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退くことで自分もチームも成長した体験記

私は2020年1月まで採用マネージャーを勤めていました。
優秀な方に役割をお任せして別の仕事を担うことになったのですが、これが私にとって(チームにとっても)、能力面・精神面で大きな成長につながりました。
普通の学習と何が違うのかをここで話そうと思います。結論から言うと、学習対象についてやり尽くしたけどやり遂げられなかったことが違いでした。

さて、具体的に話をしていきましょう。

この話の背景

私は自社の採用担当として3年、その中で2年はマネージャーとして働きました。
幸福にも2019年に第一子を授かり、その一方、採用担当としてありがちな休日と夜を捧げる働き方(応募者の業務時間外に面接をすること)が難しくなりました。
そこで上長と相談の上、採用の仕事から退くこととなったのですが、結果を出し切れなかった残念さを残しての異動というのが本当のところでした。
後任には自分よりも優秀な方が来ていただき、引き継ぎを通していろいろ学ばせていただくことになります。この残念さが後々の成長のキーになったのだと思います。

能力面の成長

まず、担当者が変われば新しいアイデアが生まれるという気づきです。新しい人は既存の文脈(会社や部門の歴史、しがらみなど)を知らないからこそ、抵抗なく次々とアイデアを産んでいきます。
そこらへんはこちらのnoteにも書いたのでぜひ読んでください。

既存の文脈を知る私には、すでに新しいアイデアが枯渇していました。新しいアイデアを生むには、フレッシュな人の存在が一つの解決策になるのだとわかりました。

精神面の成長

能力面の成長は硬直した状況から新しいアイデアを産む方法を知れたことでした。一方、精神面の成長は、アイデアはあったけど実行しなかったことを、メンバーが変われば平気で実行してしまうという気づきです。
成長の真髄はこっちでした。「なせやらなかったのか」という後悔とともに内政を促します。気づかなかったアイデアは新鮮でポジティブだけど、インパクトが大きくはない感情と共に記憶されます。一方、気づいていたがやらなかったことは悔しいからこそネガティブだけど非常に強い感情と結びつき記憶されます。

今振り返ると、失敗を恐れたからやらなかったのだと思います。特に新卒採用側は1年以上かかるプロジェクトなのでリスクを取れませんでした。
でも、その勇気を持てる、もしくはそれがリスクでないと感じている人は平気でその一線を超えていきます。
それを横目で見ていることは非常に自分のマインドを動かしました。

ノウハウは学習すれば身につきます。でも、マインドは学習しても身につきません。なにかを差し出し前進することと、その成功体験をしないとリスクをとるマインドは身につきません。

まとめ

以前自分が新規事業を企画した際に、新規事業部のマネージャーからもらったフィードバックを今も大切にしています。
それは、「課題にはそれ相応の成り立ちと解決できていない理由がある」ということと、「課題解決は、課題の構造を深く理解するか、別視点の変化からもたらされうる」ということです。

人の成長や組織の成長も同じことのように思います。
課題の構造を深く理解するか、別視点の変化が課題を解決する。今回のケースは後者であり、メンバーの変化が組織の変化を産みました。

意図的にこの変化をコントロール出来るようになるのが、優秀な人材なのだろうと思いました。
ということで、今回はおしまいです!


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