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”紙”食って初めてバッドトリップした話

この記事は以前、私が書いたもので検閲に引っかかって公開停止にされた記事の複製となります。隠語を使っているので読みにくいかと思いますが、意味は各々で感じ取っていただければと思います。

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今回は私の友人がx回目の”紙”を摂取した際に感じた「自然との繋がり」をテーマに代筆していきたいと思います。

前作はこちらからどうぞ

※この記事は友人が体験したものです。レポートをそのまま書いてるので一人称は「私」となってますがご留意ください。現在の日本で”紙”は違法な薬物となっています。この記事は薬物を推奨するものではありません。以上を理解した方のみ読み進めてください。

ある暑い日の出来事


あれは初夏の暑い日の出来事だった。私は久しぶりに”紙”を摂取しようと思い立ち、いつも通り2泊3日の旅行に出かけることにした。

”紙”を複数回体験するとセッティングの重要さが身に沁みて分かってくる。私がマストで抑える点は以下の通りだ。

・誰とも会わない場所
・自然に近い場所
・摂取するための丸一日を用意する

最低限この辺を抑えておくと安心だ。というのは幾度かのトリップで私は既に学んでいた。

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旅行の初日はゆっくりと時間を過ごしたかったので、午前中に用意を済ませて家を後にした。
旅行の場所に選んだのは一軒家で、チェックインの際にホスト(宿主)が鍵の受け渡しのため立ち会うということで早めに向かうことにした。

近くの小さい町から30分ほど山道を走り、自然に囲まれた宿には昼過ぎに到着した。周りは自然以外なにもない場所で、我ながら自分の選択に間違いはなかったとこの時は思った。

そして会ってみるとホストは気さくな方だった。宿のすぐ下には綺麗な渓流が流れており鮎釣りができると教えてもらった。

男一人で山奥の家に2泊3日ということに疑いがもたれないよう愛想よく笑顔で話す。(何も心配いらないですよ)というオーラを全面に出しながらホストとの交流は無事に終わった。

チェックインを済ませるともう安心、後は明日を迎えるだけだ。
買い出しがてら行きしに通った町に向かい、海を眺めて瞑想する。
雲ひとつない空はとても美しく、地平線に広がる海を見ながら明日に期待を寄せた。


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いざ本番


当日の朝は早くに目が覚めた。まるでテーマパークに行く子供のような、クリスマスイヴに眠る前のような感覚の自分に笑ってしまった。

朝()の一服を済ませ、時計の針が9時を指したあたりで”紙”を舌下に放り込む。我ながらセッティングは完璧だ、この時まではそう思っていた。


いつも通り30分が経った辺りから体が軽くなりソワソワとし始める。
家の中から渓流のせせらぎが聞こえる、ふと目を上げると天井の木目がゆーーーっくりと動いている。

これだ、これだ。これこそ私が楽しみにしていたことだ。


”草”をジョイント(タバコ状)にして皆んなで回すと、2周目には既に効果を感じることができる。しかし”紙”に関しては効果が現れるまで30分ほど時間がかかる。
その30分の間に私は毎回「本当に大丈夫か?」と保存状態やモノが本物かを心配になってしまう。しかしそんな野暮な不安を砕き壊すかのように毎回しっかりと効果を発揮してくれる”紙”には本当に感謝である。

いい感じにサイケデリックの入り口をくぐれた私は外に出てみることにした。


昨日と同様、雲ひとつない青空が上空に広がる。私たちは太陽系に住む地球人。
太陽の明るさ・暖かさには頭が上がらない。

そんなことを考えながら庭を散歩していると、庭から渓流まで繋がっている脇道があることに気づいた。

そこを降りると素晴らしい世界が広がっていた。

渓谷

轟々と音をたてて流れる渓流、底まで見えるほど透き通った水、若々しい緑色をまとった木々たち、そう全ての自然が生きていたのだ。

渓流をよく見ると鮎がたくさん泳いでいる、鮎は苔を主食にしていることは後に知った。激しい下流への流れに逆らいながら、岩を物色しながら苔にキスをしている鮎。そしてそれを肉眼で確認することができた。

面白いことに私が近づくとすぐに姿を消してしまう。
もっというと座った状態で動かない私が目線を合わしただけでも逃げてしまう。自然に生きる生物の危機管理能力に驚きながら、目線を動かさずに見ようと鮎と戯れていた。


そんな自然に触れている中、斜めに木々が立っている姿に目をとめた。

「なぜ斜めに伸びているのだろうか?」

という疑問がわき少し歩いて上流を見てみると、奥にはコンクリートの壁があった。

そうか、ここは元々自然だったのに切り開かれたのか。
そう思うと木々が斜めに立っているのは大きな重機が通った後だったことが直感で分かった。


「自分=自然=地球」


私はアーシング(自然を裸足で歩くこと)しながらそう感じた。

私たちが住む地球とは「地の星」そしてテーマは「自然」

そんな自然たちが人間のエゴによって次々と殺されている。
何かの声が聞こえた訳ではない、自然が訴えてきた訳でもない、ただ川に足を入れ石の上を歩くと感じるのだ。
このままじゃいけない、こんなにも美しい生命がある自然を守らなくちゃいけない、そのとき確かに私はそう感じた。


気づけば時刻は昼になっていた。
素晴らしいチルスポを見つけたので一度家に戻ってジョイントを巻こうと思い脇道から庭に上がった瞬間、私は驚愕した。



なんと釣りの格好をしたホストがいたのだった。



誰にも会わないつもりで、今日だけは何も考えなくていい日。そのため寝間着姿で汗ダクだった私を見て「大丈夫?」と声をかけられた。

「大丈夫ですよ!」と引きつった笑顔を浮かべ、バレないように「また後で(川に)行きますね!」と社交辞令を言いながら宿へと戻る。


宿に戻ると私は血の気が引いた。


それもそのはず。誰もこないと完全に安心していたので外にはボングが置いてあり、鍵を閉めてなかった玄関(扉は閉まっていた)の前にあるテーブルには、お馴染みの一服セットがそのままの姿で広げられていた。


さっきまでの世界から一変して現実に引き戻される。


ボングは見られたか?寂しい私を釣りに誘うために玄関は開けたか?モノは見られたか?見られてたら通報されたか?遠回しで本人に聞きにいくか?いやそんなことできる訳ない。今すぐ荷物をまとめて帰るべきか?危険センサーがバリバリに反応して頭がおかしくなりそうだ。

なぜ片付けてから出なかったんだろう、なぜボングを外に置いておいたんだろう、なぜ誰もこないと思ったんだろうなど色んな思いが頭の中で交錯する。


そんな思考に陥りながらも30分経ったあたりで自分を落ち着かせようとした。
もし通報されていたら町から30分だから既に来ていてもおかしくないよな。


そして1時間ほどが経ち何とか落ち着くことができた。
先ほど「後で川に行く」と言ってしまったので向かおうとしたが、どうやら全く乗り気じゃない。

いや人と話そうと思ったら全然話せるんだけど全く気が乗らない。
何というか自分の中にある「人と話すスイッチ」を入れたくないのだ。
昨日でも良かったし、明日だったら全然良い、しかし今日だけは違うのだ。チェックインの際に愛想よく話した自分を後悔してしまった。

川には行きたいが、行けばホストと交流しなくちゃいけない。けどせっかくの体験を家の中で過ごしたくない。
ちょうど庭にハンモックがあったのでそこで揺られながらメモをとることにした。(以下はその時のそのままのメモ)


地球=自分
裸足で何でも踏んでた
重い波動か?軽い波動か?
雲ってホンマなん?
なぜ生まれてくるのか?なぜ生まれたいと思うのか→前世でやりそびれた
金融で狂わす
渓流の音=パトカーの音・サイレン 周波数同じ?
なぜ自然に惹かれるのか?
転生してきている理由は?
思考に思考してみる 思考に思考を重ねる
この世は地獄なのか?
二極化とは 転生してきてるか 地球由来の魂か
思考 嗜好 至高 死後
太陽=Sun
とにかく思考


結局ホストの車が視界から消えるまで川には行かなかった、というより行けなかった。


この体験を通してやはりセッティングは大事だなと、またトリップ中に人と会うことを私はできないことが明確に分かった。

普段は誰とでも話すことができるし、ある程度はなしを盛り上げることも簡単にできる。しかしトリップ中はしたくない。その「人と話すスイッチ」をオンにすることが嫌というか望まないのだ。

それが分かっただけでも良い収穫だったと今になっては思う。もちろん摂る容量によってはこれに限らない。これほど焦った経験も(どう捉えるか?)でプラスにもマイナスにもなる。人生も同じ、そんなバッドトリップだった。


これで一旦シリーズとしては終わりですが、また何か気づきがあれば書いていきたいと思います。ここまで読んでいただいた方には感謝です。いつもありがとう!


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