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【ミカタをつくる広報の力学】 #29 露出には数字・画ヂカラ・意外性

前回はテレビ露出について書きましたが、今回は露出の武器について書きたいと思います。
要するに「メディアに取り上げてもらうための話題づくり」なのですが、タイトルの通りです(笑)

様々なPR本でも紹介されていることなので、「おさらい」だと思ってご覧ください。


※初めての方は、「#00 イントロダクション」をお読みいただくと、コンセプトがわかりやすいかと思います。


「話題になる」とはどういうことか

「話題になる」という現象について。
読者や視聴者が見たいと思う情報が多くのメディアで伝達される状態のこと。SNSやクチコミも含めてメディアです。

中には「誰も聞いてくれなくても発信することに意義がある」というメディアも存在しますが、大抵のメディアは受け手のニーズを満たすことを想定して情報発信しています。

さらにいうと、読んでもらえるか、見てもらえるかは、「パッと見」で決まってしまうので、メディアは「惹き」のあるフレーズやビジュアルを使うことが多いです。
広告でいうキャッチコピーやデザインに例えると分かりやすいでしょうか。

つまり「ファクトにどれだけ惹きがあるか」ということを判断して、メディアは取材や掲載を決めているといえます。


「数字・画ヂカラ・意外性」がポイント

世の中に存在するPR本を見ると、話題づくりの方法として様々な要素が挙げられています。対立構造やランキング、一番、社会性、時節、などなど。

本を買えば詳しく書かれているので、ここで列挙する必要は無いと思いますが、細かく見ていくと結構たくさんあって憶えるのが大変そう・・・

なので大雑把に3つだけ。数字、画ヂカラ、意外性。
これだけ憶えておけばなんとかなるのではないでしょうか(笑)

要は「何に反応するか」「何に興味が沸くか」という話です。
一つずつ説明していきましょう。


比較してスゴさがわかる「数字」

なぜ「数字」に惹きがあるのか。
誰の頭の中にも基準となる数字が入っていて、それと比較することで「どのくらいスゴイか」が判断できるからです。

例えば「月給100万円」と書いてあれば読んでみたくなる。「なんでそんなに高いの?」と思う。
大金持ちはともかく、大抵の人の月給はそんなに高くないからです。

読む側に数字の基準が無い場合には、基準を提示してあげます。
「昨年と比較して2倍になりました」と書いてあると、「何がそんなに増えたの?」と興味が沸きます。

もちろん興味の沸かない場合もありますが、数字を見せることで理解しやすくなるのです。
「前年比○○%増」、「業界1位」、「東京ドーム○○個分」、「ランキング」など。
割合や比率で状況を把握しやすいので「グラフ」も効果的です。


視覚的なインパクトの「画ヂカラ」

「画ヂカラ」は数字ほど考える必要がありません。見た目がすべて。
インパクトのあるビジュアルは、ページをめくる指、スマホをスクロールする指を止めさせ、道行く人を立ち止まらせます。
刺激的な画と大きな音には、絶大なアテンションがありますので。

広告の世界では3Bといって、「Beauty(美女)」「Baby(赤ちゃん)」「Beast(動物)」の画像を使うとアテンションが高いという法則があります。

さらに人間は経験から学習するので、ビジュアルを直接見なくてもタイトルから想像することができます。
「世界の絶景」とか「爆笑映像」と言われると、つい見たくなってしまうのではないでしょうか。

集客イベントにイルミネーションやオブジェが使われるのも同様の原理です。


「意外性」は常識とのギャップ

最後は「意外性」。タイトルに「引っ掛かり」をつくって違和感を与える手法です。

「○○○すぎる□□□」とか「ありえない△△△」というフレーズを聞いたことがあると思います。
例えば「平和すぎる喧嘩」と言われると、「喧嘩は争いなのになんで平和なの?」と違和感を覚えて、「しかも『平和すぎる』なんてどんな喧嘩なんだろう?」と興味が沸くかも。ということを期待しています。

この手法は「偏見」というバイアスを活用する方法なので、多様性の時代には少し使いにくいかもしれません。
ですがコンテンツとして読者の想像を裏切ることは重要なので、これからも様々なギャップが開発されるでしょう。

「異業種コラボ」や「ミスマッチ」もかつては珍しい手法でしたが、今となっては定番といえるでしょう。


おわりに

今回は露出に繋げる話題づくりについての法則を書いたので、教科書みたいな内容になりましたが、いかがだったでしょうか。

あくまでも大雑把に原則をなぞっただけなので、詳しく知りたい人は本を買って勉強することをお勧めします。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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ではまた次回お会いしましょう。



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