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5W2Hで考えるコミュニティのこれまでと、これからのアトラシアンコミュニティ

はじめに

※このnoteは、Atlassian User Community Tokyo Advent Calendar 2022 11日目の投稿です。

2022年8月、ソフトウェア開発/コラボレーションツールの アトラシアン に入社しコミュニティ担当になりました。アトラシアンのコミュニティ活動を行っていくにあたり、自分を知ってもらうためにこの #note を書きました。自身の紹介に加え、5W2Hのフレームワークを用いてIT業界のコミュニティにおけるあり方を整理し、今後に活かすことができたらと思います。

自分はどんな人?

アトラシアン株式会社のコミュニティ マーケティング マネージャーです。コミュニティが素晴らしい「場」になるように支援を行っています。IT業界でオンライン/オンサイトサポート等を経て2009年に独立、クラウド基盤(IaaS)開発や、米西海岸スタートアップ企業の日本市場開発・営業・マーケティングを数社、手掛けてきました。

このなかで、一貫して力を入れてきたのが「コミュニティ」です。ユーザーが最初にその製品・サービスに触れる場でもあり、実利用者のための場でもあります。「大好きな人たち」が集まるコミュニティの場は、とても楽しいものです。かつては大規模会場でのコミュニティイベント実施も数多くありましたが、今やオンラインイベントも「当たり前」の時代になりました。時には数百人が同時に視聴することもあります。生活・仕事スタイルの変化に伴う「場のあり方」の変化とともに、「コミュニティのあり方」自体についても考えを整理する必要があるのではないか?と思ったことが発端となり、今回の #note につながりました。


コミュニティの「ミートアップ」(2017年頃)

これまでのITコミュニティ5W2H

まず以前の #note を元に、コミュニティの5W2Hを「これまで」と「これから」に分けて考察してみます。オフライン(リアル)な「場」が前提だった時代は、どんなコミュニティのあり方だったのでしょうか?そして、これからの時代に必要なあり方は?課題は?についても考えてみます。

"5W2H"フレームワーク
・いつ(When)
・どこで(Where)
・誰が(Who)
・何を(What)
・なぜ(Why)
・どのように(How)
・いくらで(How Much)

・いつ(When)
【非同期】
オンラインチャット/コミュケーションツール、フォーラム
【同期】
通常イベント:<本編>平日19時-21時<懇親会>21時-(または本編中)
年次イベント:平日・土曜10時-18時、13,14時-18時

・どこで(Where)
【非同期】
オンラインチャット/コミュケーションツール、フォーラム
【同期】
通常イベント:大会議室・イベントスペース(ユーザー企業・
パートナーが提供)
年次イベント:カンファレンス会場、展示会場

・誰が(Who)
【参加者】
聞いたことがある、知っている、(無料版を)使ったことがある、使っている、(有料版を)使っている
【運営者】
ベンダー、パートナー、ユーザー、非ユーザー(有志)

・何を(What)
ユーザーの導入事例、活用ノウハウ、ベンダーのアップデート情報、パートナーの製品・サービス情報

・なぜ(Why)
【知りたい】他社事例、ノウハウを手に入れたい
【行きたい】会場へ足を運びたい、熱気を感じたい
【繋がりたい】名刺交換したい、採用につなげたい
【飲みたい】家庭・仕事場ではない「サードプレイス」

・どのように(How)
【告知】イベントプラットフォーム、非同期コミュケーションツール
【拡散】Facebook、twitter、口コミ、社内共有
【運営】コミュニティのリーダー・コアメンバー、ベンダー、パートナー

・いくらで(How Much)
【ツール料金】
ベンダー・パートナーが支援、有志による負担
【会場費用】
通常イベント:無料(会場スポンサーはユーザー企業/パートナー)
年次イベント:ベンダー、パートナー、参加者

これからのITコミュニティ5W2H

太字部分が変化の部分です。

・いつ(When)
【非同期】
オンラインチャット/コミュケーションツール、フォーラム
【同期】
通常イベント:<本編>平日20時-21時<懇親会>21時(または本編中)
※これまでの平日19:00開始は在宅勤務の普及により夕食時間と重なってしまうため、20:00以降に設定される傾向が見られます。また、本編も1時間〜1時間30分に短縮される傾向が見られます。
年次イベント:平日・土曜10時-18時、13,14時-18時

・どこで(Where)
【非同期】
オンラインチャット/コミュケーションツール、フォーラム
【同期】
通常イベント:Zoom、YouTubeライブ
年次イベント:カンファレンス会場、展示会場

・誰が(Who)
【参加者】
聞いたことがある、知っている、(無料版を)使ったことがある、使っている、(有料版を)使っている
※これまでと異なり「聞いたことがある、知っている」レベルの参加者が少なくなっているのではないしょうか?つまり製品・サービスが「認知されにくくなっている」状況が生まれている可能性があります。例えば、出社が基本であれば「雑談」で聞いた製品・サービス名が起点となり「試しに」コミュニティイベントへ足を運んでみるというような例もありました。
【運営者】
ベンダー、パートナー、ユーザー、非ユーザー(有志)
※集客人数の低下、オンラインイベントのコミュニケーションにおける「非対称性(インタラクティブに参加者の反応が感じられない)」などにより、実施側のモチベーション低下が起きている可能性があります。

・何を(What)
ユーザーの導入事例、活用ノウハウ、ベンダーのアップデート情報、パートナーの製品・サービス情報

・なぜ(Why)
【知りたい】他社事例、ノウハウを手に入れたい
【行きたい】オンラインではアーカイブで観たい、オフラインは待ち遠しい
【繋がりたい】オンラインではつながりにくい、オフラインで繋がりたい
【飲みたい】家庭でオンライン飲み会はしにくい、オフラインで飲みたい

・どのように(How)
【告知】イベントプラットフォーム、非同期コミュケーションツール
【拡散】Facebook、twitter、口コミ、社内共有
【運営】コミュニティのリーダー・コアメンバー、ベンダー、パートナー

・いくらで(How Much)
【ツール料金】
ベンダー・パートナーが支援、有志による負担
【会場費用】
通常イベント:オンラインはZoom等で、オフラインは従前の会場が閉鎖の場合も発生
※オフィスを完全になくしてしまった、そもそもがリモートワーク前提の会社である等の理由から、大会議室・イベントスペースの確保に苦慮している例がみられます。

年次イベント:ベンダー、パートナー、参加者

【まとめ】これからのコミュニティの課題
上記の太字部分(以前と変化が生じ対応が必要)をまとめると、
1.通常イベントの開始時間(20時以降)
2.コミュニティやイベントの認知向上
3.運営者側のモチベーション引き上げ
4.大会議室・イベントスペースの確保
といった事項に留意が必要なことが、この比較でわかりました。

これからのアトラシアンコミュニティ

これまで行ったコミュニティ5W2Hの過去と未来の比較を通じて、社会の変化に応じたあり方をコミュニティの皆さんとこれから一緒に考えて行きたいと思います。上記で述べた「課題」は他にもあると思いますし、コミュニティを構成するメンバーの属性・特性に応じて「認知向上」の手法・経路も異なってきます。ぜひ、皆さんと一緒に「試行錯誤」していきたいのです。ベンダーから一方的に押し付けるのは、それは単なる「集客セミナー」になってしまいます。アトラシアンのコミュニティでは、

・いままでの人
・これからの人

の両方が「『楽しかった』というお土産」を持ち帰っていただけるよう、走り続けます。ぜひ皆さんのお力をお貸し頂ければ幸いです!

ACE Tokyo(ACE=アトラシアン コミュニティ イベントの略)リーダー、高橋さんがまとめてくれたアトラシアンのコミュニティイベント(東京)の #note では、過去のイベントや運営方針、コミュニティのYouTubeアーカイブやFacebookなどについて紹介されています。

またアトラシアンとコミュニティのメンバーにより公式のオンラインコミュニティページもあり、日本語版を準備中です。これらのイベントやオンラインコミュニティ、SNSを通じて、ぜひ日本におけるアトラシアンのコミュニティを盛り上げていきたいとおもいます。

先日、ACE Tokyoリーダーの高橋さんと今回のアドベントカレンダー開始前に告知用の動画を作成しました。今後はコミュニティの皆さんと一緒にオンラインのコンテンツも拡充していきたいと思います!

Atlassian User Community Tokyo Advent Calendar 2022 のご紹介

また、高橋さんは1日目の #note でアトラシアンについての各種参照先の情報もまとめてくれています。

Atlassianを知る
・公式ブログ
・公式twitter
・公式YouTube
・チームの教科書
製品を知る
・公式ドキュメント
・Atlassian Cloudの最新情報を知る
・製品の課題を知る
・開発情報を知る

Atlassianの歩き方2022

この note でアトラシアンに興味を持たれた方は、ご参照頂ければ幸いです。

最後になりますがコミュニティのあり方、運営、活性化に興味を深めて頂いた方に向けて、入社前にオンラインコミュニティイベント支援事業を手掛けていた時期の note もご紹介します。コミュニティにとっての「場」の変化は、これから重要になる要素だと考えています。

コミュニティをよりよい「場」に。
アトラシアンコミュニティを「最高の場」に。

最後までお読み頂き、ありがとうございました!

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