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海外での体験:また行きたい国 - タイ

コロナが落ち着いてきたので、また旅行にいきたいなと思った時に、ふと思い出した、もう10年くらい前だったかもしれないタイでの出来事です。

当時、私にとっては初めてのタイ。
イベントで使用するホテルの下見と、技術トレーニングの講師をするために行きました。泊まったホテルはバンコクの中心にある、新しくてきれいなホテルで、タイの同僚がおすすめしてくれたところでした。

見るからに高級なホテル。フロントもなんだか良い香り。帰りの車を手配してもらおうとホテルのベルボーイさんのところにいきました。

私:「空港まで車をお願いしたいんですけど」

ホテルの人:「かしこまりました。お車の種類が2つございますが、どちらになさいますか?」

私:「どんな違いがあるのですか?」

ホテルの人:「ハイグレードなものと、スタンダードなものがございます。」

私:「??? 車が違うということですか?」

ホテルの人:「はい。ハイグレードなものは、メルセデス ベンツとなっております。高級車ですので乗り心地も良いですし、快適に空港までお送りできるかと思います。」

この他にも色々とハイグレードの良さをアピールされます。それはもうものすごい勢いです。できれば、ハイグレードを選んでほしいご様子。

私:「どれくらい値段が違うんですか?」

あまりにおすすめされるので、値段くらいはと聞いてみると、倍くらい違います。。。そして、さらにハイグレードを勧めるホテルの人。

私:「でも仕事の出張なので。。。結構高いじゃないですかー。スタンダードにしたいです。。。。スタンダードの車は何ですか?」

ホテルの人:「トヨタのカムリです。」

私:「あ、それだったら、私日本人ですし、日本車好きなので、トヨタのほうが良いです!」

ホテルの人の強烈営業をなんとか回避して、スタンダードを選択することができました。
会社のお金でしたし、日本車といってもカムリなので、そんなにおかしなものが来るはずないと思い、その場で決済しました。安い方にできて、ホッとした気持ちで部屋にもどりました。

翌朝、車に乗ろうと、1Fの車寄せに行きました。名前を告げて、車を待っていると、私の目の前に来たのは、シルバーの。。。  ベンツ。

「ああ、なるほど、あれかな? アジアでたまにある、あのうっかりミス的なサムシングかな?」と、思った私は、「これは私が頼んだ車じゃない」とドアマンの人に話して、自分が頼んだ車を待つ旨を伝えました。

ドアマンの人:「いやいや、こちらで大丈夫です。」

私:「いや、わたしが頼んだのはベンツじゃなくてカムリです。」

ドアマンの人:「でも、こちらのほうが良い車です。」

私:「へ? いや、でも私が払った金額はスタンダードなので乗れません。ホテルの人に聞いてください。(って、この人もホテルの人だけど。。。)」

ドアマンの人:「聞かなくても大丈夫です。こちらの方が良い車ですよ。さあ早く乗ってください。」

「あんなに、車の違いを説明していたのに、結局どっちでもいいんかーい」
と、軽く心の中でツッコみながら、グイグイ車に乗せられる私。

車は本皮シートの後部座席で、キンキンに涼しく、私一人なのに、二人分のお水まで用意されていました。
そのまま、無事に空港につけていただき、帰国しました。

お互い英語で外国語なので、細かいニュアンスは伝わっていないかもしれないですが、ドアマンの人の理論としては、
「いんやぁーー お客様ぁーー、思ってたのより良い車の方がきて、ラッキーでしたねーー お客様!!さーどーぞ、どうぞ、乗ってください!よい旅を!!」的なノリでした。

後でドアマンの人がホテルの偉い人に怒られたりしてなければいいなと、日本人的狭い心で心配しつつ、アジアってなんだか和んでていいなぁと思ったできごとでした。

コロナが落ち着いてきたので、またアジアの国に行きたいなと思う、今日このごろです。

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