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【高校生インタビュー企画#4】カレッジ生インタビュー(忠政威吹)

「ともに暮らすという新しい学びの形」として、昨年12月に開校したSHIMOKITA COLLEGE(以下、カレッジ)ですが、これまで入居者の視点からインタビューが組まれたことはあまりありませんでした。

そこで、このnote記事では、カレッジに入居しているメンバーを紹介しながら、そこで得た「インタビューって何なん?」というお話をさせていただきたいと思います。
今回は、高校生の忠政威吹(いぶき)が難波拓人(たくと)さんという素敵な方にお話を伺いました。

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忠政威吹(質問者・執筆者、写真左)
東京都出身。
2019年に東京の中学を卒業後、武蔵野大学附属千代田高等学院に進学。
主に社会学・音楽に関心が強い。
高校生モニター居住1期生(2週間滞在)。
難波拓人(質問対象者、写真右)
兵庫県出身。
2018年にUWC Adriatic卒業後、アメリカにあるCollorado Collegeというリベラルアーツ大学に進学。コンピューター・サイエンス専攻。
言語化できないことやそれを可視化することに関心がある。
Shimokita College 0期生。

Q. カレッジに来ようと思ったきっかけは、何だったの?

そうだね。1つとは言い切れないけど、オンライン授業を受けてるときに集中できないことが多々あり、辛かったのがあって。大学の良さは、周りに勉強している人がいてある程度の緊張感がある中で勉強できることだと思っていたから、「学業をする上でより良い環境に身を置きたかった」ことが一番の理由かな。あと、カレッジに入学したら、社会人やHLABの方がインターンの情報をはじめ色んな情報を提供してくださる点もすごく良いなと思った。

Q. たくとさんは、なにをしている時に楽しさとか喜びを感じるの?

僕、何をしているときが一番楽しいかって聞かれたら「自分の世界観を表現できているとき」とか、「自分が用意した場所でみんなが楽しそうな表情をしているとき」とかって答えるかも。ボードゲームクラブを作ったんだけど、これも自分が好きでそこでいろんな人と仲良くなったり、カレッジ生がお互い仲良くなる場所の1つになればいいなと思ったんだ。

Q. たくとさんは、場の雰囲気を作ることに重きを置いてるんだね。それを考えるようになったきっかけは?

高校1年生の頃から学外での活動を多くして様々な人と話す中で、人と人との関係性とか、感情を可視化することが自分にとって関心のあるものだと思うようになった。言語化できないこと・それを可視化することに興味を持てた結果、高校からダンスを始めたり、大学でコンピューター・グラフィックという学問(特にteamLabのようなプログラミングで制作するインスタレーション)に取り組んだりしているのかなって最近カレッジ生と話していて思った。

だから、僕は何をどのようにして世界を変えたい!とかは答えられないけど、自分の価値観とか見ている世界を目に見える形にすることが面白いと思っている。それでそれを自分なりに行っていった結果、何か社会に豊かさが与えれたらいいなと考えているかな。

大学生・大学院生を終えるまでに自分の見ているものとか、感じている何かしらの状態を他人と共有出来たらいいな!と思っている。社会の中に新しい価値観を作り出していきたい。自分の世界観をアウトプットすることがしていきたいなあ。

カレッジに来て変わったことは、自分自身に対する理解が深まったこと

Q. 9月からは、本格的に高校生が入居してくるけど、たくとさんがもし高校生ならどういうことを不安に感じそう?

鉄の意志をもって住まないと大丈夫かな!?とか思ってしまうかも。数か月間となると、本当に高校生は勉強とここでの生活を両立できるのか不安かも。いろんなイベントがあって、明らかに実家よりかは誘惑が多いから。自分の意思を持つことが必要になりそう。

Q. このカレッジは入居している人それぞれの生活リズムが違うのは特徴的かも。何か、たくとさんはカレッジに来て変わったことはある?

カレッジに来て変わったことは、自分自身に対する理解が深まったってことかな。ここに来て、色々なことを聞かれたから…。でも、ベースは何も変わっていない。

Q. ベース…?たくとさんって割合的には、どんなことを考えているの?

人との関係(40%)、自己表現(10%)、課題(30%)、ごはん(10%)、その他(10%)って感じかな!特に、最初に言った2つは結構大事にしているかも。人との関係性とか、同じバックグラウンドを共有していない環境にいるからこそ考えられることだし。外見上の話からしかツッコミが出来なかったりすると哀しいから、何がこの人にとってのボケ要素なんだろうって考えてる!もしかしたら、自己表現の為に必要なことかもしれないな。その人が話している時に、何を考えているかをすごく知りたい。

最近、自己表現のための原体験が増えてきたような感じがするだよね。Creativityってこういうことなのかなって。その時に感じたことをメモしておくことか増えたし、自分が考えていることってユニークなんだなって気づいた。自分と同じ時間を過ごした人はいないから、色んな表現媒体を試して発信していきたいと思ってる!

誰も、話を聞いているだけじゃわかり合えない

ここまで、たくとさんとのインタビューの内容を紹介してきましたが、他にも数十人もの方がインタビューを受けてくださいました。間違いなく、こういった1on1のインタビューを通じてでしか知り得ないことがあるのだろうなと感じています。

私自身も、インタビューの一環として、下北沢の駅へカレッジ生と一緒にCoffeeを飲みに行ったりと、普段の自分では絶対に訪れないような場所へとありつけました。もっとインタビューしたいなと、心の底から感じています。こういった機会をもっと増やしていけたらどれだけ楽しいことか!

また、よくよく考えてみると、皆同じようなことに悩んでいるんじゃないかなとも考えました。明日の夕ご飯の事、キャリアの事、友だち関係、解決したい課題…。ただ、話を聞いているだけじゃわかり合えないこともあるのだろうなと思います。

だから、あらかじめ定められたことを聞くインタビューには限界があります。私の質問の仕方が悪かったから?そうかもしれませんね。でも、一度、「インタビュー」から離れないとわからないこともたくさんあると思います。限られた中で語らなきゃいけないなんて決めた自分が悪いのですが、ぱっと出てきたり、目的のない会話から生まれるモノが少ないのは寂しい。もちろん、聞くだけじゃつまらない。

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聴くという行為の重要性も噛みしめながら、同時に対話も楽しみたい

何か自分が話すときに安心できるツールとして、私にはインタビューワークの課題が存在していたように感じていました。質問するべき定型文がなくなると焦ることも多かったのは本当です。人と会話するときに疑問文から生まれる安心感は、大きな役割を果たしてくれました。

だけど、そこから臨機応変に話が発展して、カレッジ生が教えてくれる話がどんどん面白くなっていったことが何よりも嬉しかったです。自分はどう考えるのか?と深く考えられる時間が好きなんだろうって思いました。

聴くという行為の重要性も噛みしめながら、同時に対話も楽しみたいだけなのかもしれません。
なんとなく話せる環境があってもいいのかな。1人1人じっくり話している時も、3~4人で静かに話している時も。あ、SHIMOKITA COLLEGEにありました。また、これからは、横に座っている誰かの経験談ではなく、自分の話を興味深そうに語れるようになりたいと、ひしひしと感じています。

インタビューをしたおかげか、大学に行った後、社会に出た後、違った未来の展望をわかりやすく明らかにして、表現することが出来るようになりました。

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--編集後記--

今回、インタビューの対象を探すにあたって、「言語化が上手な人」が1つ基準としてあった為、たくとさんにお願いすることとなりました。非言語的なものに興味がある一方で、たくとさんの言葉の選択が絶妙だと毎日感じていました。特に、たくとさんのツッコミには舌を巻きます。

ただ、何回かインタビューをする過程で分かってきたことは、たくとさんも昔から言語化することに長けていた訳ではないし、これからもずっと上手な人であり続ける保障はないということです。
それは決して、たくとさんがこれから言語化できなくなるからツッコミが下手になると言いたい訳ではないのですが、相手が考えていることを大事にする一方、自分も対話を楽しむという積極的な姿勢を失ってしまったら、曖昧なことしか話せななくなってしまうのではないのでしょうか。謙虚に、また大胆にいたいですね。

たくとさんのような素敵なカレッジ生がSHIMOKITA COLLEGEには沢山いるので、ぜひ近くへ来た際は、訪れてみてください!

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SHIMOKITA COLLEGEについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

また、モニタープログラムについての詳細は、以下の記事にてご参照いただけます。

SHIMOKITA COLLEGEでは、Boarding Programにて、2021年9月入学の高校生1期生を募集しております。説明会も開催中です!募集要項など、詳しくは以下をご確認ください。皆様のご応募をお待ちしております。


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