NPOだからこそ、私たちは「報告書印刷」をやめます。

2021年3月7日で、NPO法人アラジをつくって7年が経ちます。

私たちアラジは、西アフリカのシエラレオネ共和国で「子どもたちに教育を、大人たちに仕事を」をミッションに、様々な取り組みを展開してきました。

さて、7年の間にアラジにとってもいろいろな出来事が過ぎ去りましたが…
延べ700名の子どもたちに教育機会を提供し、現在でも約290名のシエラレオネの最貧困家庭の子どもたちが、私たちのサポートにより元気に通学しています。

7年の間に、エボラ禍、そしてコロナ禍と経験しても、想い色褪せることなく活動してきましたが、最近になって特に強く想うことがあります。
それは…

私たちNPOは、アフリカの子どもの貧困だけではなく

もっと環境に配慮して活動できるのではないのか…？

ということです。

NPOこそ、活動が大きくなればなるほど、印刷物が多くなるのではないか…

私たちは、世界の格差をなくしたいと言っておきながら、地球環境への負荷については、考え至らない行動をしているのではないか…。

と想うことが、増えたのです。

特に、寄付者の皆様に毎年お送りしている、年次報告書の印刷。

画像は、昨年の活動報告書です！

NPOは、詳細な会計報告も公開する必要があるため、全ページ、HPに公開しており、サポーターの皆様には印刷したものをご自宅に送付しておりました。

2019年は…
約300名の寄付者へ12ページの活動報告書を印刷し、送付しました。
その他の、定期送付物や、ステッカー、カレンダー印刷も含めると、約4,900枚のA4紙を印刷・配布していることとなります。

活動内容や寄付者が増えた2020年は…
約400名の寄付者へ16ページの活動報告書を印刷し、送付しました。その他の、定期送付物や、カレンダー印刷も含めると、約5,800枚のA4紙を印刷・配布していることになります。

事務行程を見直す中で、市民の皆様へ活動への説明責任を果たすNPOが行う成果物としての報告書印刷が、活動が大きくなればなるほど大量に発生するのではないか…。と考えるようになりました。

そこで、アラジでは、2月7日（土）第3回定期理事会を開催し、「年次報告書の印刷」を、環境への負荷を考慮し、来期の報告から廃止させていただくこととしました。
（公式HPですでに正式にアナウンスしており、マンスリーサポーターと正会員の皆様には、メールにてご案内させていただいております）

今後は、すべて公式HPの活動報告記事で、Web上でご覧になれるように制作していきます。またその際には、写真やデザインを用い、見やすい発信をこれまで以上に心がけていきます。

※公式ＨＰでも正式発表していますが、今後は、公式ＨＰで活動報告を行い、紙媒体からWeb媒体一式での報告となることについては、実施前に既存の寄付者の皆様へ丁寧に説明いたします。「報告書」が必要な方には、お申し出いただければこれまで通り別途印刷してお送りすることも可能です。

また、マンスリーサポーターの皆様に毎年お送りしている「カレンダー」や、新しいサポーターの皆様にお送りしている「団体ステッカー」の印刷も廃止いたします。

上記に加え…
• 理事会・総会における資料印刷の廃止
• 理事会・総会における「議事録」「出欠届」「委任状」の印刷廃止→Web議決導入
• ボランティアやインターンの「活動誓約書」なども、電磁誓約書を導入
• できる限りWeb領収書やWeb請求書を、取引先に使用検討させていただく
• 「電磁契約書」の導入を検討していく

などを、新たに導入しつつあります。

これにより、2021年は「紙の印刷」を極力削減し

2020年約7,500枚⇒「2021年からは、印刷は年600枚（A4用紙）以下」

を削減目標に掲げ、活動してまいります。

マンスリーサポーター及び正会員の皆様において、印刷物が届かない、活動成果を手に取ってご覧になれないという不便さが発生することに関して、大変申し訳ない想いもあります。

ですが、NPOこそ、報告書の大量印刷を行わないことで、持続可能な環境のために、一つでもアクションできるのではないか、とアラジは考えました。

小さな一歩ではありますが、地球にも、そして経費にも優しいアクションで、皆様のご支援を最大限活用し、困難なシエラレオネの最貧困層家庭の子ども達が、一人でも多く明るい未来を描けますように！！

以上、ご理解いただけますと幸いです。

どうぞよろしくお願いいたします。

下里夢美

（私たちは、シエラレオネ共和国において、今日も様々な支援活動を実施しています。ぜひHPもご覧になっていただけると嬉しいです。マンスリーサポーターさんは、いつでも募集しています☺）