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マインドを味方にする、ゴール設定に大事なこと3つ

エグゼクティブコーチ兼アドバイザーの外山晋吾です。

僕の提供する認知科学(Cognitive Science)に基づくコーチングでは
本来持つ脳の機能を正しく使って、
クライアントが未来のゴールに向かうよう、
お手伝いをします。

皆さんにも、新年に抱負を決めたけど、うまく機能せず続かなかったなどの経験があると思います。
それは、皆さんが怠けているとか、意志力がないとかではなく、ゴール設定のやり方に問題があったからです。

ゴール設定に、大事なポイントは3つです。
1. 本音の欲求(“Want to欲求”)であること
2.“現状の外側”であること
3.人生のバランスホイールに“複数のゴール”を持つこと
これらにより、ゴールに対する認知が変わり、マインドを味方につけることができます。

1:Want to 欲求である

want to欲求の例

・家族、上司、友達などの大切な人に止められてもやってしまうもの
・時間を忘れて気が付いたら集中してしまうもの
・理由はわからないけど、心がどうしようもなく惹かれるもの
・頼まれてもいないのに、苦なくやってしまうもの

社会的な責任や過去の成功体験を積んでくると、自分のwant toって何だろう?と悩んでしまう人が多いのが事実です。
僕も、自己適用の中、本音のWant to欲求を見つけることにはたくさんの内省を必要としました。

仕事で果たすべき義務(年間予算達成など)や、承認欲求(上司に褒められたい)などであってはなりません。これらはHave to欲求と言います。

Want to欲求とは、周りに止められても行動が止まらないもの、行動がどんどん強化されるものです。 

Want to欲求の見つける一つの手法を挙げると、
子供の時から現在までに自分の大切な人(親、配偶者、上司、友達=権威者)から禁止されたことを思い出します。
そして、怒られると分かっていても、やってしまった行動を抽出します。
権威者に止められても欲求が止まらない行動が、Want toになります。

僕のWant toの一つは冒険でした。
欧州でも、コロナ規制が一部残っている中、バルカン諸国のモンテネグロ、アルバニア、北マケドニアに一人放浪の旅に出てきました(注:2021年8月)。
旅した各諸国のコロナガイドラインを厳密に守り、定期的に自分でも簡易テストをしたうえで各国境を越えるという旅でした。もちろん感染リスクもあり、感染するとイギリスに戻れません。
それでも行ってみたかった。止められると分かっているので、出発まで奥さんに言わずに、飛び出しました(注:家族は夏に日本帰省中だった)。
知らない町や文化を見ること、触れることが本当に楽しく、冒険が僕のWant toだったんだ、と改めて感じました。

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では、Have to欲求 はどのようなものでしょうか?

have to欲求の例:
大きく3つあります。

1.承認欲求
褒められたい
良い人だと思われたい
皆に認められる人間になりたい

2.自己犠牲
あの人を支えたい
人の幸せのために我慢できる

3.自己投影
過去の自分に似た境遇の人を助けたい
コンプレックスを克服したい
憧れのあの人のようになりたい

僕の自己適用例では、認知科学を学ぶ前は、Want toだと思っていたことが、全てHave to欲求と気づきました。
最たるものは、主務で英国人材派遣事業300人の部下がいますが、彼らの成功を自分の幸せより優先するのが、自分の“やるべき”マネジメントスタイルだと、信じ切っていたことでした。

「have to」も「want to」も行動する上での動機付けにはなります。

しかし、

「want to」が、好きなことなので、努力せずに集中している、発想がクリエイティブになる、のに対し

「have to」だと、意志をもってやらないと続かない。やらされている感があり、すぐに疲れやすい。

と、大きく異なります。

セッションでは、必要な場合は、have to欲求=~すべきを、時間をかけて何回も何層も取り除き、その中に埋もれているwant to欲求を見つけ出すことを行います。
なお、どんな人も必ずWant to欲求はあります。

2.“現状の外側”である

現状”の定義ですが、「今のままでも予測しうる未来」です。
したがって、予測される未来において達成可能なゴールは、難易度が高くても、現状の中にあるゴールになります。

例えば、
・経営者であれば今の事業を3年後に3倍の売上規模にする
・サラリーマン辞めて起業してやる
・新入社員が同期よりも早く10年後に部長になってやる
これらの目標は、成長意欲が旺盛で素晴らしいですが、今でも工夫すれば達成し得うる目標なので、現状(Status Quo)になります。

現状の外にゴールを設定できたときの風景はこんな感じです。
・実現するためのプロセスもリソースも見えない
・想像するとゾクゾクして怖くなる(認知不協和と言います)
・周囲の人が驚いて止めてくる
現状の外のゴールとは、”とんでもない決断”を伴うものです。

なぜ、“現状の外側”なのか。これも認知科学で説明できます。

生命維持を最優先にしてきた脳は、現状維持が大好き。
ゴールが現状から見てイメージできるものだと、脳は、現状とゴールの世界の違いが分かりません。脳の認知が変わらない中、新しい挑戦を始めても、数日経つと臨場感の高い日常が優先され、もっともらしい理由を作り、今のコンフォートゾーンに戻ってしまうからです。

逆に、現状の外のゴール設定をし、重要性が変わると、目につく情報が変わります。未来の世界の臨場感を保てるので、逆に今の自分に違和感を感じ、未来世界の自分に近づくように、時間の使い方や行動が変わります。

しかし、ひとつ落とし穴があります。いくらとんでもないゴールであっても、間違ってもHave to欲求由来になることは避けなければなりません。
責任感がある人だとその間違ったゴールのために、「~すべき」と何倍も努力し、なりたい自分に近づけない上に、精魂を使い果たしてしまいます。

3.人生の全領域に複数のゴールを持つ

認知科学に基づくコーチングでは、数や対象を絞らずに、複数の人生領域に複数のゴールを持ったほうが、お互いのゴールが良い相乗効果を生み、その実現に近づくと考えます。

一つの領域でゴールを実現すると、実現した世界やそのプロセスの素晴らしさを体感でき、マインドがさらに未来志向になるからです。

複数ゴールの設定のやり方は、バランスホイールを使うと分かり易いです。

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仕事:人の役に立ち、金銭報酬をもらえるもの
趣味:人の役に立たないもの
人間関係:誰とつながっているか(仕事、プライベートに分けて)
社会貢献:自分のコミュニティの外へ無償貢献
知性:知性の向上、好奇心からくる学び(仕事とそれ以外)
家族:パートナー、親や子ども、(家柄)からみて、自分がどういう存在になりたいか
健康・美容:上記のゴールを実現するための健康・美容の在り方
ファイナンス:上記のゴールを実現するための収入や資産額

例を挙げると、
趣味では、切手などの収集や歌をうたうなどが分かりやすいです。
やっている本人は楽しいですが、周りにとっては重要度はほとんどないです。
僕はマラソンが趣味です。前回4時間を切ったので、3.5時間切りのゴールを置いていますが、僕のタイムが30分縮んだところで皆さんに何も役に立たないと思います(笑)。そんな自分本位の気軽さで良いです。

人間関係は、皆さんの築きたい理想の人間関係でもいいですし、新しい仕事関係や趣味関係のネットワークに入るでもいいです。ちょっと変則的に、例えばマイケルジョーダンやメッシと将来友達になりたいでも構いません。
そんなカリスマと友人になったような自分を想像すると、その時の生活がどうかとか、どんな人と付き合っているとか、なりたい未来の自分のイメージが湧くと思います。

ファイナンスは、生活をするための収入稼ぎと考えがちで、Have to欲求になりやすいので、最後に設定するのがコツです。

健康も必ず設定します。他のゴールをかなえるために、睡眠時間を削ってしまった結果、体を壊すなんてことにならないためにも、健康領域のゴールも大事です。
女性には美容ゴール(髪質を変える、10歳若く見えるなど)を持つこともお勧めです。エフィカシーを上げることにつながるかもしれません。

人生全領域で、純粋に本音のWant to欲求でゴールを掲げてください
自分勝手だな、とか、エゴだな、とか罪悪感を感じるかもしれませんが、それで良いんです
仕事、趣味、家族、美容などの各領域で、ゴール世界に生きると、みなさんの毎日が、Want toにあふれ、集中してワクワクする生活に様変わりし、人生まるごとエンターテイメントになります。

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ゴールは、見つかるものでも与えられるものでもなく、“作るもの”。

人間は、「今、ここにないもの」を生み出すことができる、地球上唯一の存在です。

自分だけの本音のゴールを設定し、笑顔でずっといられる生活を楽しむ。そして、自分がWant toに生き切る世界に、他者への貢献を加えていく、という順序でいいです。利己から始まり、利己的利他に、Want toの世界を広げてください。

他人の評価軸に影響されず、自分でハンドルを握って、自分の未来を生き切る。
そんな皆様を応援します。

コーチングを受けたいという方は、下記のリンクから申し込みをお願いします!

https://forms.gle/QuXAMivpDJjWqK4M6

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