心月院

西船橋駅南口から徒歩1分のところにある、東洋医学的な診療と、鍼・灸のみに特化した鍼灸専…

心月院

西船橋駅南口から徒歩1分のところにある、東洋医学的な診療と、鍼・灸のみに特化した鍼灸専門院です。 https://shingetsuin.net/

最近の記事

【中医学】月経の遅れ【月経後期】

概念普段の正常な月経周期(21~35日間)が毎月1~2週間程度長くなり、その状態が2周期以上続いているものを月経後期(別名:経行後期・経期錯後・経遅・経水過期・月経延後・月経落後)と称する。 単回の遅れや、毎回の遅れが1週間未満のものは月経後期に該当しない。また、初潮後数ヶ月以内や更年期で月経が遅延するもので、随伴症状を伴わないものは月経後期に含めない。 血寒(実寒) 寒邪外感や、生冷の食物や寒涼の薬物の過剰摂取による寒邪内生によって血の凝滞と衝任の阻滞が生じ、経血の運行

    • 【中医学】おりものの異常【帯下病】

      概念帯下量が顕著に増加する(帯下過多)、或いは、色・質・臭に異常が発生する疾病である。 帯下量が顕著に減少し、膣内の乾燥・痒み・疼痛や陰部の萎縮などの症状を伴う帯下過少を含めて帯下病とする場合もある。 ここでは帯下過少を含めて詳述する。 病因病機脾虚 脾虚により運化作用が低下することで水湿が内停し、それが下注し任帯(任脈・帯脈)を損傷することで帯下過多を生じる。 色は白~淡黄・質は希薄~粘稠・無臭の帯下がだらだらと続きやすくなる。 内湿の停滞によって欝火が生じると、黄色粘

      • 【中医学】頻発月経について【月経先期】

        概念月経先期とは、月経周期が予定日より7日以上早い状態が2周期以上続いているものを指し、偶然1度だけ早まったものは含めない。 「月経超然」「経早」「経行先期」「経水不及期」などとも称する。 病因病機本病の病因病機の代表的なものは以下の通りである。 脾気虚 気虚・脾気虚によって固摂作用・統血作用が低下することにより、衝任を固摂できなくなり月経先期が生じる。 【経血量】 衝任を固摂できなくなるため経血量が増えることもあれば、脾気虚弱により血の化生量が低下すると経血量は減少す

        • 【喘息】東洋医学で治す【鍼灸治療】

          1.喘息とは 喘息とは、気管支(気道)に慢性的な炎症がおこる疾患で、正式には「気管支喘息」といいます。 気管支は、呼吸をするときの空気の通り道となる部分で口(咽)から肺までを繋いでいます。 その気管支の粘膜が炎症により赤く腫れて狭くなり、ちょっとした刺激にも過敏に反応するようになることから、咳、喘鳴、呼吸困難を症状とする喘息発作を繰り返すようになってしまいます。 2.症状 喘息の症状の代表的なものには、 ・夜間~早朝にかけて発作が起こりやすく、症状により目覚めてしまう。 ・

        【中医学】月経の遅れ【月経後期】

          【アトピー性皮膚炎】東洋医学で治す【鍼灸治療】

          1.アトピー性皮膚炎とは アトピー性皮膚炎とは、激しいかゆみを伴う湿疹を特徴とし、良くなったり悪くなったりを何度も繰り返すことを特徴とする皮膚疾患のことです。 その発症には、以下のようなアトピー素因が深く関与すると考えられています。 ・家族の誰かがアトピー性皮膚炎にかかったことがある。 ・自身が、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、結膜炎、アトピー性皮膚炎のいずれか、あるいは複数の疾患を遺伝的に有している。 ・自身がIgE抗体を産生しやすい体質である。 2.症状 一言でアト

          【アトピー性皮膚炎】東洋医学で治す【鍼灸治療】

          【顔面神経麻痺】東洋医学で治す【鍼灸治療】

          1 顔面神経麻痺とは 顔面神経麻痺とは、顔面部における片側性の麻痺です。顔面部の筋肉の動きが制限される他、唾液や涙の分泌障害や味覚障害、聴覚障害を伴う場合もあります。また、顔面神経麻痺の約半数は突発的に起こると言われています。 1-1 顔面部の筋肉の動きが制限される額にシワを寄せる、目を閉じる、口を動かすといった動きが制限されます。目を閉じることができなくなるため、目の乾燥や痛みが起こります。 また、口を動かす筋肉が麻痺するため、食べ物や飲み物が口からこぼれやすくなったり、

          【顔面神経麻痺】東洋医学で治す【鍼灸治療】

          【過敏性腸症候群】鍼灸でのアプローチ【IBS】

          1 過敏性腸症候群とは? 過敏性腸症候群(IBS)とは、検査では炎症や潰瘍といった器質的疾患が認められないにも関わらず、下痢や便秘、腹痛、腹部膨満感、排便回数の異常といった症状が数か月以上にわたって持続するものをいいます。 過敏性腸症候群は主な症状によって、次の4つのタイプに分類されます。 1-1 便秘型 便秘を主な症状とするタイプです。 腸の運動が低下したり、腸の神経の感度が鈍って便意が起こらないことが原因といわれています。 便が長時間にわたって体内に留まり、過剰な水分

          【過敏性腸症候群】鍼灸でのアプローチ【IBS】

          【頭痛】薬に頼らず東洋医学で治す【鍼灸治療】

          ひどければ寝込まざるを得ず、軽いものでも集中力を削ぎ、不快にさせるガンコな慢性頭痛。頼れるのは、とりあえず一時的に症状をおさえる薬だけ。 でも、『ずっと薬に頼り続けるのはどうなんだろう?』、『使いすぎると薬物乱用頭痛になってしまうのではないか?』と不安を感じながら生活されている方は多いのではないでしょうか? 本稿では、そのようなお悩みに応えられるチカラを大いに秘めた鍼灸による頭痛へのアプローチについてご紹介いたします。 1 鍼灸治療で頭痛は治るのか? 一般に、鍼灸治療は

          【頭痛】薬に頼らず東洋医学で治す【鍼灸治療】