないです。
だからこそ外部コーチやスポットでコーチングする際は、そこのチームのことをもっと知ることが必要だなと思ってます。
現状を確認し、伝統とか先生の考え方とか把握した上でプロフェッショナルとして何をするかが大事かなと思ってます。
実はその伝統や先生の考え方が時代遅れという可能性もあります。
ただ、それを正すにはまず人間関係を構築しないといけないなとか。これを言うのはもう少しタイミングを見ようとか。
そのチームの関係者とうわべだけの握手ではなく、心の握手をどう出来るかということですよね。

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やりたいことがいくつもあったとしてもそれを全部アウトプットするのは、自己満足で終わってしまうことに繋がることが少なくないです。
何の為に呼ばれているのかをきちんと把握して、相手の求めていることに応えるのが外部コーチの役目ですよね。

プロの外部コーチとして活動する自分からのアドバイスがあるとすれば、リクエストに応えることを前提にそこにプラスとなる付加価値をお土産として置いていけるかかなと思ってます。それが私の哲学ですね。 

友井川:これからまた増えてきますよね。 

二ノ丸:だから好きにやって下さいってオーダーは受けないようにしています。
それは先生が良くても最終的に選手がハッピーにならないからですね。

友井川:二ノ丸さんよくセイムページって言葉使いますよね。
使う言葉が異なるだけでも選手を混乱させそれがチームの崩壊を招いてしまうことも十分あり得ますよね。

二ノ丸:ありますね…。

友井川:言葉を統一する。そのくらい、入念に準備をすべきですよね。
コーチングもプレゼンのようなものだと思うんですよね。準備が全て。
だから準備なくやりたいことだけ押し付けてしまうことが選手を不幸にしてしまうこともあるということをきちんと認識しなければいけませんね。
トップリーグでもワールドクラスのコーチだからといってスポットとして呼ぶことを選手時代にも経験しました。
正直、上手く機能したなって感じたことは自分はありません。笑

二ノ丸:今チームが何を求めているかってことを理解しないと全く意味が無いんですよね。だからこういう観点を抑えていないと、いくら有名だからという理由でオファーがあっても長続きしないですよね。

友井川:その通りだと思います。そういう点を踏まえて、外部でもスポットでも選手を幸せに出来るコーチが一人でも多く育って欲しいですね。

本当に楽しかったですし、多くの学びをいただきました。引き続きご指導よろしくお願い致します。

二ノ丸:こちらこそ楽しかったです。またお話しましょう。ありがとうございました。

最後に

この対談で感じたこと。二ノ丸さんのアンテナの高さ。
もう1つ、実現したいキャリアがあれば、そこを見据え、実現に向けて現在何が必要でどのような行動を起こすのか自分で考えて行動に移すことが改めて大事だと気づきになりました。
これは簡単なようでとても難しいですよね。そもそもやりたいことがない・わからないって人も少なくない。それはプロ選手も社員選手も同じです。
でも自分で考えるという時間を持つこと、自分で考えるという行為を始めるだけで何か変わると思います。
いい結果になるかはわかりません。でも良い決断が出来るように自分で考えて行動していきましょう。

小さなことでも。1つずつ。

相田みつをさんのような言葉で締めようと思います。最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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