9月3日 グミの日

僕が生まれて初めて「グミ」というお菓子を認識したのは新潟に住んでいる幼稚園か小学校低学年の時だったと思う。
近所にあった駄菓子屋さんで初めて「コーラアップ」というグミが発売されみなが物珍しさに買うようになったのが最初の出会いだ。
プラスチックの型にコーラの瓶型のグミがはまっていてオブラートのような薄い紙で蓋をされた9個だったか12個だったかで販売されていた。
当時の僕からするとお菓子の中では少し値の張るお菓子だったと記憶している。

その後オレンジアップというファンタオレンジ味のグミも発売されこれも少年たちの心を鷲掴みにしたが、コーラアップを超える人気にはならなかったように思う。

当時の新潟の家は平屋の裏庭に松林があって、夏になると毛虫が松について幼心に恐怖の林だった。
その恐怖の林を通るとショートカットで駄菓子屋さんに直行できたのでこの時期以外はいつも松林を抜けて友だちの家に言ったり駄菓子屋さんに言ったりしていたのだけれども、夏の時期は毛虫の恐怖のあまり遠回りでも家の前から農道を歩いて県道にでて、駄菓子屋さんまでとぼとぼ歩いて行っていた。

駄菓子屋さんでは、モロッコヨーグルとか、ドンパッチとかが主食でたまに水風船を買って水爆弾といって友達とぶつけ合って遊んでいたが、コーラアップはたまにお金が余ってて友だちが駄菓子屋さんにいないときに一人で買って食べていた。
僕にとってはみんなと一緒に食べるお菓子ではなく、一人で食べるお菓子という役割がコーラアップだったと思う、
(麦チョコとかはみんなと分けられたし、モロッコヨーグルとかはみんなで一緒に勝って食べるのが楽しかった)

いずれにしてもコーラアップが僕にとって最初の、そして人生の中でその後グミを食べたことももちろんあるけど自ら好んでお金を出して買っていた最後のグミだったと思う。
そういえば、昨年ドイツに行ったときに嫁ちゃんがお土産にHARIBOのグミを大量に買い込んでいた。
HARIBOは世界で最初にグミをお菓子として商品化した企業らしい。

現代になって柔らかい食べ物で子供の歯や顎が弱くなるのを心配した人がグミを開発しHARIBOを創業したそうだ。
あの熊の形をしたグミとか、ぐるぐる巻きのテープになったみたいなグミが有名な、会社は、その後世界100か国に進出して7000人もの従業員を雇用する企業になった。

今年はその企業の創立100周年でもあるらしい。
そしてこの会社が100年前に誕生していなければ、僕はコーラアップを駄菓子屋さんの帰り道に1人でとぼとぼ歩きながら食べる経験は出来なかったのかもしれない。

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